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08 ターバスの店で朝食を!
翌朝、どたばた言う生活音に俺は目を覚ました。
「ううん…うるさい…朝ごはんいらないから…もっと寝る…んん…ん?ハッ…」
がばっとベッドから身を起こす。俺の部屋じゃない。宿の部屋だ。
やっぱり、夢じゃなかった…。俺はがっかりした。
どたばた言っているのは、宿泊客たちが起き出して、洗面やトイレ、身支度をしているのだろう。
「おはよう」
サユが身支度を整えながら、こっちを見て言った。
「おはよ…」
うおお、まぶしい…。朝の陽光に照らしだされた銀の髪が輝いている。サユの容姿は目の保養になるなあ。横顔も美しいラインを描いていた。
「顔を洗いたかったらそこに」
サユが指さした先に、台に乗せられた二つのたらいがあった。
「右は俺が使ったよ」
「うん」
俺はじゃぶじゃぶと顔を洗った。そういえば、水がきれいなのもありがたいな。井戸水だろうか。しかし、ヘアターバンがないと洗いにくい…。髪も濡れてしまう。
サユが手ぬぐいをよこしてくれた。それで水分を拭って、さっぱりする。そうか、こういう細々したものも自分で買わないとな…。
サユがふっと笑って、手に持った木製のくしで俺の髪を梳いてくれた。
「ありがとう」
「うん」
朝食は宿でとれるのだろうか…と思っていると、サユが朝飯を食いに行こうと言った。この宿は素泊まりだけらしい。
ターバスの店で、朝食をとる。メニューはサユに任せた。
店は混んでいる。小さなテーブルに盆に乗せられた粥のようなものと、湯気の立つカップ、リンゴに似た果物が乗せられている。
コーヒーはまさかないよな~この飲み物はなんだろうと覗き込むと、細長い葉が沈んでいる金色の液体だ。飲んでみると、見たまんま薄い葉っぱの味がする。まずくはない。美味しい。砂糖を入れたりしないのかな。
「砂糖はないのかな?」
と、聞くと、サユがぎょっとした。
「砂糖!タクトって、元の世界ですごい金持ちだったりする…?」
「え、普通の家だけど」
「え、じゃあ…タクトのいる世界だと、砂糖は安価だったりする?」
「うーん…別に貴重じゃないな…甘いお菓子もいっぱい売ってるし」
「へえーいいなあ…」
サユは甘いものが好きなのかな。粥を口に運ぶ。おお…!薄い塩味だが、これは米だ…!米じゃないかもしれないけど、極めて米に近い!!俺は夢中で口に運んだ。やはり、日本人には米だ。
果物はリンゴより小さく、リンゴより酸味が強かった。
朝食を終えて、宿に戻ると伝言があった。役所からだ。
午後に、研究者が集まるのでご足労願いますとのこと。
「ううん…うるさい…朝ごはんいらないから…もっと寝る…んん…ん?ハッ…」
がばっとベッドから身を起こす。俺の部屋じゃない。宿の部屋だ。
やっぱり、夢じゃなかった…。俺はがっかりした。
どたばた言っているのは、宿泊客たちが起き出して、洗面やトイレ、身支度をしているのだろう。
「おはよう」
サユが身支度を整えながら、こっちを見て言った。
「おはよ…」
うおお、まぶしい…。朝の陽光に照らしだされた銀の髪が輝いている。サユの容姿は目の保養になるなあ。横顔も美しいラインを描いていた。
「顔を洗いたかったらそこに」
サユが指さした先に、台に乗せられた二つのたらいがあった。
「右は俺が使ったよ」
「うん」
俺はじゃぶじゃぶと顔を洗った。そういえば、水がきれいなのもありがたいな。井戸水だろうか。しかし、ヘアターバンがないと洗いにくい…。髪も濡れてしまう。
サユが手ぬぐいをよこしてくれた。それで水分を拭って、さっぱりする。そうか、こういう細々したものも自分で買わないとな…。
サユがふっと笑って、手に持った木製のくしで俺の髪を梳いてくれた。
「ありがとう」
「うん」
朝食は宿でとれるのだろうか…と思っていると、サユが朝飯を食いに行こうと言った。この宿は素泊まりだけらしい。
ターバスの店で、朝食をとる。メニューはサユに任せた。
店は混んでいる。小さなテーブルに盆に乗せられた粥のようなものと、湯気の立つカップ、リンゴに似た果物が乗せられている。
コーヒーはまさかないよな~この飲み物はなんだろうと覗き込むと、細長い葉が沈んでいる金色の液体だ。飲んでみると、見たまんま薄い葉っぱの味がする。まずくはない。美味しい。砂糖を入れたりしないのかな。
「砂糖はないのかな?」
と、聞くと、サユがぎょっとした。
「砂糖!タクトって、元の世界ですごい金持ちだったりする…?」
「え、普通の家だけど」
「え、じゃあ…タクトのいる世界だと、砂糖は安価だったりする?」
「うーん…別に貴重じゃないな…甘いお菓子もいっぱい売ってるし」
「へえーいいなあ…」
サユは甘いものが好きなのかな。粥を口に運ぶ。おお…!薄い塩味だが、これは米だ…!米じゃないかもしれないけど、極めて米に近い!!俺は夢中で口に運んだ。やはり、日本人には米だ。
果物はリンゴより小さく、リンゴより酸味が強かった。
朝食を終えて、宿に戻ると伝言があった。役所からだ。
午後に、研究者が集まるのでご足労願いますとのこと。
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