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ジレンマ
44. 勝負 〜ヴィンフリート〜
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オリバーが投げて寄越した剣を空中で受け取り、そのまま鞘を抜いて投げ捨てた。
ずしりとした重みが手首にかかる。柄から伸びる刃は顔が写りそうなほどによく磨かれている。
「真剣ですか」
「偽物ですが切れます。真剣ほどではないですが」
やめますか、と問われ、まさか、とすかさず返す。ここで怖気付くわけにはいかない。
「最近はすっかり自己研鑽を怠っているものですから。どうぞお手柔らかに」
「ご冗談を」
構えの姿勢を見ればわかる。オリバーは相当な手練れだ。
ユリウスが本気で挑んでも敵わなかった相手。少しでも隙を見せれば一瞬でやられるだろう。
(付け入る隙は無さそうだな)
一切の無駄がない洗練された姿勢。どれだけ待っても一瞬のチャンスも無いだろう。
ならばこちらから無理矢理にでも切り込む。
大きく繰り出した最初の一撃は難なく躱された。そこまでは予想済み。体勢を立て直す間も与えずすかさず剣を前へと押し出す。
わずかにオリバーの赤いマントを掠ったかのように見えた。が、それを確認する前に今度はオリバーの剣が真正面から襲いかかって来る。
(っつ……!!)
避け切れたと思ったが、左二の腕に鈍痛が走った。
剣を握る右腕に力が入る。それに気づいたオリバーがにやりと口の端を持ち上げたかに見えた。
瞬間、オリバーの姿が消えた。
背後からの気配。すんでのところで躱しすぐに距離を取る。
驚くほど俊敏な動き。
(強い……)
ユリウスとはまるでレベルが違う。
繰り出される切っ先は恐ろしいほど速く鋭いのに、殺気を全く感じない。ただ飄々とそこにいるだけのように見える。
(こんな騎士がいるのか……)
ユリウスがどうやっても勝てなかった理由が何となくわかる。相手の気迫が感じられないのでは、それをやり込める術も見つからない。ぶつかって来ない相手の攻撃を読むことなど出来るはずがない。
それでも。
この男から逃げるわけにはいかない。
乱れた息を整え、また剣を構え直す。
(考えろ! どうすれば奴の不意を突けるか)
真っ向勝負をかければ、まず負ける。
気が緩んだところを狙おうと思っても、ほんの少しの隙も見つけられない。
残る手段は。
恐らく機会は一度きり。
じりじりとにじり寄りつつその時をじっと待つ。
オリバーは正面からは来ない。気配を消し横から突如現れる。攻撃を繰り出す直前にだけかすかに感じる気迫。それをどれだけ速く読み取れるかが勝負。目に見えるものに惑わされてはいけない、オリバーの気配を掴み取らなければ。
自ら攻撃を仕掛けることを止め、じっと神経を研ぎ澄ます。
(……来た!)
全身の毛がぞわりと逆立つような感覚に導かれるまま、襲いかかってくる気配に打って出る。
手応えがあった。
と同時に、左足の感覚が遠のき地面に崩れ落ちた。
(相打ちか……)
視線が低く移ろう中、オリバーが右肩を押さえてふらついているのが見えた。
「ここまで強いとは……ヴィンフリート殿を侮っていました。私の負けです」
「いや、受けた傷は私の方が大きい」
ほぼ同時に剣を投げ捨て、その場に座り込んだ。乱れた息遣いが辺りに響き渡る。
「ヴィンフリート殿は、恐れを感じることはありませんか?」
「恐れ……ですか?」
「得体の知れない者に対峙する時に恐怖を感じたりは?……私は感じたのです。リゼに対して」
(リゼに恐怖? この男が?)
