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愛する人
48. 呼名は大切 〜リーゼロッテ〜
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オリバー様からの残りのお土産は、さっそく翌日に届いた。先に飛行船に乗せて持って帰って来た分も含めると、私のリビングには入り切らず廊下まで木箱で埋め尽くされた。
「とりあえず中身の確認ですかね?」
「そうね、お願いできる?」
「快適な夜の時間を確保するために一働きしましょう」
廊下にはみ出した分から手分けして箱を開けていく。
野菜や果物などの食料はユリウスに厨房へ運んでもらい、シェフの人達にどうにかしてもらうことに、鉢植えなどの植物は城付きの侍女に頼んで城内に飾ったり庭師に譲ってもらったりした。宝飾品の類はアンナと私で妃殿下の元へ持参し、どのようにするか指示を仰ぐことになった。
「まあこんなに沢山? すごいわねークレマチス王はロッテちゃんを本当に可愛がってらっしゃるのね。まあそれもそうよね、こんなにお人形みたいに可愛いんだから」
少女のようなきらきらふわふわした雰囲気の妃殿下は朗らかな笑みを浮かべながら、うーんと腕を組んだ。
「全部私がいただくのは申し訳ないし、かと言って誰に授けるかで余計な争いや邪推を招くのも嫌よね……貴族には内緒にして、王城に勤めてくれているみんなにボーナスとして大盤振る舞いしちゃおうかしら?」
「素敵なお考えですわ、妃殿下」
「あの人が退位したんだから私はもう妃殿下じゃないのよ、ロッテちゃん。これからは、そうねえ……お母様って呼んでくれたらとっても嬉しいわ」
「ええ?」
「だってヴィンと結婚するんだから、ロッテちゃんはもう私の娘も同然よ。こんな可愛い娘ができて私なんて幸せなのかしら」
うきうきと声を弾ませる妃殿下に、何故かアンナも同調してにこにこしている。それに気づいた妃殿下が目を細めた。
「あら、こちらの可愛いお嬢さんは?」
「侍女のアンナです。ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
「ああ、貴方が……ディルクから聞いてるわ、とっても優秀だって。これからはヴィンのこともよろしくね。あの子、普段は頼もしい息子だけど変なところで抜けてるから」
「承知しております」
「ちょっとアンナ!」
「素直で良いわ」
楽しそうにころころと笑い転げる妃殿下。
その後、宝飾品の行先について妃殿下と軽く打ち合わせをしてから部屋に戻ると、ディルクがやってきていた。
「昨日はご挨拶できず申し訳ございませんでした。遅ればせながらお帰りなさいませ、リーゼロッテ様」
「ふふ、ただいまディルク」
何だかこそばゆいやり取りに笑ってしまう。何気ない言葉の節々に、ここがもう私の帰る場所なのだと実感する。
ディルクは私の反応など気にすることなく
「予定より早いお戻りでしたね。いかがされましたか? どこかお身体の調子が悪いのですか? もしやあの時の後遺症がどこか……?」
矢継ぎ早に質問を浴びせかけられ、面食らったのは私の方だった。
「何があったか聞きたいのはこっちの方よ。ディルクがヴィンフリート様を呼び戻したのではないの?」
「私がですか? とんでもございません。余程のことがない限りそのような無粋なことは致しません。……殿下が帰ると言い出されたのですか?」
「ええ、そうよ。何も聞いてないの? 国家の一大事って仰ってたけど」
「いえ何も……」
ディルクの眉間に深い皺が刻まれる。向かい合った私もきっと同じような顔をしているだろう。隣を見ればアンナも同じように難しい顔で唸っている。
「ヴィンフリート様……一体何をお考えなのかしら?」
「検討もつきませんね。ひとまず殿下のサロンへお越しいただけますか」
「え、今から?」
「殿下がお待ちです。それをお伝えに伺った次第です」
真相を突き止めて来い、とでも言いたげな二つの
視線が容赦なく向けられる。
「わかったわ……行ってきます」
「残りの荷物はこっちで何とかしておきますね。姫様どうかご無事で」
