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レインボーポット編
第33話「想いは一つ!勇者クラフティと明日香の愛の力!!!・前編」③
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薄紫色の空に、不気味な雰囲気を醸し出す校舎の中…みるくはプディングの姿のまま、プディングの姿のここなの後ろを歩く。そんなみるくの後ろには、これまたプディングの姿のボネが歩く。
「この校舎は…」
「ボクの記憶が正しければ、ボク達がいるのは紗山中学校の校舎で間違いないだろう。」
「学校っつーか、雰囲気的にホラーハウス化してんじゃねーか…」
ボネがそう言うと、ここなの表情がむっとする。
「賢者様が明日香の入った黒水晶を使って生成した扉をくぐったんだ。明日香の心の中で生み出された産物…」
「それじゃ、この不気味な雰囲気は…明日香さんの心が生み出した…」
明日香の言葉に、ここなが頷く。
「明日香は、心に闇を抱えていた。父親のハラスメント行為でな…」
校舎の中を歩きながら、ここなは2人のプディングに明日香の心の闇の存在を話す。優しい祖父に買ってもらった赤い靴を捨てられた時の事、髪にリボンをつける事を咎められた事、勝手に剣道部に入れられた事…ここなの知っている範囲で…
「明日香の父親は異常だ…現在も、僧侶様が嫌っているのも納得できる。あのゴリラは、今も昔も自分の正義に溺れてしまっているんだ。」
「それ…あたしも納得できます。あたし…体育のかけっこでタイムが遅かっただけで、竹刀で叩かれた事があったんです。問題は…その後でした…」
ここなの話に賛同するみるくの声が震える。今でも口にするのが恐ろしいほどのトラウマだと思われる。
「父親の俳優業と家族構成…そして、男性恐怖症を酷く言われたな?」
みるくは黙って頷く。
「あのゴリラ、親が芸能人の生徒や、片親だとボロクソに言うよなー!女子や年下の教師達はすぐ見下すし…もう歩く偏見の塊じゃねーか!!!」
「偏見の塊は、昔からだ。ボクの兄者その2もゴリラが担任だった頃は、苦手な球技で酷い目に遭った。PTAからの苦情で1学期で担任外されたがな。」
ここなから兄の体験談を聞いたボネは、心の中でガッツポーズをする。
『当時のPTA、ぐっじょーぶ!』
「でも、ここなさん…明日香さんの事、やけに詳しいんですね?いっくんやちかちゃ…いえ、明日香さんのいとこからは断片的に聞いただけだったので…」
みるくの質問に何を感じたのか、ここなは一冊の分厚いノートを見せる。学級日誌だ。
「ボクはサトリ…つまり、生まれつき心が読めてしまう事があってな…この姿に変身していない時は、口数が少ない。その反動で、学級日誌やブログではお喋りになってしまうんだ。明日香とは学校にいる間だけ、正体を隠して交換日記をしていたんだ。」
「交換日記?」
ここなの言葉に、みるくとボネがきょとんとする。
「ゴリラの見えないところで、尚且つ明日香の本音が学級日誌以外で聞ける手段が、それだけだったからな。交換日記で使ったノートは、終業式の時にボクが回収しておいた。」
「ガラッ…」
ここなが扉を開けると、そこは…
「お前、交換日記…トイレでやってたのか?」
女子トイレだった。
「バカ!鏡の前でケバい化粧の女子達が他人の悪口言い合ってるような、こんな場所で交換日記できるかっ!!!」
「ところで、ノートを置いたのは…」
「3階の被服室だ。明日香は時々、顧問の先生から許可を取り、剣道部の練習を休んで被服室で縫物をしていたんだ。そこで、ボクは家からルカちゃん人形を持ち出して、ノートと一緒に…」
ここなの説明を遮るかの如く、トイレの個室から次々とダークミルフィーユを模した黒い人形がぞろぞろと3人のプディングに迫って来る。
「プディングメテオ!クラスターボム!!!」
プディングワンドを構えたここなが、黒い人形達目掛けて1つの大きな爆弾を放ち、勢いよく扉を閉める。
「逃げるぞっ!!!」
まるで明日香の心の闇が反映されているのを示すかのように、廊下がぐにゃぐにゃと変形する。3人のマジパティは黒い人形達をかわしつつ、本来の目的地である被服室へと向かうが…
「ガラッ…」
次に開けた扉の先は理科室で、黒い人形達が化学の実験中だ。3人のプディングに気づいた黒い人形達は、骨格標本と共に3人に襲い掛かろうとするが…
「プディングメテオ!ミストシャワーっ!!!」
