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恐らく途中で放置されます
思わぬ展開だったけど 前編
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ちょっと体調が悪化&この間直前にやめたの投稿したら自作にしてはポイント稼いだのでびびってました。それでもここまで書き終わったので一応。
この話は明日後編の後は未定。これ以外の話は金曜日に一つ、その後未定です。女給さんが主役でね、今例のコンテストやってるから後になればなるほどどっかで読んだことがある感が高まりそうなので、予約しとくことにした。
---------------------------------
「渋られている」
「そうでしょうね」
陛下の言葉にほんの少しだけ笑みに苦さがにじみます。
まだ近くで話せるというだけで嬉しいはずなのになんて贅沢なのでしょう。
以前よりも会えなくなった状況に、少し不安になっていたのかもしれません。
今回は婚約破棄騒動の事後処理ということで陛下から喚んで下さいましたけれど。
待つといえば聞こえはいいですけれど、結局ほぼ陛下に丸投げしている状態です。
もちろん出来る事はなんでもするつもりですけれど、殿下の件を除いたとしてもわたくしは学生の未成年に過ぎませんもの。
そういう意味では好きという気持ちだけで動ける殿下を少しうらやましく思えます。
「息子に」
「……そうでしたわね」
まだ後で話すと言われた中身は聞いていませんけれど。
対策を考えたかったので言われなかったのはある意味幸いかもしれませんけれど、後手に回っているような気も致します。
「……やはり自分以外の継承権が高い者が出来る可能性を排除したいのでしょうか?」
殿下の場合一番可能性が高いのは何度考えてもこれだと思います。
特に執着しているようには見えませんでしたが、それは自分以外の候補者がほぼいないせいもあるでしょう。
失いかけて気づくなんて良くある話ですもの。
「あるいは単純にまだ彼女と結婚する気があるのなら元婚約者の義母なんてそうとう目障りでしょうし」
もともと自分から破棄した婚約者が義母に収まれば、相手が婚約破棄に無関係だったとしても気まずさもやりづらさも当然あるでしょう。
特に彼女の場合、選ばれた者と選ばれなかった者が分かりやすく比べやすい位置にいるわけで、下手をすれば内部で当人を置き去りにして派閥争いが始まりかねません。
そうそう、この機会に彼女は巻き込まれただけだと伝えておきませんと。殿下が場所を分かったくらいですから連絡は来ていると思いますけれど。
「そもそも単純にわたくしのことを嫌ってますし」
ここまでとは思っていませんでしたけど。
好きな人が出来ただけならまず内々で婚約解消を打診してきますわよね? なのに手順を踏まず破棄ですもの。よほど嫌われているのでしょう。
……単純に愚かだという可能性は今回はとりあえず置かせてください。
「それとも再婚するのなら利がある人として欲しいと思ってらっしゃるのかもしれませんし……」
陛下に対する利なのか殿下に対する利なのかはあえて言及しないでおきます。
そこで陛下が何もおっしゃっていないことに気づきます。
「申し訳ありません、ひとりでぺらぺらと……」
「いや……」
陛下が難しい表情をされておられます。
「為政者としては君が息子に嫁がないことを惜しむべきなのだろうなと考えてしまった」
「はい?」
「それだけの可能性が即座に思いつく」
いえ、前々から考えていましたし。
「この程度の事ならばわたくしよりも早く多く思いつく方はいらっしゃるでしょうし」
残念ながらそれが純然たる事実です。
「助けるだけならば妃の立場である必要もないかと」
妃しか出来ない事もありますし、妃となら二人きりになる機会が多いので甘言を吹き込むならばそちらの方が都合がいいでしょうが、まっとうな助言であるならば周りのものなら出来るでしょう。
……殿下がまともに聞く気があるのならですが。
けれど……。
「…………それでも陛下がお望みならば従いますが」
この話は明日後編の後は未定。これ以外の話は金曜日に一つ、その後未定です。女給さんが主役でね、今例のコンテストやってるから後になればなるほどどっかで読んだことがある感が高まりそうなので、予約しとくことにした。
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「渋られている」
「そうでしょうね」
陛下の言葉にほんの少しだけ笑みに苦さがにじみます。
まだ近くで話せるというだけで嬉しいはずなのになんて贅沢なのでしょう。
以前よりも会えなくなった状況に、少し不安になっていたのかもしれません。
今回は婚約破棄騒動の事後処理ということで陛下から喚んで下さいましたけれど。
待つといえば聞こえはいいですけれど、結局ほぼ陛下に丸投げしている状態です。
もちろん出来る事はなんでもするつもりですけれど、殿下の件を除いたとしてもわたくしは学生の未成年に過ぎませんもの。
そういう意味では好きという気持ちだけで動ける殿下を少しうらやましく思えます。
「息子に」
「……そうでしたわね」
まだ後で話すと言われた中身は聞いていませんけれど。
対策を考えたかったので言われなかったのはある意味幸いかもしれませんけれど、後手に回っているような気も致します。
「……やはり自分以外の継承権が高い者が出来る可能性を排除したいのでしょうか?」
殿下の場合一番可能性が高いのは何度考えてもこれだと思います。
特に執着しているようには見えませんでしたが、それは自分以外の候補者がほぼいないせいもあるでしょう。
失いかけて気づくなんて良くある話ですもの。
「あるいは単純にまだ彼女と結婚する気があるのなら元婚約者の義母なんてそうとう目障りでしょうし」
もともと自分から破棄した婚約者が義母に収まれば、相手が婚約破棄に無関係だったとしても気まずさもやりづらさも当然あるでしょう。
特に彼女の場合、選ばれた者と選ばれなかった者が分かりやすく比べやすい位置にいるわけで、下手をすれば内部で当人を置き去りにして派閥争いが始まりかねません。
そうそう、この機会に彼女は巻き込まれただけだと伝えておきませんと。殿下が場所を分かったくらいですから連絡は来ていると思いますけれど。
「そもそも単純にわたくしのことを嫌ってますし」
ここまでとは思っていませんでしたけど。
好きな人が出来ただけならまず内々で婚約解消を打診してきますわよね? なのに手順を踏まず破棄ですもの。よほど嫌われているのでしょう。
……単純に愚かだという可能性は今回はとりあえず置かせてください。
「それとも再婚するのなら利がある人として欲しいと思ってらっしゃるのかもしれませんし……」
陛下に対する利なのか殿下に対する利なのかはあえて言及しないでおきます。
そこで陛下が何もおっしゃっていないことに気づきます。
「申し訳ありません、ひとりでぺらぺらと……」
「いや……」
陛下が難しい表情をされておられます。
「為政者としては君が息子に嫁がないことを惜しむべきなのだろうなと考えてしまった」
「はい?」
「それだけの可能性が即座に思いつく」
いえ、前々から考えていましたし。
「この程度の事ならばわたくしよりも早く多く思いつく方はいらっしゃるでしょうし」
残念ながらそれが純然たる事実です。
「助けるだけならば妃の立場である必要もないかと」
妃しか出来ない事もありますし、妃となら二人きりになる機会が多いので甘言を吹き込むならばそちらの方が都合がいいでしょうが、まっとうな助言であるならば周りのものなら出来るでしょう。
……殿下がまともに聞く気があるのならですが。
けれど……。
「…………それでも陛下がお望みならば従いますが」
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