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第一章 運命の瞬間
12 ワイルドにいこうよ!
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「何も……説明がなかったわ。正直に言えばカレルさんとさっきの兵士さんから教わった事以外はよく分からない」
「グンギか? あいつは人がいいからな。というか、お嬢ちゃん、何も知らないと死にに行くようなもんだぞ」
「……じゃ、私が昨日生まれたばかりの赤ちゃんだと思って、色々と教えてくれない?」
「……まぁ、暇つぶしになるしそれぐらいいいぜ」
そしてカレルが話した内容を要約すると。
カピラーキは元々壮絶な軍事力を誇っていた大国だったらしい。それが星屑の、つまりは隕石の、衝突によって気候が乱れ、この一世紀で衰退してしまった。王は王国と生命力が繋がっていて、星屑が衝突してからは非常に短命でもうすでに九代目らしい。今の王も去年から衰弱が酷くなって来て解決策を編み出すのに莫大な費用を消耗したらしい。
魔法は火や水魔法が多く、電気や煙幕系もいる。カレルは火魔法らしい。
竜人は魔法が使えない。その代わりに強靭な肉体を持ち、個体によっては飛べるのもいる。奴隷として狩られて随分と種族の生き残りが少なくなってきている。
感覚的に一ルビルは約一万円より多い感じだ。一ルビルより小さな取引は小ルビルと呼ばれている。百小ルビルで一ルビル。
カレルは傭兵としての経験が長いベテランである。それなりに腕も立ち、他国との間を行ったり来たりしている。カピラーキの両隣の国が侵略に向けて準備を少しずつ進めているのは確かなので今は稼ぎ時。傭兵での勘では今年か来年には動きがあるのではないかと言う事だ。
そして人が死ぬのは日常茶飯らしい。特にここ数年は略奪や殺戮、人身売買が急増化している。なんでも兵は国境への派遣で国内の治安まで手が回っていないらしい。
「それってカピラーキはもう死滅寸前って事?」
「そうだな。売り込みをする訳じゃねぇが、移動には傭兵を雇っておいた方がいいぞ」
「あら、カレルさんが私の事を護ってくれるのでしょう?」
「はは、確かにな。俺がしっかりとお守りしますよ、お嬢ちゃん。『さん』はなしにしてくれ。そして早速だが、傭兵飯を食べてみる心の準備は出来たかい?」
「傭兵飯……期待していいのかしら?」
「期待……は、して欲しくないが、ワイルドだぞ?」
「え、めちゃくちゃ期待しちゃうじゃない」
私は笑いながらその日決められた場所に座る。今夜から毛布一枚だ。正直寒そうだが、それよりも素晴らしい星空が見えそうで、それに心が躍る。
「お嬢ちゃん、ローグボアは食べた事あるか?」
「ないと思う」
「『ちょっとワイルド』か『凄いワイルド』、どっちがいいんだ?」
「どうせだったらワイルド過ぎるほどワイルドで」
カレルは笑いながら荷物を下ろし、剣を抜く。
「はいよ。さっきから一匹に尾行されてるからちょうどいい夕飯作ってやるよ」
「グンギか? あいつは人がいいからな。というか、お嬢ちゃん、何も知らないと死にに行くようなもんだぞ」
「……じゃ、私が昨日生まれたばかりの赤ちゃんだと思って、色々と教えてくれない?」
「……まぁ、暇つぶしになるしそれぐらいいいぜ」
そしてカレルが話した内容を要約すると。
カピラーキは元々壮絶な軍事力を誇っていた大国だったらしい。それが星屑の、つまりは隕石の、衝突によって気候が乱れ、この一世紀で衰退してしまった。王は王国と生命力が繋がっていて、星屑が衝突してからは非常に短命でもうすでに九代目らしい。今の王も去年から衰弱が酷くなって来て解決策を編み出すのに莫大な費用を消耗したらしい。
魔法は火や水魔法が多く、電気や煙幕系もいる。カレルは火魔法らしい。
竜人は魔法が使えない。その代わりに強靭な肉体を持ち、個体によっては飛べるのもいる。奴隷として狩られて随分と種族の生き残りが少なくなってきている。
感覚的に一ルビルは約一万円より多い感じだ。一ルビルより小さな取引は小ルビルと呼ばれている。百小ルビルで一ルビル。
カレルは傭兵としての経験が長いベテランである。それなりに腕も立ち、他国との間を行ったり来たりしている。カピラーキの両隣の国が侵略に向けて準備を少しずつ進めているのは確かなので今は稼ぎ時。傭兵での勘では今年か来年には動きがあるのではないかと言う事だ。
そして人が死ぬのは日常茶飯らしい。特にここ数年は略奪や殺戮、人身売買が急増化している。なんでも兵は国境への派遣で国内の治安まで手が回っていないらしい。
「それってカピラーキはもう死滅寸前って事?」
「そうだな。売り込みをする訳じゃねぇが、移動には傭兵を雇っておいた方がいいぞ」
「あら、カレルさんが私の事を護ってくれるのでしょう?」
「はは、確かにな。俺がしっかりとお守りしますよ、お嬢ちゃん。『さん』はなしにしてくれ。そして早速だが、傭兵飯を食べてみる心の準備は出来たかい?」
「傭兵飯……期待していいのかしら?」
「期待……は、して欲しくないが、ワイルドだぞ?」
「え、めちゃくちゃ期待しちゃうじゃない」
私は笑いながらその日決められた場所に座る。今夜から毛布一枚だ。正直寒そうだが、それよりも素晴らしい星空が見えそうで、それに心が躍る。
「お嬢ちゃん、ローグボアは食べた事あるか?」
「ないと思う」
「『ちょっとワイルド』か『凄いワイルド』、どっちがいいんだ?」
「どうせだったらワイルド過ぎるほどワイルドで」
カレルは笑いながら荷物を下ろし、剣を抜く。
「はいよ。さっきから一匹に尾行されてるからちょうどいい夕飯作ってやるよ」
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