結婚前夜に婚約破棄されたけど、おかげでポイントがたまって溺愛されて最高に幸せです❤

凪子

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「ごめんなさい……ごめんなさい……ひっく……私のせいで……私のせいでこんなことに……」

ぐすぐす泣いているのはアンナだった。

相変わらず折れそうに細い体、抜けるような白い肌と、華奢で儚い雰囲気をたたえている。

黒水晶のような瞳から、大粒の涙がはらはらとこぼれ落ちた。

「アンナ……!」

ガタッと椅子を蹴倒して立ち上がり、アレックスはアンナの肩に手を置いて宥めている。

そして、私のことを憎しみのこもった目で睨みつける。

……はあ。また、このパターンね。

「ローラ様のお怒りはごもっともです。でも私……私……これ以上、誰も不幸になってほしくない……。私のせいで、争いごとが起こるなら……私がこの世から、消えてなくなればいいのかなって……」

「それもありですね」

「ユリウス!!」

私は笑い声をこらえるために、あえて大声で叱りつけた。

今ユリウスの顔を見たら爆笑できる自信があった。ツッコミが的確すぎる。

「やめなさい。アンナのお気持ちを汲んで差し上げないといけないわ」

「大変申し訳ございませんでした」

ユリウスは恭しく頭を下げる。

「ロベルト様。アンナを下がらせてやってはいただけませんか。彼女はもう限界まで追い詰められている。このままじゃ本当に死にかねないんだ」

アレックスが大真面目に言った。

どうやら本物の馬鹿みたいですね、とユリウスが今度は声を出さず、唇の動きでそう言った。

「アンナ。お前はどうしたい?」

ロベルト叔父様に尋ねられて、アンナは涙ながらに訴えた。

「私は……アレックス様がいてくださるなら、ここでローラ様と向き合えると思います。どんなにひどい言葉を言われても、殴りつけられても、耐えてみせます」

「あら……私ったら、アンナにそんなに怖がられているのね。従姉妹同士だというのに、悲しいことですわ」

お父様の言ったとおりだ。アンナは常に被害者となり、相手を勝手に悪者に仕立て上げる。

その才能だけは、褒めてあげたいぐらいだった。

「では、ローラ。アレックスがアンナのために同席することを認めてくれるかな?」

そう来ると思っていたので、私は仕方なく頷いた。

「はい、叔父様」

「ねえ、ローラさん?」

次に口を開いたのは、アレックスのお母様、クレア・ナイト女伯だった。
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