姉が異世界の人に迷惑をかけているみたいなので妹の私が責任をとって姉を〇せと言われましたコンチクショイ

ウツロうつつ

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第3章~師~

第26話 翠の射手~あたしも二つ名欲しいなー~

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 サジさんとの狩りの後、私たちは村の出入り口まで来ていた。
 
「さてと、今日の獲物ご披露でもしますか!!」

 言ってサジさんは収納魔法を使用して、異空間に保存していた仕留めた獲物を取り出して、牡鹿の方を担ぎ、私は猪の方を担い村に入って行く。すると、

「お、今日も大成果だねえ」

「やった!!今日もお肉が食べれる!!」

 と村人たちからの反応が返ってくる。うんうん、こうやって今日の商品の宣伝をしていく、流石サジさん商売上手ぅ。そして私たちは村長の息子――ライルさんの家にたどり着くと、

「あれ?ガルシアさんライルさんに用事でもあったのですか?」
 
「いや、ルナの師匠とやらに挨拶をしておこうと思ってな」

 私がサジさんに師事してからもう一週間が経つ、ただの挨拶にしては時間が経ちすぎてないか?何か別の用事でもあるのだろうか?

「それで、そちらがルナの師匠――」

 言いかけて、ガルシアさんがサジさんを見た瞬間、ガルシアさんの様子が変わった。ん?もしかして知り合いか?私はサジさんの反応が気になりサジさんの方を見ると、サジさんは手で額を覆いながら天を仰いでいた。

「まさか……貴殿は翠の射手では?」

 なんだその中二感満載の二つ名は、ちょっとうらやましいじゃないか。

「チガイマスヨ」

 サジさんが棒読みで否定する。サジさんそれじゃあ肯定したも同じですよ。

「ガルシアさん、その翠の射手とは?」

「ああ、今から5年ほど前のことになるのだが、王国の北側――未開地に接するヴァーミリオン領でモンスタースのスタンピードの兆候があってな、私も王国の兵士としてスタンピードへの対応のために派兵されたのだ」

「その時にサジさんと知り合って共闘したと」

「知り合ったという程ではない。互いに見た程度だ、それに共闘すらしておらん」

「共闘してないって、それはまたなんで」

「スタンピードが起きなかった――いや、未然に防がれたからだ。そこにいる翠の射手の手によってな」

 マジですか!?スタンピードと言えば異世界テンプレの代表格、それを未然に防ぐなんてフラグクラッシャーどころの騒ぎじゃない、フラグバニッシャーと呼んでも差支えないだろう。

「マジですか、そんなにすごい人だったのですね」

「イヤ、ダカラチガウッテ」

 またもや棒読みで返すサジさん。だからそれじゃあ本人だって言っているようなものですよ。

「だけど、よくスタンピードを未然に防げましたよね」

「翠の射手はその卓越した魔法と弓矢の腕、そして狩人としての森の知識を用いてスタンードの原因であったキラーアントの巣を発見し、たった一人で数千にも及ぶキラーアントたちを駆逐して見せたんだ。そんな人間を見間違えると思うか?なあ、翠の射手よ」

 言われてサジさんは降参といった様子で両手をあげる。

「わかったわよ、確かに私は翠の射手って呼ばれていたわ」

「おお、やはりそうであったか。良かったなルナ、これほどの師を得ることなどそうないぞ」

「はい、サジさんおかげでたくさんの魔法を覚えることが出来ましたよ」

「そうか、だったらステータスの方もだいぶ成長したのではないか?」

 そう言えばサジさんに師事してからステータスの確認をしていなかったな、よし、
「ステータスオープン」

 私はステータスの確認をする。

―――
真名 双葉・二姫
位階 1
権能 喰らう者level2
スキル 魔力操作level7、魔力感知level7、危機察知level7、喧嘩殺法level8、
    棍棒術level5、刀剣術level1
―――

 おお、喰らう者もそうだが、スキルが軒並みレベルが上がっている。特に魔力操作と魔力感知のスキルの上り幅がすごい。これもサジさん様様だ。

「おお!!すごいねえルナちゃん。喧嘩殺法のスキルとか持ってるんだ」

 サジさんが私のステータスを覗き見て言う。

「サジさん、他人のステータスを許可なしに見るのは大変失礼なことと聞き及んでいるのですが」

「私はルナちゃんの師匠だから良いの」

 そう得意気に言うサジさん。くそう、それを言われたら何も反論が出来ないじゃないか。

「それでガルシアさん、サジさんに何か用事があったのではありませんか?」

「なんだ、気付いていたのか?」

「私がサジさんに師事してもう一週間も経つのですよ。それなのに今更挨拶なんて、何か用事があるとしか思えないじゃないですか」

「それもそうだな」

「あたしに用事って、何か面倒ごとの気配がするのだけれど……」

 サジさんが心底嫌そうな顔を見せる。

「確かに面倒後ではあります。しかし、これも領民のため、サジ殿には是が非でもご協力願いたい」

 ガルシアさんがサジさんに深々と頭を下げる。なんだ、なにか良くないことでも起こったのか?

「ガルシアさん何か悪いことでもあったのですか?」

「それはここでは話すことが出来ない。一度サジ殿とルナには村長の家まで来てもらいたい」

 ガルシアさんの真剣な眼差しに私はひどく嫌な予感がした。それはサジさんも同じ様であった

「わかりました協力をするかどうかはその話を聞いてから判断します」

「では、村長の家に向かいましょう」

 そう言われて私たちは村長の家に向かうのであった。 
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