今度はみるくがプディングワンドを構え、霧を発生させると、勢いよく扉を閉め、理科室を離れる。
「重大な事故を起こす危険性があるため、実験器具を人に向けてはいけませーんっ!!!」
次に開けた扉の先は階段で、途中で階段の段が13段ある事に気づいたボネは、11段目に到達した刹那、プディングの姿からトラへ変身し、階段を破壊してしまった。
「危うく3人分の首吊り用のロープを拝むところだったぜ…」
音楽室ではベートーベンと黒い人形達の演奏会、扉の先にはあるはずのない木造校舎…3人のプディングは、まるで学校七不思議に遭遇したような状況だ。
「い…いっくんがいない時で…よかった…」
息をきらしながらみるくがそう呟いたと同時に、どこからかラップ音が響き渡り、壁には血で書いたような文字が浮かび上がる…
「コナイデ…」
「ジャマヲシナイデ…」
まるで明日香の本音が次々と記されているようだ。そんな彼女の本音を知っていくうちに、みるくは肩を震わせ…
「もう…か…んに…」
「いい加減にしてくださいっ!!!だったら、何であたし達を自分の心の中へ引きずり込んだんですかっ!!!」
明日香の本音に応えるかのように、みるくはプディングワンドを振りかざし、プディングメテオで黒い人形達に攻撃し始めた。
「本当は、助けてほしかったのでしょう!!!父親に束縛されて、自分がやりたいこと、好きなものを否定され続ける日々から…」
普段は他のマジパティ達の背後で大人しく構えているみるくだが、今のみるくは違う…片っ端から黒い人形達にプディングワンドから延びる黄色い光のチェーンで殴りかかっていく。
「だったら、何でマジパティになった時…生き生きとしていたんですかっ!!!何で…やりたくない剣道を顧問の先生の許可をとってサボってまで、被服室にいたんですかっ!!!」
叫びながら放つみるくの攻撃に、ボネは呆然とする。
「カオスの力を使ってまで、勇者クラフティを独占しようなんて…そんなの、勇者クラフティは望んでませんっ!!!そんなの、ただの一方的な押し付けですっ!!!!!」
「そうだな…クラフは、明日香を純粋に愛していた…偉大な兄と比較され続け、蔑まれた心が見つけた一つの光…それが、明日香…お前だったんだからな…」
みるくの叫びに、ここなが賛同する。
「みるく、もういい…ボクも色々と吹っ切れたよ。ここからは、ボクのターンだ!!!」
ここながそう言うと、みるくが後ろに下がり、代わりにここなが前に出る。
「ボクは確かに、クラフと親しかった…端からボクとクラフは付き合っていたとみられても仕方ないだろう。」
ここなの言葉に応えるかのように、この世の文字とは言えないような赤い文字が廊下に書かれる。
「ボクは、クラフの心が読めなかった…読めなかったからこそ、段々とクラフに対する興味が湧いていた。クラフも、そんなボクが自分の事が好きなのだと勘違いしていた…」
「心が読めなかったって…それって…」
「しっ!!!こういう時に言ってはいけませんっ!!!!!」
まるでムードをぶち壊すかのようなボネの発言に、みるくが怒りを示しつつ、ボネの口をふさいだ。
「明日香がクラフの事を好きだと知っていながら、クラフに近づいた事は、確かに悪質だ。それでも、ボクはクラフの本音が知りたかった…やっとそれが判った時…もう既に手遅れだった…カオスに染まったお前の中に飲まれてしまったのだからな!!!」
そう言いながら、ここなは歪んだ空間に両手を突っ込み、力いっぱいこじ開けようとする。ここながこじ開けようとしている場所から、段々と白い光が漏れだしていく…
「明日香…お前は交換日記の相手がボクで、サトリである事を知っていたんだろう!!!だから、もう君とボクの間に隠し事はないっ!!!これでもう…」
白い光の面積が徐々に広がっていき、ここなは最後の力を振り絞った。
「おあいこだっ!!!!!」
「バンッ!!!!!」
ここなが両手を大きく広げると、扉が音を立てて開くと同時に白い光がみるく達がいる空間に漏れ出し、空間のゆがみがおさまった。光の中では被服室で明日香がミシンを動かし、縫物をしている。
「明日香…お前の両親が離婚する。クラフと一緒に居たいなら、父親と母親…どっちにつきたい?」
背後から突然の言葉を投げかけられた明日香は、思わずミシンのペダルから足を離し、作業の手を止める。
「勿論、大好きなお母さんの方へ行くわ!お母さん、ニコルの事を息子のように接してくれてるんだもの。」
