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次はお友達になってみましょう
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リアムへの説得を終わらせキャロルは図書館で借りてきた本を手当たり次第読み始める。
レオンとリアムは毛玉を乾かすと王宮に帰って行った。
ルシウスの振りをしてルシウスの部屋で寝るらしい。
キャロルが本を捲る音だけが部屋に響く。
キャロルの膝に乗っていた毛玉は暇になったのか、ベッドに寝ているルシウスを見つけヨダレでベタベタにしながら髪を噛むという遊びをしていたがほどなくそのまま寝てしまった。
真っ白なシーツの上にいると枕と言われても違和感がない。
たださっき誘拐されたばかりのはずなのにルシウスの髪の毛に頭を突っ込みベチャッと潰れた餅の様な体勢で寝るのは魔獣としてどうなんだろうか。
もう少し警戒心を見せるべきだろう。
キャロルは羊皮紙に観察中の為一応寝姿をメモしておく。
ルシウスの髪が邪魔で顔は全く見えないが。
窓から見える夜空には満月が浮かんでいる。
何処かの国では月には兎が居て餅を付いてるなんて迷信があると聞いたが、寝ている毛玉はどう見ても付かれている餅役であろう。
もう少しシュッとしたかっこいいやつを捕まえてくるべきだったか。
毛玉は離宮で見た中で体長が1番小さい癖に1番太っちょで明らかに他のホーンラビットより動きが鈍かったのだ。
ぴょんぴょんと飛ぶはずがぼてっぼてっと腹打ちするかの如く飛んでいた為簡単に捕まったが。
まあ今更後悔しても仕方あるまい。
キャロルはまた本に視線を戻す。
もう期日は半分切っているのだ。
真面目にしないと本気で間に合わない。
キャロルは付箋を頁に貼り付けて行きながら斜め読みしていく。
誰かに呼ばれた気がして顔を上げた時には既に空は白み始めていた。
キャロルは乾燥した目を瞬かせてまた本に意識を戻す。
「キャロル、無視はやめようよ。」
「あっ本当に呼ばれてたんですか。」
振り返ると苦笑したルシウスが立っていた。
昨日昼過ぎに寝たせいか夜明け前に目が覚めたらしい。
「呼んだよ。
おはようキャロル。
1つ聞いても良い?」
「ん?なんですか?」
「何故私の枕を奪ってホーンラビットが寝てるのかな?」
ベッドを見るとまるで人間のように腹を出し短い手足を広げ大の字に寝ている毛玉がいた。
きちんと枕に頭を乗せている所が何とも小憎たらしい。
「さあ?
寝やすかったんじゃないですか?」
「…そもそもあのホーンラビットはなんなの?」
「毛玉です。」
「えっ?」
「新しいペットの毛玉です。」
レオンとリアムは毛玉を乾かすと王宮に帰って行った。
ルシウスの振りをしてルシウスの部屋で寝るらしい。
キャロルが本を捲る音だけが部屋に響く。
キャロルの膝に乗っていた毛玉は暇になったのか、ベッドに寝ているルシウスを見つけヨダレでベタベタにしながら髪を噛むという遊びをしていたがほどなくそのまま寝てしまった。
真っ白なシーツの上にいると枕と言われても違和感がない。
たださっき誘拐されたばかりのはずなのにルシウスの髪の毛に頭を突っ込みベチャッと潰れた餅の様な体勢で寝るのは魔獣としてどうなんだろうか。
もう少し警戒心を見せるべきだろう。
キャロルは羊皮紙に観察中の為一応寝姿をメモしておく。
ルシウスの髪が邪魔で顔は全く見えないが。
窓から見える夜空には満月が浮かんでいる。
何処かの国では月には兎が居て餅を付いてるなんて迷信があると聞いたが、寝ている毛玉はどう見ても付かれている餅役であろう。
もう少しシュッとしたかっこいいやつを捕まえてくるべきだったか。
毛玉は離宮で見た中で体長が1番小さい癖に1番太っちょで明らかに他のホーンラビットより動きが鈍かったのだ。
ぴょんぴょんと飛ぶはずがぼてっぼてっと腹打ちするかの如く飛んでいた為簡単に捕まったが。
まあ今更後悔しても仕方あるまい。
キャロルはまた本に視線を戻す。
もう期日は半分切っているのだ。
真面目にしないと本気で間に合わない。
キャロルは付箋を頁に貼り付けて行きながら斜め読みしていく。
誰かに呼ばれた気がして顔を上げた時には既に空は白み始めていた。
キャロルは乾燥した目を瞬かせてまた本に意識を戻す。
「キャロル、無視はやめようよ。」
「あっ本当に呼ばれてたんですか。」
振り返ると苦笑したルシウスが立っていた。
昨日昼過ぎに寝たせいか夜明け前に目が覚めたらしい。
「呼んだよ。
おはようキャロル。
1つ聞いても良い?」
「ん?なんですか?」
「何故私の枕を奪ってホーンラビットが寝てるのかな?」
ベッドを見るとまるで人間のように腹を出し短い手足を広げ大の字に寝ている毛玉がいた。
きちんと枕に頭を乗せている所が何とも小憎たらしい。
「さあ?
寝やすかったんじゃないですか?」
「…そもそもあのホーンラビットはなんなの?」
「毛玉です。」
「えっ?」
「新しいペットの毛玉です。」
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