アンナがひらひらとはためかせる白いレースのハンカチに見送られながら、私はとぼとぼとヴィンフリート様のサロンへ向かった。
扉をノックするとすぐにヴィンフリート様自身の手で扉が内側から開かれた。至近距離で合った目はすぐに逸らされ、中へ招き入れられる。
「お呼びと伺って参りました」
「まあ座ってくれ」
勧められるままにソファーに腰を下ろすと、斜め向かいのソファにヴィンフリート様も座った。
楕円形のテーブルには、いつかと同じかそれ以上に豪華なアフタヌーンティーセットが用意されている。
ヴィンフリート様は昨日と同じ、むすっとした不機嫌そうな顔で目の前のティーカップを睨み付けている。
窓から差し込むきらきらと眩しい陽光が、ヴィンフリート様に後光のように降り注いでいた。
(こんな表情でも凛々しく見えるなんて、ずるい方だわ)
細められた瞳も、引き結ばれた口元も、曝け出された首筋も。すべてに魅了され見惚れてしまう。
「リゼ、この前のことだが」
視線はティーカップに向けたまま話を切り出したヴィンフリート様に、私ははっとなり居住まいを正した。
「この前のこと、ですか?」
「帰りの飛行船で話していたことだ。リングエラのために役に立ちたいと言っていただろう」
「はい、確かに申し上げました」
「それはつまり、俺の役に立ちたいと解釈しても良いのか」
「ええ、それはもちろんです」
ヴィンフリート様は次期国王であり私の夫となられる予定のお方。そのお方の役に立つことが私にとっては何よりも重要で、ひいてはリングエラのためにもなると信じている。
「やはり何か大変なことが起きているのですか?」
ディルクにも話していないのだから、相当危険な案件なのかもしれない。それなら尚のこと、私も何かしたい。ヴィンフリート様お一人に全部背負わせるわけにはいかない。
ところが、ヴィンフリート様は想像の斜め上を行く発言をされた。
「リゼは何故俺の名を呼ばない? そんなに俺が嫌いか?」
「……はい?」
予想外すぎて間の抜けた返事をしてしまう。弾かれたようにヴィンフリート様が顔を上げた。
「違うのか?」
「あの私、ヴィンフリート様とお呼びしているかと思うんですけれども」
「長ったらしい……愛称で構わないと言ったはずだ」
自分の名前を長ったらしいとは、随分な言い様だ。国王陛下ご夫妻が聞いていたらさぞ嘆き悲しんだことだろう。
ヴィンフリート様に促されて一度だけ、ヴィン様とお呼びしたことがあった。口にした途端、親しみ溢れる響きが体一杯に充満して顔から火が出そうなほど気恥ずかしく、それ以来一度もそうお呼びしたことはない。ただ、ヴィンフリート様の厚意を無下にするのも気が引けて、出来るだけお名前でお呼びするように気を付けてはいた。
そこを特に指摘されたことはないので、これで良いものと思い込んでいたんだけれど。
「ヴィン様とお呼びしてよろしいのですか?」
口ではそう言いながら、無理やっぱり無理恥ずかしい、と素の自分が心の奥で大きく首を横に振って何とか回避できないか知恵を振り絞ろうとしている。
けれどヴィンフリート様はそんなのお構いなしで
「前にもそう言ったはずだが」
茶色い瞳を細め、満足そうに小さく笑った。こんな風に微笑むヴィンフリート様を見るのはいつぶりだろう。否が応でも心臓が跳ねる。
「俺だってリゼと呼んでいる。何の問題がある? むしろその方が自然ではないか」
言われてみればそうなのか。いやいや、うまく丸め込まれている気がする。
(自然って何? 名前をお呼びするだけでも充分距離が縮まった感じがするのに、これ以上は……)
けれど、態度が一変して柔らかくなったヴィンフリート様を前にして、そんなことは言えない。
「すぐには直せないかと思いますが……善処致します」
「そうしてくれ」
眩しい。
陽光のせい?
ううん、きっとそれだけじゃない。圧倒的に眩しい笑顔を向けられ、頭がクラクラした。
「それであの、私への用というのは」
「ああ、それはもう良い」
「え?」
「まだオリバー殿からの荷物が残ってるんだろう? そっちに勤しんでくれ」
「でも……」
良いから帰れ、とぞんざいに言い放つ割には、ヴィンフリート様は何だか憑き物が落ちたかのようにすっきりとした面持ちで微笑んでいる。
(用って、呼び方の指摘……ただそれだけ?)
