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第四章 転生生贄は激しく求愛される
33【終】 赤で結んで(後編)
◇◇◇◇◇
「ライン!」
大きな目が見つかった事に気付くと少し小悪魔的に笑う。隠れていた草藪から小さな体が這い出てくる。とても可愛らしいのにこの悪戯っ子はよく大人しい兄にちょっかいを出している。どちらもパパによく似た外見で、もう少ししたら思春期に突入する。
「お兄ちゃんに謝りなさい!」
「だってぇ、フェイスが先に喧嘩売ったんだもーん」
「だからってお兄ちゃんの靴に水と金魚を入れません!」
横からライフィスが笑いながら子供達の妹と弟を小脇に抱えて寄ってくる。
「まぁ、金魚の為に水を入れておいたのは、えらいと思うよ」
「ライフィス! そういう問題じゃないでしょ!」
「えぇ……でもえらいじゃん」
ライフィスは私の唇に優しくキスをする。
『そう怒るなスイ、ストレスは体に良くない』
ドラゴンは可笑しそうに笑いながら大きな魚を何匹も地面に置く。
「魚だぁ! 今日は魚料理だぁ!」
嬉しそうな表情で子供達はドラゴンの周りを走りまわる。人型に戻ったルーンはラインからズボンを受け取る。子供達の手前、それだけはちゃんといつも履いてくれるようにはなってくれた。
「腰、痛むか?」
「大丈夫よ。二人とも今日は元気に動きまわっているわよ」
ルーンは愛おしそうに私の大きくなったお腹に触れる。
上から男の子、男の子、女の子、男の子。全員ライフィスの子だ。そして今回の妊娠。ルーンとライフィスによれば二人の子供だ。二卵性双生児。ルーンにとっては初めて血筋を引く子だ。
悪魔の子を宿せる確率は低い。だがライフィスは半分人間。ライフィスで妊娠する可能性は少しあったのが、奇跡が四人生まれ、子宮は悪魔も育つ環境へと変化をしたらしい。そして今度の奇跡はルーンと共に起きた。
「ルーンパパ、あとで背中に乗せて!」
ラインはルーンに本当によく懐いている。
「スイがいいと言ったらな」
「ライパパァ、お腹空いたぁ!」
その賑やかな日常風景に無意識に微笑む。皆の大好きな蒸し魚の準備をすると子供達もライフィスもすぐに手伝いに走ってくる。
「スイはこっち来てリラックスしていろ」
ルーンが私を抱えて腰を撫でながら髪にキスをしてくれる。私は甘えてルーンに抱きつく。
「ふふふ、楽しみ。この子達はどんな子達かな?」
「どんな子でも可愛い」
ルーンは甘く囁きながら唇を優しく重ねてくる。
「あ、ずるい。俺もスイちゃんとイチャイチャしたい」
ライフィスが甘えるように私達の上から覆い被さってくる。
「ふふっ」
私は少し笑う。お腹の中の子達が元気に蹴ってくる。
「パパァ! フェイスが僕の顔に魚の尾びれを投げ付けたぁ!」
「ラインが先に魚の目玉を俺のシャツに入れたもん!」
ルーンとライフィスは苦笑しながら同時に立ち上がる。
「食べ物で遊ぶな」
私はそれに笑いながら、爪紅で綺麗にしてもらった手でお腹をさすった。
如月紫苑『元魔王と吸血鬼は転生生贄の私に愛欲を注ぎ過ぎる。ちょっと待って、絶倫2人は無理!』
完
「ライン!」
大きな目が見つかった事に気付くと少し小悪魔的に笑う。隠れていた草藪から小さな体が這い出てくる。とても可愛らしいのにこの悪戯っ子はよく大人しい兄にちょっかいを出している。どちらもパパによく似た外見で、もう少ししたら思春期に突入する。
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横からライフィスが笑いながら子供達の妹と弟を小脇に抱えて寄ってくる。
「まぁ、金魚の為に水を入れておいたのは、えらいと思うよ」
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「えぇ……でもえらいじゃん」
ライフィスは私の唇に優しくキスをする。
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ドラゴンは可笑しそうに笑いながら大きな魚を何匹も地面に置く。
「魚だぁ! 今日は魚料理だぁ!」
嬉しそうな表情で子供達はドラゴンの周りを走りまわる。人型に戻ったルーンはラインからズボンを受け取る。子供達の手前、それだけはちゃんといつも履いてくれるようにはなってくれた。
「腰、痛むか?」
「大丈夫よ。二人とも今日は元気に動きまわっているわよ」
ルーンは愛おしそうに私の大きくなったお腹に触れる。
上から男の子、男の子、女の子、男の子。全員ライフィスの子だ。そして今回の妊娠。ルーンとライフィスによれば二人の子供だ。二卵性双生児。ルーンにとっては初めて血筋を引く子だ。
悪魔の子を宿せる確率は低い。だがライフィスは半分人間。ライフィスで妊娠する可能性は少しあったのが、奇跡が四人生まれ、子宮は悪魔も育つ環境へと変化をしたらしい。そして今度の奇跡はルーンと共に起きた。
「ルーンパパ、あとで背中に乗せて!」
ラインはルーンに本当によく懐いている。
「スイがいいと言ったらな」
「ライパパァ、お腹空いたぁ!」
その賑やかな日常風景に無意識に微笑む。皆の大好きな蒸し魚の準備をすると子供達もライフィスもすぐに手伝いに走ってくる。
「スイはこっち来てリラックスしていろ」
ルーンが私を抱えて腰を撫でながら髪にキスをしてくれる。私は甘えてルーンに抱きつく。
「ふふふ、楽しみ。この子達はどんな子達かな?」
「どんな子でも可愛い」
ルーンは甘く囁きながら唇を優しく重ねてくる。
「あ、ずるい。俺もスイちゃんとイチャイチャしたい」
ライフィスが甘えるように私達の上から覆い被さってくる。
「ふふっ」
私は少し笑う。お腹の中の子達が元気に蹴ってくる。
「パパァ! フェイスが僕の顔に魚の尾びれを投げ付けたぁ!」
「ラインが先に魚の目玉を俺のシャツに入れたもん!」
ルーンとライフィスは苦笑しながら同時に立ち上がる。
「食べ物で遊ぶな」
私はそれに笑いながら、爪紅で綺麗にしてもらった手でお腹をさすった。
如月紫苑『元魔王と吸血鬼は転生生贄の私に愛欲を注ぎ過ぎる。ちょっと待って、絶倫2人は無理!』
完
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