英雄翁の詩

ジージ

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英雄になれない僕だから

楽しい楽しいお買い物

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 陽の高く昇った頃、シグルドとガンバを乗せた魔動車は、ようやく長き街道の果てにある大門へとたどり着いた。

 ──アーケル王国、首都アルセリア。

 古より剣と魔法の調和を掲げてきたこの国の中心たる都は、石造りの高い外壁と、風を受けて翻る無数の紋章旗による魔法障壁によりその威容を示していた。

「すごい外壁ですねぇ、魔力の流れも村とは桁が違います」

 ガンバが目を細めながら周囲に意識を巡らせる。空気に満ちる微細な魔力のうねりが、街全体を包む巨大な魔法に守られていることを物語っていた。

「……ん? 首都には来たことがないのか」

 ガンバの横顔を見ながら、シグルドが問いかける。

「ええ、こうして実際に来るのは初めてです。……書物や行商人から話は聞いていましたが、実物は圧倒されますね」

 ガンバはゆっくりと魔動車を進めながら、高い外壁を見上げた。

「いやぁ凄いですよ。魔力場で干渉して攻撃を弾く設計ですね、受け止めるのではなく流すことで魔力消費量を抑えて循環し……」

「言われても、さっぱり分からんがな」

 シグルドは肩をすくめ、軽く笑った。

「……ふふ、すみません。でもそういうの、昔から好きでして」

 ガンバは照れくさそうに笑いながら、再び視線を前に戻す。門前に近づくにつれ、衛兵たちの姿が見えてくる。

「止まれ。ここはアーケル王国首都アルセリア。通行目的と身分証を──」

 だが、言葉は途中で止まった。衛兵の視線が魔動車の助手席に座るシグルドの顔に釘付けになる。

「やや、これはシグルド様……! 大変失礼しましたっ!」

 すぐさま大門が開かれ、隊列を整えていた兵たちが道を開ける。ガンバは隣でその様子を呆然と見守っていたが、やがて口を開いた。

「……なんだか、すごいですね。さすが英雄翁と言ったところでしょうか」

「名が知られるというのは、便利なこともあるが……同時に、面倒も増えるものだ」

 シグルドは苦笑を浮かべ、わずかに目を細めた。

 魔動車は石畳の道をゆっくりと走っていく。外壁を越えた先、視界いっぱいに広がる街並み──路地には露店がひしめき合い、魔法で冷やされた果物の瑞々しい輝きや、香ばしく焼かれた串料理の匂いが行き交う人々の足を止めていた。

「これが……アルセリア……」

 ガンバが息を呑む。かつて話に聞いた光景よりも遥かに壮麗で、生きていた。

「向かうは王城ですか?」

「いや……向かうのはボルタ商会だ、道順はわしが案内する、頼むぞ」

 魔動車は緩やかに左に折れ、王城とは違う道へと進んでいく。
 首都の賑わいの中を、二人の老人を乗せた魔動車が静かに駆け、通り過ぎる風が彼らの白髪を優しく撫でていった。

「……次の十字路を右だ」

 シグルドの指示に従い、ガンバは魔動車をゆっくりと進めていく。街の喧騒が徐々に遠ざかり、賑わいに満ちた中心部を抜けると、通りの空気が次第に落ち着いたものへと変わっていった。建物の作りも洗練されており、そこが単なる商人街ではないことは一目で分かる。

