138 / 331
第138話 オウミのコマ
しおりを挟む
「この不器用ものめ!!」
って俺のことなんですけどね。
ほんのちょっとこれにあれをこうするだけなのに、なんでできないのかと。俺の手と作務衣だけがひたすら汚れて行く。
うむ。液体をこういう形で塗りつけるのは無理だ。よし逆転の発想だ。
「おーい。ユウコ。ちょっと手を貸してくれ」
「全然逆転なんかしていないノだ。ただ作業をユウコにやらせようとしているだけなノだ」
「黙ってないと逮捕するぞ」
「はーい。なんですかユウさん」
「あれ、所長って呼ぶことになったじゃなかったのか?」
「なんかしっくり来なくて。もうユウさんでいいやって」
「ユウコがいいなら俺はかまわんが」
「で、なにをするんですか? こんな明るいうちからアレですか?」
「いや、アレはアレでナニだけど。今はコレをソレにしてもらいたい」
「所長。いったいなんの話をしてるんですか?!」
「わぁお、モナカもいたのか。じつはこれをユウコに作ってもらいたくてな」
「これ? ってこのコマのことですか?」
「そう、これをこうしてこんなふうにしてもらいたいんだ。ユウコできるか?」
「ふぅん。これをここに……。じゃ。コマをこう置いて、こうしたらどうですか。ほらほら、ほれほれ。ほにほに。ほーら、できた」
「すごいな、ユウコ!」
「コマを逆さまに置いただけなノだ?」
あとは乾かしてまた塗って乾かしてまた塗って。よーし完成した。ユウコありがと。
そんな艱難辛苦を乗り越えてようやく完成した俺のコマ。
「どこに艱難やら辛苦やらの要素があるノだ?」
「ほとんと私がやったんですよね?」
「いちいちやかましいよ」
「ところで、なんだそのコマは。それは反則ではないノか?」
「いや、ルール違反にはならない。軸を加工するのはダメだが、軸になにかを付けることは許容範囲内だ。ルールを決めた俺が言うのだから間違いない」
「なんか釈然としないノだが、まあ良い。そんなものたいして強そうには思えんノだ」
「ふん、やれば分かるさ」
自信はないけどな。
そしてゲーム開始である。
「じゃ、行くわよ。せーのくるりんぱっ」
ゲームスターターの仕事がすっかり板に付いたモナカである。
かんからぶおぉぉぉんころころ、きんこんかんぶぉぉぉこん。からら。どどどどど。
「よっしゃー!!! 俺の勝ちだぁぁ」
「ユウさん、すごぉい」
「ぶぉぉんって、変な音がするようだが?」
「まさか、あれが強さの秘訣なの? どうして?」
「あっという間に穴に入ったノだ。ただの偶然なノだ」
「お前らはまだまだ修行が足りないのだよわはははは」
「むかっ。たかが12年しか生きてないやつに言われたくないヨ。次は負けないっ」
「そ、そうですかね。次行きますよ! くるりんぱっ」
かんからころぼぉぉぉんころ、きんこんかんこんぶぉぉぉ。からら。どどどどど。
「わははははは。また勝ったぁぁぁ」
「おぉぉ。またユウさんだぁ」
「なんか変な音がしたのだが?」
「あん、またかヨ」
「よぉし、連勝街道一直線! すごいな俺」
俺の6連勝で始まったゲームであったが、調子が良かったのは最初の10回ぐらいだった。
その後は、以前のような大敗ではなくなったものの、急激に成績を落とした。
その日、午前の部 100回での成績である(午前の部だと?)
1位 俺 32勝
2位 モナカ 22勝
3位 ミノウ 16勝
4位 ケント 8勝
5位カンキチ 8勝
6位 ジョウ 8勝
7位 ユウコ 5勝
8位 オウミ 1勝
俺がダントツの1位を飾ったのであったわははははは! ああ、嬉しい。とても嬉しい。おもしれーな、このゲーム。
とはいえ、最初の貯金がものを言っただけで中盤以降はモナカに押されがちであった。俺のコマのカイゼンは、有効期間が短いという欠点があるようだが、それは次のカイゼンネタになってちょうどいい感じである。
少なくとも、俺のカイゼン方向は間違っていなかったことが証明された。このゲームは、コマの重さだけでは決まらない。それが確認できただけでも良いことだった。
ホッカイ国3人衆(カンキチ、ケント、ジョウ)は仲良く8勝ずつとなった。いずれも俺に食われた形だ。カンキチが意外と頑張ったというべきかもしれない。
ミノウは前回より2勝減っただけの16勝と健闘したが、悲惨なのはオウミだった。前回の13勝からわずか1勝のみとなった。
そして安定のユウコである。
「ウソなノだ……。こんなことがあるはずないノだ……」
「落ち込むなっての。犬が西向きゃ尾は下だ」
「それ、なんの慰めにもなっていないノだ」
オウミの凋落理由ははっきりしている。コマが進化していないからだ。
「オウミ、あれからコマになにかしたか?」
「色を塗ったのだ!」
「それ、強さと関係ないよな」
「ユウコがやってたので、そのマネを……」
「ユウコはそれでも5勝してるんだが」
「ううぅぅ。ノだ」
やはりなにもやっていないようだ。他の連中は皆、自分のコマにいろいろな工夫を施し、少しでも強くしようと必死である。
もともと争う気のあまりないユウコ以外は、工作室(もとは倉庫であったのだがいつの間にか工作室になってしまった)とゲーム室(食堂だったのだが)との間を頻繁に行ったり来たりしている。
少しでも重く、重心を低く、回転数を高く、持ちやすく。そんなことを考えながらコマの改良に余念がない。
