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そんなことある?

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 ところで、父は以前から生活習慣病からくる糖尿病を患っており、ついに数年前から週3で透析を受ける透析患者なのだが、昨日、血栓が見つかり、心臓カテーテルで検査をすることになった。

 4月に入院するそうである。

 忙しすぎるだろ!!!!

 父のかかる病院はまた別である。
 その病院へは一時間くらいかかる。

 めんどくさすぎるだろ!!!!

 妹が!!

 心臓にカテーテルって医龍の世界だな!!!!

 と、盛り上がっている場合じゃない。
 父には長生きしてもらわにゃいけん。
 何しろ葬式を出すのが面倒くさいし、確定申告も任せてある。

 心臓カテーテル自体は、母がやったことがある。
 骨髄異形成症候群(まあ、白血病みたいなもの)を患った際に、栄養を直接心臓に送るために入れたのだ。
 なぜかというと、治療中、その患者は吐き気や口内炎に悩まされ、とても食事がとれる状態でいられないからである。
 そして、腕からの点滴ではとても間に合わないから。

 実際、母は治療中ほとんど食べず、また、食べてもほとんど吐き戻してしまった。

 私は無菌室に毎日通い、時間がある時には細心の注意を払って茶碗蒸しなど喉の通りがよさそうなものを作り、それを入れる食器も熱湯とアルコールで殺菌し、二時間以内に(と、医者に言われた)運んで食べさせてみたものだ。

 結果は吐き戻してしまったが。

 母が行った治療は、骨髄移植ではなく、臍帯血移植である。ミニ移植と言い、半分入れ換えることらしい。やや高齢の患者にはこれを推奨するとか。うーん、忘れてる…。確かそういう治療。

 その前に家族全員骨髄の型を検査したが、まあ合致しなかった。もともと、親子でほぼ合致するわけないんだけどね。
 兄弟間で四分の一の確率。

 移植の当日、手術な訳じゃないし、家族の付き添いは無用とのことで、私は仕事に行ったが、胸騒ぎがし、早退して病院に行くと、母はひどく苦しんでいた。

 腹痛と頭痛を訴え、「そんなはずないんだけどな~…」と、医者に首をかしげられていた。

 私は母の手を握り励ました。

 ここで死ぬとしても私が見ている。

 それから、痛みは収まり、後は無菌室でただ耐えるのみの生活が半年以上続いた。

 結果を言うと、母は助かり、今も足元は覚束ないが再発もせず元気である。

 無菌室に入る前に知り合った、同じく癌の患者さんたちは亡くなってしまった。

 その病棟はイノチガケの患者さんたちばかりで、でも半分くらいの人たちはそれでも明るかったと記憶している。

 子供が小さいのに癌になった方はいたましかったが…。

 ほぼ、母の話になってしまった。

 



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