「……ここは?」

 興味深げにあたりを見回すガンバに、シグルドが答える。

「〈賢人通り〉だ。古くは宮廷付きの魔導士や文官たちが住まっていた界隈でな、今でも由緒ある商会や古書店、研究院が並んでおる。……ボルタ商会もそのひとつだ」

 ガンバは思わず声を漏らす。

「なるほど……どこか、空気が凛としてますね。人は少ないのに、視線だけはあちこちから注がれているような……」

「欲深く、抜け目ない連中だ。見慣れぬ顔と見れば、すぐに鴨にされるぞ」

 シグルドがからかうように言うと、ガンバは思わず背筋を正した。

 やがて、白壁の立派な建物が視界に入る。真鍮製の看板には、精巧な装飾で「ボルタ商会」と刻まれていた。

「ここだ、わしが知る中では一番でな」

 シグルドが軽く頷き、魔動車を停めさせる。ガンバは魔動車から商会の建物をじっくりと見渡す。その威厳ある姿に、空気が引き締まるような気がした。

「すごいですね……商会というよりも、まるで一つの小さな宮殿のようです」

 ガンバが呟くと、シグルドはにやりと笑う。

「ここまででかくなったのもわしが贔屓にしてたってのもあるんだがな」

 笑いながらシグルドが魔動車から降りると、ガンバも後に続いて魔動車を降りアイテムボックスに魔動車を収納する。

「いやはや便利ですね……」

 そう呟きながら、ガンバはアイテムボックスを懐にしまい込むとシグルドに続いて商会の扉に向かって歩きだす。

 中に入ると、温かみのある木の香りと共に、整然とした室内が広がっていた。高い天井には精緻なランプが吊るされ、柔らかな光が部屋全体を包み込んでいる。壁には歴史的な絵画や装飾が施され、商会の品々が静かに並べられていた。

