激甘革命!マジパティ(分割版)

夜ノ森あかり

文字の大きさ
79 / 248
勇者クラフティ編

第21話「ラテの絶交宣言!ココアが漢を見せる時」④

しおりを挟む
 ラテがカフェを飛び出してから一夜が明け、ラテは再び人間の姿に変身する。今度はシュトーレンと一緒に、撮影現場であるベリー公園へやって来た。そこはサイクリングロード併設の公園で、そこでは今日の早朝から日曜の朝に放送される特撮番組「御面おめんライダーゼロワン」のロケ撮影で使用されている。今回収録されるのは、みるくの父が演じる蕎麦打ちアンドロイドと、武蔵が演じる老舗の蕎麦屋の跡取り息子の話である。そんな武蔵は、昨日から調子がでないようで、NGを連発している。

「武蔵…」

 監督に何度も何度も叱られる武蔵の姿…そのたびにみるくの父がフォローしているが、撮影が思うように進んでいない。



 その時だった。



「うわあああああああああああああ!!!!!」



 突然武蔵に向けて黒い光が放たれ、武蔵はみるみるうちにチョコレートスポンジケーキに白いクリームが塗られたケーキ・フォレノワールのカオスイーツに姿を変えてしまった。

「武蔵っ!!!!!」

 カオスイーツとなった武蔵の所へ駆けつけようとするラテの腕を抱えながら、シュトーレンは一悟達にベリー公園にカオスイーツが現れた事を伝える。

「悪いけど…みるくのお父さんがいる手前、撮影現場をめちゃくちゃにされるワケにはいかないわ!」

 左耳を覆う髪をかき上げながら叫ぶシュトーレンの左耳から、赤い宝石が付いたマジパティと同じ形状のイヤリングが煌めく。



「ブレイブディメンション!!!!!」



 シュトーレンの叫び声と共に、公園全体の時間が止められ、撮影スタッフやみるくの父を含めた出演者たちの動きがピタッと止まる。

「勇者…様…」

「マジパティと共に戦うためにも、これ以上戦いの場に関係のない人たちを巻き込むわけにはいかないの。最も…オーバーブレイブの副作用から戻ったばかりのアタシができるのは、これくらいだしね?」

 女子高生として学校に通った経験を踏まえた上で離す勇者に向かって1本のナイフが飛び交うが、勇者の身体に刺さる直前に、光の銃弾がナイフをはじき返す。



「あーら、お久しぶりね?ビスコッティ!!!なかなか現れないから、私…てっきり東京じゃなく、ロンドンに行ったのかと思ったわ。」



 ラテとシュトーレンの前に割り込むかのように、クリームパフがカオスイーツとブラックビターの幹部と対峙する。

「その減らず口…相変わらずのようだね?勇者共々パリで消してしまえばよかったよ。」

 そう言いながら、ビスコッティはクリームパフに目掛けて3本のナイフを投げつけようとするが…



「超特大カカオ豆、どーーーーーーーーーーーーーーーんっ!!!」



 ココアの叫びと共に、突然ビスコッティの頭上にかなり大きいカカオ豆が降ってきて、ビスコッティはカカオ豆の下敷きになり、彼の持っていた3本のナイフは全て、時を止められた公園の地面に刺さる。

「ココア様のラテに手ェ出すなんて…2万年はえぇんだよ!!!!!出直しやがれ!」

 精霊の姿のまま人間に変身したラテを守ろうとするココアの姿…それは、ラテにとって一番ココアがカッコよく見える瞬間だ。



「…ったく、「精霊達のエリートだったあの姉ですらできなかった事ができる」って褒めようとしたのによォ…それを「姉ちゃんと比べた」って早とちりしやがって…」



 ココアの苦言と共に、ミルフィーユとプディングのダブルキックがカオスイーツの頭上に炸裂する。2人のマジパティはそれをバネ代わりに地面に着地する。



「俺がいつまでも雲の上のようなお前の姉ちゃんを追うと思ったか?流石にそう思われると…恋人として呆れちまうぜ?」



 ラテが初めてココアに「恋人」だと言われた瞬間だった。カオスイーツと戦うミルフィーユ達の姿を背景に、無邪気な表情で口走るココアの姿を見るや否や、ラテは嬉しそうに人間の姿のまま瞳を潤ませる。

「そんじゃ…ミルフィーユと一緒にいっちょかましてやりますか!!!」

 ココアがそう言うと、ミルフィーユはココアの近くまでバク転を決め、プディングはプディングメテオでカオスイーツの動きを封じ、クリームパフはビスコッティにけん制する。

禍々まがまがしい混沌こんとんのスイーツ、勇者の力で木端微塵こっぱみじんにしてやるぜ☆」

 カオスイーツに向かってミルフィーユグレイブを構えたミルフィーユの右肩に、ココアが乗る。



「行くぜ、ココア!」

「あたぼーよ!!!」

 ミルフィーユはココアを右肩に乗せた状態でウインクする。



「精霊の力と…」

「勇者の力を一つに合わせて…」

「グレイブエクステンション!!!」

 ココアはピンクの光を纏いながら、ロボットアニメの主役機が武器を構えるような姿で立つミルフィーユが持っているピンクの長薙刀の飾り布の付け根に飛び乗る。その瞬間、ミルフィーユグレイブの刃の部分がピンクの光を放ちながら刃先が長く変形する。ミルフィーユは思いっきり地面を踏みこみ、勢いよく飛び上がる。