意味がわからずオリバーの顔をまじまじと見つめた。オリバーは自嘲して短く笑い、その場にごろんと寝転んだ。
「私はこんな図体をしていますが、実は小心者でして。初めてリゼに会った時、この者に私は敵わないだろうと感じたのです。まあいわゆる直感というやつです」
「それでリゼではなく姉君を選ばれたと?」
「実際に私の直感は外れてはいませんでした。リゼほど頭の回る人間はこの国にはいない。リゼが私と敵対する貴族達に担ぎ上げられるかもしれない、というのは事実ですが、本当のところは私自身が心のどこかでリゼの存在に怯えていたのです」
そんな馬鹿なことがあるだろうか。
一国の王が、たった一人の王女に恐れ怯えているなど……俄かには信じられない。が、オリバーが嘘を言っているようにも見えない。
「自分より優秀な人間を一番そばに置くのは、自分価値を見出せなくなりそうで怖い。これが私の胸中です」
目の前に曝け出された真実は想像より遥かにちっぽけで、だからこそ柔らかく無防備な部分に小さな棘となって突き刺さる。
しかしそれに流されてはいけない。
「隣に立つのは優秀な人材が良いに決まっている。才能ではなく努力の賜物なら尚更」
誰にともなく吐き出した言葉。
リゼは生まれながらに今のリゼだったわけではない。王族に生まれたこと、養母の思想、国内情勢、様々な要因が複雑に絡み合い今のリゼを形作っている。そして俺が出会ったのは、そんなリゼだ。
「自分の価値など自分でわかるものでもない。考えるだけ無駄なこと。オリバー殿はオリバー殿です。たとえ誰が隣にいようとも」
自分の矜恃を守るためにリゼを遠ざけようとしたオリバーにふつふつと怒りが湧き上がる。しかしオリバーがそう考えたおかげで俺とリゼは出会ったのだ。そこには感謝しかない。相反する感情の間をぐるぐると行ったり来たりして、自分が何を言っているのかもよくわからなくなってきた。左腕と左足の傷のせいで左半身が重く視界が朦朧とする。
「ヴィンフリート殿……貴方という人は……」
オリバーが深い溜息をつき、そして愉快そうに声を上げて笑い出した。
「白状しましょう。この勝負に勝ったら私はリゼを返して欲しいと言うつもりでいました。婚約を解消し、クレマチスに帰って来て欲しいと。ホクシアに苦戦している間に他の国々も力をつけてきて四方から狙われる可能性が出てきた……ここに来て、クレマチスはリゼの知恵を欲しているのです」
「実に馬鹿げた話だ」
「ええ、本当に。私が長年かけてやっと探し当てた答えに、ヴィンフリート殿は最初から寄り道せずに真っ直ぐ辿り着いている。完敗です。やはりリゼはリングエラに行って正解だったということでしょう」
オリバーが立ち上がり、こちらへ近づいて来る。差し出される左手。そこにはもう、いつもの笑みを浮かべた穏やかな王しかいない。
俺もその手を掴み立ち上がった。
「リゼをどこかへやる気はありません。クレマチスへもどこへも。ただ、リゼがそれを望むなら話は別ですが」
「いや、それは無いでしょう。私の見る限り……」
そこで慌ただしく駆けて来る足音が聞こえ、俺とオリバーは同時に鍛錬場の入り口へ顔を向けた。
「オリバーここにいたのね。探し回ったわよ」
「二人でここで何をしてたんですか?」
美しい姉妹の登場に、ぱっと場の空気が華やぐ。
俺とオリバーは顔を見合わせ、苦笑した。
「ご婦人方には敵いませんな」
「ええ、本当に」
「何の話? あ、オリバーどうしたのよ、その右肩……酷い怪我じゃないの」
オリバーの傷に気づいた途端、フローラの顔面がさっと青白くなる。
「大した怪我じゃない。心配いらないよ」
「でも」
「王の仕事にかまけてて体が鈍ってるのかもなあ」
あっけらかんと笑うオリバー。
リゼも不安そうに瞳を揺らしながら俺に近づいて来る。
「ヴィンフリート様もお怪我を……一体何があったんですか?」
「大事ない。オリバー殿に少し手合わせを願い出ただけだ」
「まあ、オリバー様と?」
隣でフローラも目を丸くして驚いている。
「オリバーに怪我を負わせる人なんて初めて見たわ。ヴィンフリート殿下はとてもお強いんですね」
「私も……戦地に赴いた時以外でオリバー様が怪我をしたのなんて初めて見たわ」
感嘆の声を上げる女性陣。
オリバーに傷を付けることがこれほど驚かれることとは。そっちの方がよっぽど驚きだ。しかし誇らしい気持ちにはなれない。
どう見ても、受けた傷の数や大きさは俺の方が酷い。
「……今回は私の負けだ」
「いやいや、今回は私の負けですよ」
憮然として呟くと、耳聡いオリバーがすぐに被せてくる。いや私が、いいや私が、と押し問答を繰り返していると、フローラが呆れたように盛大な溜息をついた。
「どっちでも良いから、二人とも早く手当てしましょう」
ぐいっとオリバーの無傷の左腕を引っ張り、そのまま出口へと向かう。聞いていたより強気な態度。まあ夫婦なのだからそんなものか、と納得して二人を追いかけようとしてふと後ろを振り返ると、リゼが悲しげな視線で二人を見つめていた。
(リゼ……?)
