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しおりを挟む———セリアが小屋に向かう少し前。
会議室で争っていた冒険者3人は用心棒(と思われている騎士)によって、この小屋に連れてこられた。冒険者3人は逃げようとしたが、手足を縛られた状態から抜け出せずにいた。これに用心棒も対応したために、より冒険者3人は逃げられないように口元を抑えられ、拘束されてしまった。
『んんん。』
「こいつら、どうする?」
「おじょ…、商会長が来るまで拘束しとけば良いのではないか?」
「そう、だな。別に何かをやったわけではないしな。だが、さっきは逃げようとしたんだし、このまま商会長が来るまで放置で良いんじゃね?」
「だな。」
「…で、だ。外に見張りはいるのか?」
「ああ。やけに慎重な様子だが、身柄を拘束した方が良さそうだ。ちょっと運動してくるから、見張っておいてくれ。」
「はぁ~。ああ、分かったよ。」
用心棒(騎士)が1人離れたことに安堵しながらも、冒険者3人は小声で相談をしていた。用心棒も聞こえてはいたが、聞こえないふりをしながら、聞き耳を立てていた。
用心棒が入り口と窓を体で塞いで冒険者を監視する中、冒険者たちは相談を続けた。
「(…どうするんだよ!)」
「(どうしようも無いだろ。きっとさっきの事情を聴くためとか、そんなとこだろ!?)」
「(それでも十分怖いよ。だからと言って、長い時間を掛けて閉じ込める気は無さそうだし。)」
「(そうだよな。雇い主が来たら、聴きたいことを聞いて、答えられることは答えようぜ。いつまでも同じ場所は嫌だぞ!)」
「(同じく。とにかく雇い主が来るまで、用心棒の声を聞き逃すなよ?)」
『(ああ。)』
そんな相談をしている中、小屋の前から扉をノックする音が聞こえてくる。用心棒が2つ返事で扉を開いた。この時、冒険者たちは怖い男を想像していたが、扉が開いた途端、その思考が崩れ去った。そこにいたのは会議室で声を張り上げていた少女であったからだった。
———セリアが冒険者パーティーを宿に案内した後。
周りの建物に紛れるように建てられた割と新しい小屋へとセリアは向かった。小屋の前には誰も居ないので、怪しまれる雰囲気も現れていない扉へノックをすると、扉を騎士が中から開けた。
「私よ。」
「はっ。お待ちしていました。」
「彼らから情報は仕入れられましたか?」
「いえ。何も聞いてはいません。ただ逃げようとしたので、厳重に拘束しましたが。」
「そう。…そこの冒険者の方、何も取って食いは致しません。手荒な行為をしてしまい、申し訳なく思っております。ですが、我々としても問題の起こったことを無くす訳には参りません。よって、こちらの質疑には答えて頂きます。良いでしょうか?」
「ああ。俺たちが答えられる範囲で答えよう。」
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