「ミルフィーユパニッシュ!!!!!」



 ミルフィーユは掛け声と同時に、長薙刀を振り上げる。



「ストライク!!!」



 ミルフィーユが叫んだ瞬間、長薙刀はピンクの光を放ちながらカオスイーツを頭上から一刀両断する。その太刀筋と姿は、まさしく勇者の力を受け継ぐ者に相応しい…

「アデュー♪」

 2人がウインクをしたと同時に、カオスイーツは光の粒子となり、本来の姿である浦和武蔵の姿へと戻っていく…



「くそっ…今度こそ全員まとめてズタズタにしてくれてやるっ!!!!!」

 そう吐き捨てながら、10歳程の見た目の金髪少年は「フッ」と音を立てて消えてしまい、シュトーレンが時を止めていた公園は元の時間を取り戻す。

「パパの撮影も、無事行われるようでよかった♪」

「これは、本放送とゲスト発表が楽しみですなぁ…まぁ、これからカフェのお仕事だけどね?開店準備は涼やんと瑞希に任せてたけど…」

「行きますよ?夕方になったら、雪斗じゃなくてユキがカフェに来そうな予感がしますけど…」

 ガトーがそう言うと、3人のマジパティは精霊と共にカフェへと戻る。

「ラテはどうする?このまま撮影見てく?」

 勇者の問いかけにラテは首を横に振り、武蔵に「カフェで待っている」という旨を告げると、シュトーレンと共にカフェへと戻ったのだった。







 ココアの件は「みるくの家ばかり見ない」、「胸の大きい人に対するセクハラ行為はしない」、「ラテを泣かせない」事を条件に一悟が引き取ることになり、ラテはその流れでみるくが引き取ることになった。その条件を聞いたラテは笑いながら了承しつつ、ラテもラテで「モカ姉と比較するような事は言わない」という条件を追加したのだった。



「でも…何で今まで私に向かって「好き」って言ってくれなかったの?」

 人間の姿でメイド服に着替えたラテは、コーヒーマシンの隣で佇むココアにそう問いかける。

「マジで惚れた相手に「好き」なんて、照れくさくて言えるワケねーだろっ!!!」

 人間の姿の恋人を見るなり、ココアは顔全体を真っ赤に染めながら質問に答える。今までラテに向かって「好き」とも「恋人同士」とも言わなかったのは、ココア自身が本当にラテの事を「愛している」ため、なかなか口に出せなかったようだ。



「大体…その…むやみに俺以外の男に…人間の姿見せるんじゃねーぞ?お前、可愛いんだから…変なムシが来たら…」

「ココアってば…意外とヤキモチ妬くんだね?」

 ラテの言葉に、ココアはマグカップに頭ごとすっぽり被り、何も言葉が出なくなった。どうやら図星のようである。







 一方、武蔵はあの一件以降順調に撮影が進み、木曜日の夕方にラテをかくまったウィークリーマンションから引き払うことになり、みるくの父からその話を聞いたラテは人間の姿に変身するや否や、ココアをポシェットに入れると、マンションの前でタクシーに乗り込もうとする武蔵の所へ駆けつける。

「らてちゃん!」

 一悟達に教えられながら、ラテは撮影の間に、速度は遅いながらも走れるようになった。人間の姿の体格を気にしつつも、どうしてもラテは人間の姿で武蔵に伝えたいことがあるようだ。

「椎名さんからロケ撮影が終わって、東京に戻るって聞いて…」

 そう言いながら、ラテは武蔵にクッキーの入った包みを差し出す。



「この間は、助けてくれてありがとう…これは、その時のお礼ですっ!!」



 熱狂的なファンから手作りの物を何度もプレゼントされ、その都度突っぱねることもある…だが、今回は特別だ。

「ありがとう…メンバーたちと一緒に食べるよ。みんな、ここのカフェが気になってるからさ…またね!!!」

 ラテからのプレゼントを受け取った武蔵は、タクシーに乗るとそのまま東京方面へと行ってしまった。武蔵を笑顔で見送るラテの姿は、まるでココアを笑顔で見送る姿そっくりで、既に武蔵の外見を聞いていたココアは、少し安心したかのような表情だ。



『俺と似ている…か。確かに、俺も人間に変身できたら、あんな姿だっただろうな…』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜

美鈴
ファンタジー
ホットランキング上位ありがとうございます😊  ストーカーの被害に遭うアイドル歌羽根天音。彼女は警察に真っ先に相談する事にしたのだが…結果を言えば解決には至っていない。途方にくれる天音。久しぶりに会った親友の美樹子に「──なんかあった?」と、聞かれてその件を伝える事に…。すると彼女から「なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」と、そんな言葉とともに彼女は誰かに電話を掛け始め… ※カクヨム様にも投稿しています ※イラストはAIイラストを使用しています

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

処理中です...