「ようこそ、ボルタ商会へ……おや、シグルド様ではありませんか」

 二人に声をかけたのは初老の男で、白髪の交じる黒髪と皺の刻まれた顔をしている。

「ヴィクトールか、ボルタのやつはいるか?」

 シグルドはその男を見て、少し目を合わせた後、軽く首をかしげた。

「会長ですね。どうぞ、こちらへ」

 ヴィクトールは優雅に手を振り、二人を奥へと案内する。広々とした廊下には高価そうな絵画が掛けられ、商会の格式を感じさせる。

「わっ、えっちな絵ですね」

 ガンバの気の抜けた声に思わず転けそうになるシグルド。たしかにガンバの視線の先には裸婦の絵画があった。

「お前な……少しは気を使え……」

 シグルドは顔を赤くしながらガンバに睨みを入れる。だが、当のガンバはただ無邪気に肩をすくめるだけだった。

「気に入りましたらお譲りする事もできますよ?」

 ヴィクトールが軽く笑いながら、楽しげに提案してくる。

「いらんいらん、絵なんぞ旅の邪魔になるだけだ」

 シグルドは顔をしかめ軽く手を振りながら答える。

「それは残念です」

 ヴィクトールは少しだけ惜しむような笑みを見せ、再び案内を始める。三人はそのまま歩を進め、やがて一室の前にたどり着いた。

「こちらの部屋でお待ちください」

 ヴィクトールが扉を開け、シグルドとガンバを部屋へ案内する。

「会長をお呼びいたしますのでお掛けになっておくつろぎください」

 ヴィクトールは静かに言うと、軽く頭を下げ、部屋を後にした。

 シグルドとガンバは用意された椅子に腰を下ろす。

「そう言えばここで何か買うんですか?」

 ガンバが尋ねるとシグルドは軽く頷く。

「村の復興の約束をしたからな、商会を通して必要な物資を手配する」

 その言葉にガンバは思わず目を見開いた。

「あっ……すみません、ありがとうございます」

「なに、気にするな。人々が平和に暮らしてくれればわしはそれでいい」

 そう語るシグルドは穏やかな笑みを浮かべていた。

「けれど、どうしてそこまでしてくれるんですか?」

 ガンバが疑問を投げかける、事実シグルドにはなんの得もない。

「まあ……贖罪みたいなものだ。わしのせいで故郷が滅んで聖剣は失われたからな」

「砕けた聖剣で儀式を行ったとは聞きましたが何かあったんですか?」

 その言葉にシグルドは過去の記憶の中を彷徨うように遠い目をしていた。

「……バカな子供が魔王を街に手引きしてしまった、それだけの事だ」

 シグルドは目を閉じ、手で顔覆いながら、重い声で続けた。

「それが、わしが魔王を追う理由であり人々を助ける理由だ」

 シグルドの言葉にガンバはしばらく黙っていた。その重みを感じながら、何も言えずにただシグルドを見つめる。

「……失望したか?」

 シグルドは目を開け、少し不安そうにガンバを見た。ガンバはそんなシグルドに静かに首を横に振った。

「いえ、失望なんてしていませんよ。むしろ人間らしくて安心しました」

 その言葉にシグルドは目を見開き、少し驚いたような表情を浮かべる。

「理由も無しにこんなに人々に尽くすなんて、聖人か何かでしかありませんからね」

 ガンバはシグルドに向かってにっこりと笑う。

 その時、扉がノックされる音が響いた。静かに扉が開き、背の低い太った髭面の男が現れる。

「おや、初めてお目にかかる方もいらっしゃいますな。初めまして、私はこの商会の会長のボルタでございます」

 ボルタが優雅にお辞儀をする。その動作からは商会の長としての品格が感じられた。

「あっ、初めまして。私はガンバです。どうぞよろしくお願いします」

 ボルタはガンバの言葉に微笑みながら、軽く頷いた。

「こちらこそ、よろしくお願いします、ガンバ様」

 ボルタは優雅に応じ、シグルドにも視線を向けた。

「シグルド様も、改めてお会いできて光栄です」

 ボルタが、席についた後、シグルドは村の復興支援について提案した。

「──と言う訳なのだが頼めるか?」

「承知しました。それでは預けて頂いている資金の方から復興支援に回させていただきますぞ」

 ボルタはシグルドを見つめ、ゆっくりと頷いた。

「頼んだ、それと先日の情報だが……当たりだ」

 シグルドの言葉にボルタは目を見開いた。

「魔王復活に関わる魔王の五魔具、そのうちの一つの影響で魔物が活性化していたようだ」

「なんと、そんな事態になっているとは……あちらの方ももしや……」

 そう呟くボルタにシグルドが食いつく。

「なに、まだ他にもあったのか?」

 ボルタは少し沈黙した後、シグルドを見て真剣な表情で答える。

「同様の魔物の異常行動がリュイア森林王国でも確認されているようで、こちらも何かあるやも知れませぬ」

