拝啓母上。私はお家に帰りたいです。

花桃

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転生

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?said



『……ヒッグ…ごめんなしゃい……ごめんなしゃい……』



『黙れ!!
魔盲で忌み子が役に立つのは的になるかくらいなんだから最後に私の役に立てたことを光栄に思え!

今日でお前を見ないで済むと思うと清々するな。

これだけ痛め付ければあの森で魔物に殺されやすいだろう。』




『……ん…』



ここりょこ?

ぺんぺんのとこいちゃい。

くりゃい…こあい……

まぁま…ぱぁぱ…



『……ヒック……こあい……まぁま…ぱぁぱ…こあいよ……ウウッ…ヒック……ふぇ……ふぇぇぇーん!
まぁま!ぱぁぱ!』




?said end


* * * * * * * *




うーん…どうしようか……


珍しく私が普通のテンションで悩んでいるのは、あと少しで寝る……って辺りで聞こえてきた泣き声の主について。

ずっと『まぁま!ぱぁぱ!』って叫んで泣いているこの子は、多分捨てられてしまった子なんだと思う。


泣き声の近くに行って、音を立てないよう細心の注意を払って様子を見たときにその予想は確信に変わった。

真っ黒な伸びきった髪に汚れた服。

ガリガリに痩せ細った小さな身体には無数の痣や怪我があって、虐待されていたことが窺える。


それにこの子の身体には魔力がまとわれていないから多分魔盲。

正直、私には妹、弟がいるから余計にこの子を助けたいって思いが強い。

だけどこの世界に来たばかりでなんの生活基盤も出来ていない私が簡単にこの子に手を差しのべてもいいのかすごく悩んでる。


子供を育てることは並大抵のことじゃないのに、1人で育てるとなると余計大変。


でもなぁ……この子をこのまま置き去りにするとか非人道的なこと絶対出来ない!

そう思ったら、さっきまでどうしようか悩んでたのに身体と口が勝手に動いてた。



麗「ねぇ、大丈夫?」



『ふぇ?』



私の問いに女の子は泣くのも忘れてこちらを凝視して固まってしまった。


そりゃそうだ。こんな森で全身黒ずくめの不審者に声を掛けられたら普通驚くわwww


とりあえず警戒心を解いてもらうにもひたすら話しかけてみよっと。



麗「突然話しかけられて驚いたよね?

私は神楽 麗嘩っていうの怪しい者じゃないよ。

ほら、お化けじゃないでしょう?」



フードを取って女の子の目線になっるようにしゃがみこむ。



麗「今私ね、大きな狼さんを待ってるところなの。

狼さん真っ白でね、とってもフワフワなんだよ~君も狼触ってみる?」



『……』コクリ



ふぉぉぉぉーー!!反応してくれたっ!!



麗「君は動物好き?私は動物大好きなの!」



『…わんわんしゅき…』



麗「そっか~犬さん可愛いよね!」



『……うん…わんわんかーいい!!』ニコッ



おぉう……可愛い!!

でもそんな簡単に人を信じちゃいけませんよ!
悪い人だったらどうするんですか!


ちょっとママンな気持ちになってこの子が心配になってきた……


テンションの起伏が激しい自分に素で笑いそうになりながらも、気持ちを切り替えて本題に切り込む。



麗「私ね、ここからずーっと遠い場所から来たんだ~
君はどこから来たのかな?」



『……わかんにゃい…』



麗「ママやパパは?」



『………まぁま…ヒック…ぱぁぱ…いたいたいにゃって…いにゃいっ……』



麗「ごめんね…」



両親の話を聞くなり泣き出してしまった女の子をギュッて抱き締めて謝った。

話を聞いてみて、憶測だけどこの子の両親はこの子の目の前で亡くなってしまい、それで引き取り先の人間に日常的な虐待を受けていたんだと考えられる。

しばらく女の子を抱き締めて宥めていると、



ーガサッガサッ



っていう大きな音が聞こえて、茂みから雪嘩の顔がにょきりと出てきた。

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