たったそれだけのことでこんなに嬉しそうにされたら、どうしたって勘違いしてしまう。ヴィンフリート様は私をどうしたいんだろう。私の気持ちをわかってて、弄ばれているんじゃないかとさえ思えてくる。
すっかり熱に浮かされたようになってしまった私は、国家の一大事だとかいうことは頭の中からすっかり抜け落ちてしまった。
半ば放心状態のまま自室に戻ると、ユリウスが血相を変えて飛んできた。
「一番下の木箱の底にこれが」
渡されたのは、オリバー様からの手紙だった。
「とりあえず中身の確認ですかね?」
「そうね、お願いできる?」
「快適な夜の時間を確保するために一働きしましょう」
廊下にはみ出した分から手分けして箱を開けていく。
野菜や果物などの食料はユリウスに厨房へ運んでもらい、シェフの人達にどうにかしてもらうことに、鉢植えなどの植物は城付きの侍女に頼んで城内に飾ったり庭師に譲ってもらったりした。宝飾品の類はアンナと私で妃殿下の元へ持参し、どのようにするか指示を仰ぐことになった。
「まあこんなに沢山? すごいわねークレマチス王はロッテちゃんを本当に可愛がってらっしゃるのね。まあそれもそうよね、こんなにお人形みたいに可愛いんだから」
少女のようなきらきらふわふわした雰囲気の妃殿下は朗らかな笑みを浮かべながら、うーんと腕を組んだ。
「全部私がいただくのは申し訳ないし、かと言って誰に授けるかで余計な争いや邪推を招くのも嫌よね……貴族には内緒にして、王城に勤めてくれているみんなにボーナスとして大盤振る舞いしちゃおうかしら?」
「素敵なお考えですわ、妃殿下」
「あの人が退位したんだから私はもう妃殿下じゃないのよ、ロッテちゃん。これからは、そうねえ……お母様って呼んでくれたらとっても嬉しいわ」
「ええ?」
「だってヴィンと結婚するんだから、ロッテちゃんはもう私の娘も同然よ。こんな可愛い娘ができて私なんて幸せなのかしら」
うきうきと声を弾ませる妃殿下に、何故かアンナも同調してにこにこしている。それに気づいた妃殿下が目を細めた。
「あら、こちらの可愛いお嬢さんは?」
「侍女のアンナです。ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
「ああ、貴方が……ディルクから聞いてるわ、とっても優秀だって。これからはヴィンのこともよろしくね。あの子、普段は頼もしい息子だけど変なところで抜けてるから」
「承知しております」
「ちょっとアンナ!」
「素直で良いわ」
楽しそうにころころと笑い転げる妃殿下。
その後、宝飾品の行先について妃殿下と軽く打ち合わせをしてから部屋に戻ると、ディルクがやってきていた。
「昨日はご挨拶できず申し訳ございませんでした。遅ればせながらお帰りなさいませ、リーゼロッテ様」
「ふふ、ただいまディルク」
何だかこそばゆいやり取りに笑ってしまう。何気ない言葉の節々に、ここがもう私の帰る場所なのだと実感する。
ディルクは私の反応など気にすることなく
「予定より早いお戻りでしたね。いかがされましたか? どこかお身体の調子が悪いのですか? もしやあの時の後遺症がどこか……?」
矢継ぎ早に質問を浴びせかけられ、面食らったのは私の方だった。
「何があったか聞きたいのはこっちの方よ。ディルクがヴィンフリート様を呼び戻したのではないの?」
「私がですか? とんでもございません。余程のことがない限りそのような無粋なことは致しません。……殿下が帰ると言い出されたのですか?」
「ええ、そうよ。何も聞いてないの? 国家の一大事って仰ってたけど」
「いえ何も……」
ディルクの眉間に深い皺が刻まれる。向かい合った私もきっと同じような顔をしているだろう。隣を見ればアンナも同じように難しい顔で唸っている。
「ヴィンフリート様……一体何をお考えなのかしら?」
「検討もつきませんね。ひとまず殿下のサロンへお越しいただけますか」
「え、今から?」
「殿下がお待ちです。それをお伝えに伺った次第です」
真相を突き止めて来い、とでも言いたげな二つの
視線が容赦なく向けられる。
「わかったわ……行ってきます」
「残りの荷物はこっちで何とかしておきますね。姫様どうかご無事で」
アンナがひらひらとはためかせる白いレースのハンカチに見送られながら、私はとぼとぼとヴィンフリート様のサロンへ向かった。
扉をノックするとすぐにヴィンフリート様自身の手で扉が内側から開かれた。至近距離で合った目はすぐに逸らされ、中へ招き入れられる。
「お呼びと伺って参りました」
「まあ座ってくれ」
