非凡な平凡

異なる世界

到着そして危機

          
～その神は自分の力のなさに嘆いてそして恨んでいた。 世界のためにと時には争いを止めるため争えなくなるほどのダメージを与え、拠点となる場所を破壊し命を奪っていた。
しかし、最後の最後になって違う世界に逃れてそこにいるたくさんの人々を巻き込んだだけでなく他人に優しく、それなのに自分を嫌っているそんな彼に全てを任せて自分はまた眠りにつこうとしている。
この眠りから目覚めた時そこには一体なにがあり、どんな世界になって、 そして彼はどのように変化しているのだろう。
  世界を救うため、そう言って彼に力を渡したがそれはそうしなければ彼は、彼なら自分を犠牲にしてまでも僕のためだけに行動する、そう思ってのことだった。しかし、こんな事は全く罪滅ぼしにもならない、

『…責任は僕にある』
せめて責任だけでも僕が受け止めておこうとそう伝えた。でも彼はそれすら断った。それもやんわりと・・・

本当に驚いた一体彼はなにを背負い、どれだけ傷ついているかと

最後に伝えようとした言葉は今考えてみるとまわりくどかったかもしれない。でも、もし最後の言葉が聞こえたなら

そう考え、レントは意識を手放した。～











「うぁーーーーーーーーー！！！！」
今、誠也は人生で初めての感覚に襲われている。
先ほど扉を開け進んでいった筈なのだか現在彼がいるところは・・・


「なぜに空ーーーー！！！」
いつの間にか空から落下していた。
人生初にもかかわらずパラシュートなしでのスカイダイビングを絶賛堪能中だ。さっきレントが生き残って欲しいとは言ってたけど早速やばいですね、はい。
まさかの異世界に来ての死に方が転落死。

ある意味画期的だな！

「もしかしたら空飛べる魔法とかあるんじゃ」

そう思いついた誠也だったが、

「まずどうやればいいかわからねぇ～！！！！」

流石にゲーマーなだけはある。普通に過ごしていてまず考えつかない事には気づくが、もちろんあるのは知識しかなく実行は不可能。
つまり重力に逆らわずに落ちていくだけだった。

「誰か～！！！」
誠也の努力もむなしく今もスピードを上げながら落ちていく。半分諦めかけたその時、

ぐちゃ。

なにかすごくベトベトするものに着地した。
                         顔から。
顔を拭いながらもそのベトベトを見てみると・・

「・・・」

黄緑色の巨大なスライムの上に落ちていた。さらにそのスライムは徐々に小さくなり最後は初めからなにもなかったかのように消えてしまった。

「・・・・まぁ死ななかったからよかったな」
その場に立ち上がり周りを見渡す誠也、その周りには木、木、木、真っ白な世界から次は空中、そして森。
そんな展開に唖然としていると、
『レベルが上がりました。』
突然頭の中から声が聞こえた。その声は先ほどまで一緒にいたレントの声だった。
頭の中から声がしたことに驚きつつまずレントにもらっていたマニュアルを読んでみることにした。
そこには、世界について、種族について、経済状況やこの世界での生きていき方が大まかに書いてあった。世界のことや種族についてはレントに少し教えてもらっていたので飛ばし、まず生きていく方法と書かれたページからひたすら読んでいった。
前の世界でも論文やら小説やらを結構読んでいた誠也にかかっても大体3時間の時間を使ってしまった。
内容を要約すると、
1、この世界での個人情報などはステータスとして記録される。※なお、表示方法はゲームのステータス画面を思い浮かべる。
2、職業は大まかに職人系、戦士系の二つにわかれておりそれぞれのギルドが存在する。
大きなギルドとしては冒険者ギルドがあげられる。
3、この世界にはスキル、魔法、称号などがある。スキル、魔法には固有のものもあり必ず手に入るとは限らない。
称号については条件を満たした時点で得る。
※称号を得ることによる力の増加も可能である。
4、通貨はペルであり、すべての国で使うことが出来る。
5、大体のことは誠也の世界と変わらないし、他称違うところもたぶんすぐになれるさ！魔獣とかもいるから気をつけてね～。by君の相方 レント
ps.この世界の言葉などは君にスキルを与えてるから安心して。

「なんかあんなシリアスな雰囲気で別れたのに微妙に投げやりのような気もしなくもないな」

そう言いながら、ステータスを思い浮かべると、
目の前に反対側が透けて見えるボードのようなものが浮かび上がった。


名前  神楽 誠也  （男）
種族  人族（？？？）
職業  ーー
年齢  20
レベル  10

スキル
全言語理解・使用、模倣、キョウ運  鑑定 
アイテムボックス

称号
最高神の加護、強靭な心、完全習得、

   魔力       3000
攻撃力      50
防御力      50
魔法攻撃   50
魔法防御   50
俊敏力       100
運              500
魅力           ーーー

装備
異世界の上着 異世界のズボン 異世界の下着 スリッパ