 シグルドは拳を握りしめ、顔を強張らせた。

「……分かった、次はそこに向かってみるとしよう」

 シグルドの言葉に、ボルタが思い出したかのように口を開いた。

「それと、リュイア森林王国の噂ですが、討伐隊の少年が活躍しているとのことです。次代の英雄候補として、今話題になっているようですぞ」

 シグルドはその言葉に少し驚き、軽く笑みを浮かべた。

「新しい世代の英雄か、微笑ましいな」

 魔王が倒されて以来、そう言った話を聞くことはなかった。次世代がその役目を引き継ごうとしていることに、シグルドはどこか新鮮な気持ちを抱いていた。

「もしかしたら彼も何かしらの情報を掴んでいるかもしれませぬ。そうでなくてもきっとあなたの力になってくれることでしょうぞ」

 ボルタの言葉に頷くシグルド。

「情報提供感謝する、それと悪いんだが各国の王に魔王の復活についての伝言を頼めるか? 詳細は──」

 五つの魔具による復活の手順を伝えるシグルド。

「──かしこまりました、お伝えしておきますぞ」

 ボルタはメモを取りながら頷いた。

「最後に装備の新調を頼みたい。こいつの方は戦闘用ではないからな」

 シグルドの言葉にびくりと肩を震わせるガンバ。

「なるほど、それでしたらヴィクトールに案内させましょう」

 ボルタが懐から取り出した鐘を鳴らすと、扉がノックされヴィクトールが入ってくる。

「会長、お呼びでしょうか?」

「お二人に装備の案内をしてやりなさい」

 ヴィクトールは頷き、シグルドとガンバに向かって微笑む。

「それでは、こちらへどうぞ。」

 二人はヴィクトールに案内されて様々な武具を並べた部屋へと進んだ。

「わぁ、凄いたくさんありますね!」

 ガンバが目を輝かせて辺りを見回す、彼の目には普段目にすることのない道具の数々が新鮮で、少し興奮した様子だった。

「カッコいい装備ですね……って高っ! どれも凄い値段ですよ!」

 値札を見て驚愕するガンバ、そこにシグルドがぽんと肩に手を置く。

「なぁに、このくらいはわしが出す。背中を預ける者に半端な装備はさせん」

 シグルドが胸を張って言う。その表情には、どこか自信と誇りがにじみ出ていた。

「シグルド様がその気になれば簡単にこの商会ごと買収できますからね」

 笑いながら語るヴィクトールの言葉に、ガンバは改めてシグルドの凄さを実感させられた。

「ガンバ様は魔法使いであらせられるので、魔力に合った装備が必要ですね。計測いたしますのでこちらにどうぞ」

 ヴィクトールが案内した先には大きな水晶球が台の上に設置されていた。

「こちらの水晶球に触れて頂くことで、魔力の量や質が判別できます」

「こんなものがあるんですね、どれどれ……」

 ガンバは少し緊張した様子で水晶球に手をかざすと──。

「ミ゛ッ!」

 水晶球が真っ黒に染まると同時にガンバが水晶球に物凄い勢いで吸い寄せられた。

「な、なんでふか! これ!」

 顔が水晶球に貼り付いたせいで上手く喋れなくなるガンバ。それを見て慌ててヴィクトールが短杖を取り出し水晶球に向ける。

「稀なる力よ、契約に従い解放せよ。お代は一括、ここに買収──『解呪』!」

 何とも言えない詠唱で放たれた『解呪』の魔法が水晶球を覆うと何事もなかったかのように元の透明な状態に戻った。

「ふえぇ、何だったんでしょうか……」

 水晶球の吸引から解放されたガンバがよろよろと離れる。

「申し訳ございません、まさかこれほどまでとは。計測用の水晶から魔力が溢れて暴走したようです……」

 ヴィクトールが頭を下げて謝罪する。

「とは言え、今ので大体分かりましたのでご安心を。武器ですが好みでワンドかスタッフかお選びいただけますが、どちらにされますか?」

 選択肢を提示するヴィクトール。ワンドは短く軽いため取り回しがよく、スタッフは長いため持ち運びには少し不便だが、魔法具としての性能は高い。

「あ、それじゃあスタッフでお願いします。歩く時にも使うので……」

 普段から杖を使って歩いているガンバにとっては、スタッフを選ぶのは自然な選択だった。

「分かりました、少しお待ちください」

 ヴィクトールは部屋の隅にある棚へと歩み寄り、慎重に何本かのスタッフを手に取った。シグルドはその様子を見守りながら、ガンバに軽く言った。

「あれで、結構やり手でな。見る目は確かだから安心するといい」

 しばらくして戻ってきたヴィクトールがガンバに向けて一本のスタッフを差し出す。

「こちらのスタッフは、魔力の集積能力に優れ、発動までの時間を短縮できる特徴があります。魔力が元々高めのガンバ様には、魔力増幅よりも、魔力操作を重視した方が効果的です」