勧められるままにソファーに腰を下ろすと、斜め向かいのソファにヴィンフリート様も座った。
楕円形のテーブルには、いつかと同じかそれ以上に豪華なアフタヌーンティーセットが用意されている。
ヴィンフリート様は昨日と同じ、むすっとした不機嫌そうな顔で目の前のティーカップを睨み付けている。
窓から差し込むきらきらと眩しい陽光が、ヴィンフリート様に後光のように降り注いでいた。
(こんな表情でも凛々しく見えるなんて、ずるい方だわ)
細められた瞳も、引き結ばれた口元も、曝け出された首筋も。すべてに魅了され見惚れてしまう。
「リゼ、この前のことだが」
視線はティーカップに向けたまま話を切り出したヴィンフリート様に、私ははっとなり居住まいを正した。
「この前のこと、ですか?」
「帰りの飛行船で話していたことだ。リングエラのために役に立ちたいと言っていただろう」
「はい、確かに申し上げました」
「それはつまり、俺の役に立ちたいと解釈しても良いのか」
「ええ、それはもちろんです」
ヴィンフリート様は次期国王であり私の夫となられる予定のお方。そのお方の役に立つことが私にとっては何よりも重要で、ひいてはリングエラのためにもなると信じている。
「やはり何か大変なことが起きているのですか?」
ディルクにも話していないのだから、相当危険な案件なのかもしれない。それなら尚のこと、私も何かしたい。ヴィンフリート様お一人に全部背負わせるわけにはいかない。
ところが、ヴィンフリート様は想像の斜め上を行く発言をされた。
「リゼは何故俺の名を呼ばない? そんなに俺が嫌いか?」
「……はい?」
予想外すぎて間の抜けた返事をしてしまう。弾かれたようにヴィンフリート様が顔を上げた。
「違うのか?」
「あの私、ヴィンフリート様とお呼びしているかと思うんですけれども」
「長ったらしい……愛称で構わないと言ったはずだ」
自分の名前を長ったらしいとは、随分な言い様だ。国王陛下ご夫妻が聞いていたらさぞ嘆き悲しんだことだろう。
ヴィンフリート様に促されて一度だけ、ヴィン様とお呼びしたことがあった。口にした途端、親しみ溢れる響きが体一杯に充満して顔から火が出そうなほど気恥ずかしく、それ以来一度もそうお呼びしたことはない。ただ、ヴィンフリート様の厚意を無下にするのも気が引けて、出来るだけお名前でお呼びするように気を付けてはいた。
そこを特に指摘されたことはないので、これで良いものと思い込んでいたんだけれど。
「ヴィン様とお呼びしてよろしいのですか?」
口ではそう言いながら、無理やっぱり無理恥ずかしい、と素の自分が心の奥で大きく首を横に振って何とか回避できないか知恵を振り絞ろうとしている。
けれどヴィンフリート様はそんなのお構いなしで
「前にもそう言ったはずだが」
茶色い瞳を細め、満足そうに小さく笑った。こんな風に微笑むヴィンフリート様を見るのはいつぶりだろう。否が応でも心臓が跳ねる。
「俺だってリゼと呼んでいる。何の問題がある? むしろその方が自然ではないか」
言われてみればそうなのか。いやいや、うまく丸め込まれている気がする。
(自然って何? 名前をお呼びするだけでも充分距離が縮まった感じがするのに、これ以上は……)
けれど、態度が一変して柔らかくなったヴィンフリート様を前にして、そんなことは言えない。
「すぐには直せないかと思いますが……善処致します」
「そうしてくれ」
眩しい。
陽光のせい?
ううん、きっとそれだけじゃない。圧倒的に眩しい笑顔を向けられ、頭がクラクラした。
「それであの、私への用というのは」
「ああ、それはもう良い」
「え?」
「まだオリバー殿からの荷物が残ってるんだろう? そっちに勤しんでくれ」
「でも……」
良いから帰れ、とぞんざいに言い放つ割には、ヴィンフリート様は何だか憑き物が落ちたかのようにすっきりとした面持ちで微笑んでいる。
(用って、呼び方の指摘……ただそれだけ?)
たったそれだけのことでこんなに嬉しそうにされたら、どうしたって勘違いしてしまう。ヴィンフリート様は私をどうしたいんだろう。私の気持ちをわかってて、弄ばれているんじゃないかとさえ思えてくる。
すっかり熱に浮かされたようになってしまった私は、国家の一大事だとかいうことは頭の中からすっかり抜け落ちてしまった。
半ば放心状態のまま自室に戻ると、ユリウスが血相を変えて飛んできた。
「一番下の木箱の底にこれが」
渡されたのは、オリバー様からの手紙だった。
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