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[6日目]
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私は、あいつらに呼ばれてビルの上にいた。
「まだ分からないの?」
と、あいつが言う。
その顔はイライラしているのか歪んでいる気がした。
分かるよ、死ねってことでしょ。
でも私は気付かないフリしてじっと見ていた。
するとあいつらは私に向かってきて、次々と殴ってきた。
お腹に何発も来るのは耐えられたけど、何度も顔を殴られて頭がくらくらした。
急に、あいつらの手が止まった。
何が起きたか分からなかった。
でも視界がだんだんぼやけて、誰かの嗚咽が聞こえた。
それでやっと分かったんだ、私が泣いてたこと。
なんで泣いてるんだろう。
いつも泣けないのにって。
出たことに不安が溢れてきた。
あいつらはさすがにやばいと思ったのか走り去っていく。
私は涙でぼやけた視界を元に戻すように何度も瞬きして、お兄さんの店へと向かった。
「薬ちょうだい」
そう言うと、お兄さんは「もうあげない」って言ってきた…。
「キミは溜め込みすぎ、だから泣いてるんだよ」
優しい言葉をかけられた私は、ただ涙をこぼしてお兄さんに近づく。
だめだ、彼も信じてはいけない。また落とされる。
そう思いながらもふらついて進む足が止まらない。
…心は彼の優しさを欲していたのかな。
「大丈夫だよ、僕はキミを闇に落としたりなんてしないから」
お兄さんはまた優しい言葉をかけて、私の頭を撫でてくれる。
心がどんどん温かくなった。
まるで、「信じていい」って自分自身に言われ てるみたいに。
でも私はやっぱり信じるのが怖くて、「ありがとう」が言えないまま走って家に帰ってしまったんだ…。
お兄さん…ほんとに、ごめんなさい。
「まだ分からないの?」
と、あいつが言う。
その顔はイライラしているのか歪んでいる気がした。
分かるよ、死ねってことでしょ。
でも私は気付かないフリしてじっと見ていた。
するとあいつらは私に向かってきて、次々と殴ってきた。
お腹に何発も来るのは耐えられたけど、何度も顔を殴られて頭がくらくらした。
急に、あいつらの手が止まった。
何が起きたか分からなかった。
でも視界がだんだんぼやけて、誰かの嗚咽が聞こえた。
それでやっと分かったんだ、私が泣いてたこと。
なんで泣いてるんだろう。
いつも泣けないのにって。
出たことに不安が溢れてきた。
あいつらはさすがにやばいと思ったのか走り去っていく。
私は涙でぼやけた視界を元に戻すように何度も瞬きして、お兄さんの店へと向かった。
「薬ちょうだい」
そう言うと、お兄さんは「もうあげない」って言ってきた…。
「キミは溜め込みすぎ、だから泣いてるんだよ」
優しい言葉をかけられた私は、ただ涙をこぼしてお兄さんに近づく。
だめだ、彼も信じてはいけない。また落とされる。
そう思いながらもふらついて進む足が止まらない。
…心は彼の優しさを欲していたのかな。
「大丈夫だよ、僕はキミを闇に落としたりなんてしないから」
お兄さんはまた優しい言葉をかけて、私の頭を撫でてくれる。
心がどんどん温かくなった。
まるで、「信じていい」って自分自身に言われ てるみたいに。
でも私はやっぱり信じるのが怖くて、「ありがとう」が言えないまま走って家に帰ってしまったんだ…。
お兄さん…ほんとに、ごめんなさい。
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