声をかけるのを憚られた。
その視線の意味は何だ、とは聞きたくなかった。
ずしりとした重みが手首にかかる。柄から伸びる刃は顔が写りそうなほどによく磨かれている。
「真剣ですか」
「偽物ですが切れます。真剣ほどではないですが」
やめますか、と問われ、まさか、とすかさず返す。ここで怖気付くわけにはいかない。
「最近はすっかり自己研鑽を怠っているものですから。どうぞお手柔らかに」
「ご冗談を」
構えの姿勢を見ればわかる。オリバーは相当な手練れだ。
ユリウスが本気で挑んでも敵わなかった相手。少しでも隙を見せれば一瞬でやられるだろう。
(付け入る隙は無さそうだな)
一切の無駄がない洗練された姿勢。どれだけ待っても一瞬のチャンスも無いだろう。
ならばこちらから無理矢理にでも切り込む。
大きく繰り出した最初の一撃は難なく躱された。そこまでは予想済み。体勢を立て直す間も与えずすかさず剣を前へと押し出す。
わずかにオリバーの赤いマントを掠ったかのように見えた。が、それを確認する前に今度はオリバーの剣が真正面から襲いかかって来る。
(っつ……!!)
避け切れたと思ったが、左二の腕に鈍痛が走った。
剣を握る右腕に力が入る。それに気づいたオリバーがにやりと口の端を持ち上げたかに見えた。
瞬間、オリバーの姿が消えた。
背後からの気配。すんでのところで躱しすぐに距離を取る。
驚くほど俊敏な動き。
(強い……)
ユリウスとはまるでレベルが違う。
繰り出される切っ先は恐ろしいほど速く鋭いのに、殺気を全く感じない。ただ飄々とそこにいるだけのように見える。
(こんな騎士がいるのか……)
ユリウスがどうやっても勝てなかった理由が何となくわかる。相手の気迫が感じられないのでは、それをやり込める術も見つからない。ぶつかって来ない相手の攻撃を読むことなど出来るはずがない。
それでも。
この男から逃げるわけにはいかない。
乱れた息を整え、また剣を構え直す。
(考えろ! どうすれば奴の不意を突けるか)
真っ向勝負をかければ、まず負ける。
気が緩んだところを狙おうと思っても、ほんの少しの隙も見つけられない。
残る手段は。
恐らく機会は一度きり。
じりじりとにじり寄りつつその時をじっと待つ。
オリバーは正面からは来ない。気配を消し横から突如現れる。攻撃を繰り出す直前にだけかすかに感じる気迫。それをどれだけ速く読み取れるかが勝負。目に見えるものに惑わされてはいけない、オリバーの気配を掴み取らなければ。
自ら攻撃を仕掛けることを止め、じっと神経を研ぎ澄ます。
(……来た!)
全身の毛がぞわりと逆立つような感覚に導かれるまま、襲いかかってくる気配に打って出る。
手応えがあった。
と同時に、左足の感覚が遠のき地面に崩れ落ちた。
(相打ちか……)
視線が低く移ろう中、オリバーが右肩を押さえてふらついているのが見えた。
「ここまで強いとは……ヴィンフリート殿を侮っていました。私の負けです」
「いや、受けた傷は私の方が大きい」
ほぼ同時に剣を投げ捨て、その場に座り込んだ。乱れた息遣いが辺りに響き渡る。
「ヴィンフリート殿は、恐れを感じることはありませんか?」
「恐れ……ですか?」
「得体の知れない者に対峙する時に恐怖を感じたりは?……私は感じたのです。リゼに対して」
(リゼに恐怖? この男が?)