 ガンバはその説明を聞きながらスタッフを手に取る。木を削り出した装飾のないシンプルな杖で、ほんのりとした温もりが伝わってくる。

「杖自体に魔力を感じますね、これなんの木でできてるんですか?」

 杖を軽く振りながらガンバが問う。

「世界樹ですよ」

「ひえっ」

 ガンバは思わず後ろに一歩退き、目を見開いて驚きの声を上げた。その反応にシグルドも少し笑う。

「まあ、世界樹の木材は希少で、簡単には手に入らない代物だが、魔法具として非常に優れた特性を持っているからな」

「ポンと渡されるようなものではないと思うんですけどね……」

 ガンバはしばらく杖を手に取り、改めてその魔力を感じるようにじっくりと確かめた。

「……確かにこれならとても楽になりそうです」

「気に入っていただけたようで、何よりです」

 微笑みを浮かべるヴィクトールに、ガンバは杖をしっかりと握りしめながら、頷いた。

「あとはローブも新調しましょう、ガンバ様は少々ご体格が良いので、特注でお作りいたします」

 ガンバは少し照れくさそうに手を擦り合わせる。

「それでは採寸させていただきますね」

 そう言うと紐を取り出してガンバに近づくヴィクトール。ガンバは少し身を固くしながらも、ヴィクトールが手際よく採寸を進めていくのを見守った。

「はい、大丈夫です。性能面についてですが、先程の魔力測定でガンバ様の先天属性が闇であることが確認できましたので、重力を使った防御魔法を組み込むことを提案いたします」

 ヴィクトールが自信満々に説明するのを聞いて、シグルドは興味深そうに尋ねた。

「属性が闇であることと何か関係してくるのか?」

 ヴィクトールはにっこりと笑いながら、説明を始める。

「闇属性の魔力は、吸収の性質があります。これを応用すると周囲に重力場を発生させて様々な攻撃に干渉が可能です」

 その説明でガンバがふと思い出したように呟く。

「首都の外壁に使われていた防御魔法でしょうか?」

 その言葉にヴィクトールは感心したようにこたえた。

「まさしくその通りです、よくご存じですね」

 ガンバは安心した様子で微笑んだ。

「それじゃあ、その仕様でお願いしますね」

「かしこまりました、出来上がるまで大体一週間ほどかかるかと思います。その間に他の準備も整えられますので、何かご要望があればお申し付けください」

 シグルドがその言葉に返す。

「それでは、わしの方も防具を修繕してもらおうかな」

 シグルドが革鎧を外して机の上に並べる。

「あれ、交換しないんですか? 結構臭ってますが」

「!?」

 ガンバの言葉にシグルドは目を見開き、急に顔を赤くした。

「に、臭って? わしがっ、臭い!?」

「魔動車で隣り合った時、大分きつかったですね~……」

 しみじみと語るガンバにシグルドはぐぬぬと黙り込む。

「ぐぅっ……! ヴィクトール! わしのも交換頼む!」

「承知しました、こちらも一週間程で出来上がると思いますので、しばらくは街でお待ちください」

 ヴィクトールは落ち着いた様子で答えながら、シグルドの革鎧を受け取った。

「そこそこの時間がかかりますね」

「想定内だ、わしの身体を休ませる時間でもあるからな」

 シグルドは少し肩をすくめながら言った。

「時間があるなら、一つ欲しいものがあるのですが、良いでしょうか?」

 申し訳なさそうに話すガンバにシグルドが顔を上げ、微笑む。

「ほう、欲しいものか? なんでも言ってみろ、大体のものなら買えるぞ」

「呪文書です、もう少しお役に立てる魔法を増やしたくて……」

 ガンバは視線を落としながら話す。

「なるほど、そう言うことか。構わんぞ、さっきの絵が欲しいとか言われんで安心したわ」

「もう、わたしだってあれはいりませんよ~、さすがに恥ずかしいです」

 冗談を飛ばすシグルドにガンバは笑って答える。

「……それじゃあヴィクトール、頼めるか?」

「かしこまりました、そちらもご案内しますね」

 その後、ヴィクトールに案内された呪文書コーナーで一冊の呪文書を買い、二人は商会を後にした。すっかり日も傾いて辺りも暗くなってきている。

「今日はとりあえずこのあたりにして宿で休むとするか」

 二人は静かな宿の中で、冒険に備えて身を休める。静かな夜が二人を包み込んでいった──。
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