くるりと身体を3人のプディングの方へ向けた明日香は、にっこりと微笑みながらそう話す。
「それなら、決まりだな。母親とお前の愛する者に会いに行こう…ボク達が案内する。」
ここなが明日香に手を差し出すと、明日香はここなの手を取る。
「この校舎は…」
「ボクの記憶が正しければ、ボク達がいるのは紗山中学校の校舎で間違いないだろう。」
「学校っつーか、雰囲気的にホラーハウス化してんじゃねーか…」
ボネがそう言うと、ここなの表情がむっとする。
「賢者様が明日香の入った黒水晶を使って生成した扉をくぐったんだ。明日香の心の中で生み出された産物…」
「それじゃ、この不気味な雰囲気は…明日香さんの心が生み出した…」
明日香の言葉に、ここなが頷く。
「明日香は、心に闇を抱えていた。父親のハラスメント行為でな…」
校舎の中を歩きながら、ここなは2人のプディングに明日香の心の闇の存在を話す。優しい祖父に買ってもらった赤い靴を捨てられた時の事、髪にリボンをつける事を咎められた事、勝手に剣道部に入れられた事…ここなの知っている範囲で…
「明日香の父親は異常だ…現在も、僧侶様が嫌っているのも納得できる。あのゴリラは、今も昔も自分の正義に溺れてしまっているんだ。」
「それ…あたしも納得できます。あたし…体育のかけっこでタイムが遅かっただけで、竹刀で叩かれた事があったんです。問題は…その後でした…」
ここなの話に賛同するみるくの声が震える。今でも口にするのが恐ろしいほどのトラウマだと思われる。
「父親の俳優業と家族構成…そして、男性恐怖症を酷く言われたな?」
みるくは黙って頷く。
「あのゴリラ、親が芸能人の生徒や、片親だとボロクソに言うよなー!女子や年下の教師達はすぐ見下すし…もう歩く偏見の塊じゃねーか!!!」
「偏見の塊は、昔からだ。ボクの兄者その2もゴリラが担任だった頃は、苦手な球技で酷い目に遭った。PTAからの苦情で1学期で担任外されたがな。」
ここなから兄の体験談を聞いたボネは、心の中でガッツポーズをする。
『当時のPTA、ぐっじょーぶ!』
「でも、ここなさん…明日香さんの事、やけに詳しいんですね?いっくんやちかちゃ…いえ、明日香さんのいとこからは断片的に聞いただけだったので…」
みるくの質問に何を感じたのか、ここなは一冊の分厚いノートを見せる。学級日誌だ。
「ボクはサトリ…つまり、生まれつき心が読めてしまう事があってな…この姿に変身していない時は、口数が少ない。その反動で、学級日誌やブログではお喋りになってしまうんだ。明日香とは学校にいる間だけ、正体を隠して交換日記をしていたんだ。」
「交換日記?」
ここなの言葉に、みるくとボネがきょとんとする。
「ゴリラの見えないところで、尚且つ明日香の本音が学級日誌以外で聞ける手段が、それだけだったからな。交換日記で使ったノートは、終業式の時にボクが回収しておいた。」
「ガラッ…」
ここなが扉を開けると、そこは…
「お前、交換日記…トイレでやってたのか?」
女子トイレだった。
「バカ!鏡の前でケバい化粧の女子達が他人の悪口言い合ってるような、こんな場所で交換日記できるかっ!!!」
「ところで、ノートを置いたのは…」
「3階の被服室だ。明日香は時々、顧問の先生から許可を取り、剣道部の練習を休んで被服室で縫物をしていたんだ。そこで、ボクは家からルカちゃん人形を持ち出して、ノートと一緒に…」
ここなの説明を遮るかの如く、トイレの個室から次々とダークミルフィーユを模した黒い人形がぞろぞろと3人のプディングに迫って来る。
「プディングメテオ!クラスターボム!!!」
プディングワンドを構えたここなが、黒い人形達目掛けて1つの大きな爆弾を放ち、勢いよく扉を閉める。
「逃げるぞっ!!!」
まるで明日香の心の闇が反映されているのを示すかのように、廊下がぐにゃぐにゃと変形する。3人のマジパティは黒い人形達をかわしつつ、本来の目的地である被服室へと向かうが…
「ガラッ…」
次に開けた扉の先は理科室で、黒い人形達が化学の実験中だ。3人のプディングに気づいた黒い人形達は、骨格標本と共に3人に襲い掛かろうとするが…
「プディングメテオ!ミストシャワーっ!!!」
今度はみるくがプディングワンドを構え、霧を発生させると、勢いよく扉を閉め、理科室を離れる。
「重大な事故を起こす危険性があるため、実験器具を人に向けてはいけませーんっ!!!」
次に開けた扉の先は階段で、途中で階段の段が13段ある事に気づいたボネは、11段目に到達した刹那、プディングの姿からトラへ変身し、階段を破壊してしまった。