意味がわからずオリバーの顔をまじまじと見つめた。オリバーは自嘲して短く笑い、その場にごろんと寝転んだ。
「私はこんな図体をしていますが、実は小心者でして。初めてリゼに会った時、この者に私は敵わないだろうと感じたのです。まあいわゆる直感というやつです」
「それでリゼではなく姉君を選ばれたと?」
「実際に私の直感は外れてはいませんでした。リゼほど頭の回る人間はこの国にはいない。リゼが私と敵対する貴族達に担ぎ上げられるかもしれない、というのは事実ですが、本当のところは私自身が心のどこかでリゼの存在に怯えていたのです」
そんな馬鹿なことがあるだろうか。
一国の王が、たった一人の王女に恐れ怯えているなど……俄かには信じられない。が、オリバーが嘘を言っているようにも見えない。
「自分より優秀な人間を一番そばに置くのは、自分価値を見出せなくなりそうで怖い。これが私の胸中です」
目の前に曝け出された真実は想像より遥かにちっぽけで、だからこそ柔らかく無防備な部分に小さな棘となって突き刺さる。
しかしそれに流されてはいけない。
「隣に立つのは優秀な人材が良いに決まっている。才能ではなく努力の賜物なら尚更」
誰にともなく吐き出した言葉。
リゼは生まれながらに今のリゼだったわけではない。王族に生まれたこと、養母の思想、国内情勢、様々な要因が複雑に絡み合い今のリゼを形作っている。そして俺が出会ったのは、そんなリゼだ。
「自分の価値など自分でわかるものでもない。考えるだけ無駄なこと。オリバー殿はオリバー殿です。たとえ誰が隣にいようとも」
自分の矜恃を守るためにリゼを遠ざけようとしたオリバーにふつふつと怒りが湧き上がる。しかしオリバーがそう考えたおかげで俺とリゼは出会ったのだ。そこには感謝しかない。相反する感情の間をぐるぐると行ったり来たりして、自分が何を言っているのかもよくわからなくなってきた。左腕と左足の傷のせいで左半身が重く視界が朦朧とする。
「ヴィンフリート殿……貴方という人は……」
オリバーが深い溜息をつき、そして愉快そうに声を上げて笑い出した。
「白状しましょう。この勝負に勝ったら私はリゼを返して欲しいと言うつもりでいました。婚約を解消し、クレマチスに帰って来て欲しいと。ホクシアに苦戦している間に他の国々も力をつけてきて四方から狙われる可能性が出てきた……ここに来て、クレマチスはリゼの知恵を欲しているのです」
「実に馬鹿げた話だ」
「ええ、本当に。私が長年かけてやっと探し当てた答えに、ヴィンフリート殿は最初から寄り道せずに真っ直ぐ辿り着いている。完敗です。やはりリゼはリングエラに行って正解だったということでしょう」
オリバーが立ち上がり、こちらへ近づいて来る。差し出される左手。そこにはもう、いつもの笑みを浮かべた穏やかな王しかいない。
俺もその手を掴み立ち上がった。
「リゼをどこかへやる気はありません。クレマチスへもどこへも。ただ、リゼがそれを望むなら話は別ですが」
「いや、それは無いでしょう。私の見る限り……」
そこで慌ただしく駆けて来る足音が聞こえ、俺とオリバーは同時に鍛錬場の入り口へ顔を向けた。
「オリバーここにいたのね。探し回ったわよ」
「二人でここで何をしてたんですか?」
美しい姉妹の登場に、ぱっと場の空気が華やぐ。
俺とオリバーは顔を見合わせ、苦笑した。
「ご婦人方には敵いませんな」
「ええ、本当に」
「何の話? あ、オリバーどうしたのよ、その右肩……酷い怪我じゃないの」
オリバーの傷に気づいた途端、フローラの顔面がさっと青白くなる。
「大した怪我じゃない。心配いらないよ」
「でも」
「王の仕事にかまけてて体が鈍ってるのかもなあ」
あっけらかんと笑うオリバー。
リゼも不安そうに瞳を揺らしながら俺に近づいて来る。
「ヴィンフリート様もお怪我を……一体何があったんですか?」
「大事ない。オリバー殿に少し手合わせを願い出ただけだ」
「まあ、オリバー様と?」
隣でフローラも目を丸くして驚いている。
「オリバーに怪我を負わせる人なんて初めて見たわ。ヴィンフリート殿下はとてもお強いんですね」
「私も……戦地に赴いた時以外でオリバー様が怪我をしたのなんて初めて見たわ」
感嘆の声を上げる女性陣。
オリバーに傷を付けることがこれほど驚かれることとは。そっちの方がよっぽど驚きだ。しかし誇らしい気持ちにはなれない。
どう見ても、受けた傷の数や大きさは俺の方が酷い。
「……今回は私の負けだ」
「いやいや、今回は私の負けですよ」
憮然として呟くと、耳聡いオリバーがすぐに被せてくる。いや私が、いいや私が、と押し問答を繰り返していると、フローラが呆れたように盛大な溜息をついた。
「どっちでも良いから、二人とも早く手当てしましょう」
ぐいっとオリバーの無傷の左腕を引っ張り、そのまま出口へと向かう。聞いていたより強気な態度。まあ夫婦なのだからそんなものか、と納得して二人を追いかけようとしてふと後ろを振り返ると、リゼが悲しげな視線で二人を見つめていた。
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