「危うく3人分の首吊り用のロープを拝むところだったぜ…」
音楽室ではベートーベンと黒い人形達の演奏会、扉の先にはあるはずのない木造校舎…3人のプディングは、まるで学校七不思議に遭遇したような状況だ。
「い…いっくんがいない時で…よかった…」
息をきらしながらみるくがそう呟いたと同時に、どこからかラップ音が響き渡り、壁には血で書いたような文字が浮かび上がる…
「コナイデ…」
「ジャマヲシナイデ…」
まるで明日香の本音が次々と記されているようだ。そんな彼女の本音を知っていくうちに、みるくは肩を震わせ…
「もう…か…んに…」
「いい加減にしてくださいっ!!!だったら、何であたし達を自分の心の中へ引きずり込んだんですかっ!!!」
明日香の本音に応えるかのように、みるくはプディングワンドを振りかざし、プディングメテオで黒い人形達に攻撃し始めた。
「本当は、助けてほしかったのでしょう!!!父親に束縛されて、自分がやりたいこと、好きなものを否定され続ける日々から…」
普段は他のマジパティ達の背後で大人しく構えているみるくだが、今のみるくは違う…片っ端から黒い人形達にプディングワンドから延びる黄色い光のチェーンで殴りかかっていく。
「だったら、何でマジパティになった時…生き生きとしていたんですかっ!!!何で…やりたくない剣道を顧問の先生の許可をとってサボってまで、被服室にいたんですかっ!!!」
叫びながら放つみるくの攻撃に、ボネは呆然とする。
「カオスの力を使ってまで、勇者クラフティを独占しようなんて…そんなの、勇者クラフティは望んでませんっ!!!そんなの、ただの一方的な押し付けですっ!!!!!」
「そうだな…クラフは、明日香を純粋に愛していた…偉大な兄と比較され続け、蔑まれた心が見つけた一つの光…それが、明日香…お前だったんだからな…」
みるくの叫びに、ここなが賛同する。
「みるく、もういい…ボクも色々と吹っ切れたよ。ここからは、ボクのターンだ!!!」
ここながそう言うと、みるくが後ろに下がり、代わりにここなが前に出る。
「ボクは確かに、クラフと親しかった…端からボクとクラフは付き合っていたとみられても仕方ないだろう。」
ここなの言葉に応えるかのように、この世の文字とは言えないような赤い文字が廊下に書かれる。
「ボクは、クラフの心が読めなかった…読めなかったからこそ、段々とクラフに対する興味が湧いていた。クラフも、そんなボクが自分の事が好きなのだと勘違いしていた…」
「心が読めなかったって…それって…」
「しっ!!!こういう時に言ってはいけませんっ!!!!!」
まるでムードをぶち壊すかのようなボネの発言に、みるくが怒りを示しつつ、ボネの口をふさいだ。
「明日香がクラフの事を好きだと知っていながら、クラフに近づいた事は、確かに悪質だ。それでも、ボクはクラフの本音が知りたかった…やっとそれが判った時…もう既に手遅れだった…カオスに染まったお前の中に飲まれてしまったのだからな!!!」
そう言いながら、ここなは歪んだ空間に両手を突っ込み、力いっぱいこじ開けようとする。ここながこじ開けようとしている場所から、段々と白い光が漏れだしていく…
「明日香…お前は交換日記の相手がボクで、サトリである事を知っていたんだろう!!!だから、もう君とボクの間に隠し事はないっ!!!これでもう…」
白い光の面積が徐々に広がっていき、ここなは最後の力を振り絞った。
「おあいこだっ!!!!!」
「バンッ!!!!!」
ここなが両手を大きく広げると、扉が音を立てて開くと同時に白い光がみるく達がいる空間に漏れ出し、空間のゆがみがおさまった。光の中では被服室で明日香がミシンを動かし、縫物をしている。
「明日香…お前の両親が離婚する。クラフと一緒に居たいなら、父親と母親…どっちにつきたい?」
背後から突然の言葉を投げかけられた明日香は、思わずミシンのペダルから足を離し、作業の手を止める。
「勿論、大好きなお母さんの方へ行くわ!お母さん、ニコルの事を息子のように接してくれてるんだもの。」
くるりと身体を3人のプディングの方へ向けた明日香は、にっこりと微笑みながらそう話す。
「それなら、決まりだな。母親とお前の愛する者に会いに行こう…ボク達が案内する。」
ここなが明日香に手を差し出すと、明日香はここなの手を取る。
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