しかしオウミは、最初の「コマを小さく軽くして隙間を狙う」という戦略から脱皮できていない。それがこの戦績に繋がっているのである。
まあ、ゲームなので、どうでもいいのではあるが。
「よ、よくないノだ!」
「あぁ、びっくりした。いきなり大声を出すなよ」
「ミノウがあんなに勝っているのに、我が負けるのは良くないのだ!」
どんな対抗意識だよ。
「そんなにライバル視してたとは知らなかったぞ。カンキチにも負けているようだが」
「それも良くないのだが、ミノウは特にダメなのだ」
いや、ダメなのはお前のほうだが。
「じゃあ、お前も頑張れよ」
「うぅぅ。どうすればいいのか、さっぱり分からんノだ」
「お前は軸がまだ魔鉄だったころ、魔法をかけていただろ?」
「ノだ」
「それはどんな魔法だった?」
「流動魔法なノだ」
「なんじゃそりゃ」
「あの中央の穴と、我のコマとの間に空気の流れを作ったノだ。そうするとそれに従ってコマが流れて行くノだ」
そんなややこしいことしてたのか。だけどそれって。
「そうなノだ。水ならともかく空気の流れでは、コマを強く引っ張る力は生まれなかったのだ。だけど、それなりに勝てていたノだ。そうだ、このゲームは水の中ですると良いノだ」
「良いノだ、じゃねぇよ。水の中じゃコマが回らんだろうが」
「うぅぅ。負い案だと思ったノに」
「いずれにしても、あのコマじゃダメだ。大きさも高さも最初に戻せ。そのほうがよほど勝率があがあがあがが」
俺に口にコマを入れるな!! 食っちゃうとこだったじゃないか。あぁまずっ。オウミのコマまずっ。ぺぺぺぺ。
「ダメなのだ。あのコマの形状は我のコンセントなのだ。あれだけは譲れないのだ」
「電源をとってどうする。コンセプトだろ。しかし、あれでは重心が高すぎてとても勝負に……。待てよ?」
「じゃあ、軸を太くするのはかまわないよな?」
「我は良いが、軸の加工はダメだったノではないか?」
「加工はダメだが、軸になにかを付加する分にはかまわない。なにかを巻き付けて太くするという手がある。俺だって似たようなことをやってるじゃないか」
「あ、そうか。そうするとどうなるノだ?」
「まず、全体が重くなるし重心が下がる。そして。コマが高い位置にあれば……。他のコマと衝突しないぐらい高くしたらどうだ?」
「どうだ? って言われても困るノだが」
「今よりもっとコマの位置を高くすればいいじゃないか。重心は軸に巻き付け……カンキチが鉛の板があるって言ってたな? それを巻けば重くなるし重心も下がる。あの穴に入るぎりぎりまで太くすればかなりの重量が稼げるはずだ。それに軸の全体が穴に入る必要はない。飛び出ない程度に入ればいいんだ。それなら今のコンダクトは守れるぞ」
「コンセプトではなかったノか?」
「そうすると、コマが小さいということが他のコマと衝突しにくいというメリットになる。従来のサイズだといくら上げても当たるからな。このサイズならコマを回せる範囲で目一杯上に上げてしまえば、他のコマと当たるのは軸だけだ。その細さならコマとコマとの間をすり抜けることも可能になる。どうだ?」
「どうだ? とまた言われても途中からさっぱり分からんのだ。でもまかせたのだ。我のコンデンサーさえ守れるならいいノだ」
「コンセプトだっての」
そんなこんなでツッコみとボケを交代でやりながら、工作室(もと倉庫だが定期)にふたりで入った。しかし鉛を巻こうとするが鉛の板はそこまで薄くはない。一巻きで穴の直径を越えてしまった。それに、カンキチのコマ並みに不細工である。
「わははは。こりゃダメだなオウミ」
「笑いごとではないノだ。お主のアイデアは企画倒れなノだ」
「なにを言うか。俺にはゼンシンとヤッサンという片腕がついているのだぞ」
「片腕にふたりもつけるのではないノだ。それより、こんな遊びにふたりを使って良いノか?」
「遊びじゃない、これも売るものだから仕事の一環だ。ちょっと図面を描くから、それ持って行って作ってもらえ」
「分かったのだ。料金はユウに請きゅぅぅ」
「俺じゃなくて、研究所にだ!」
「今、我がうまいこと言ったのにツッコみはないノか」
「偶然だぞ?」
「そっちはいまいちなノだ?」
むしゃくしゃして書いた。今では反省している。
って俺のことなんですけどね。
ほんのちょっとこれにあれをこうするだけなのに、なんでできないのかと。俺の手と作務衣だけがひたすら汚れて行く。
うむ。液体をこういう形で塗りつけるのは無理だ。よし逆転の発想だ。
「おーい。ユウコ。ちょっと手を貸してくれ」
「全然逆転なんかしていないノだ。ただ作業をユウコにやらせようとしているだけなノだ」
「黙ってないと逮捕するぞ」
「はーい。なんですかユウさん」
「あれ、所長って呼ぶことになったじゃなかったのか?」
「なんかしっくり来なくて。もうユウさんでいいやって」
「ユウコがいいなら俺はかまわんが」
「で、なにをするんですか? こんな明るいうちからアレですか?」
「いや、アレはアレでナニだけど。今はコレをソレにしてもらいたい」
「所長。いったいなんの話をしてるんですか?!」
「わぁお、モナカもいたのか。じつはこれをユウコに作ってもらいたくてな」
「これ? ってこのコマのことですか?」
「そう、これをこうしてこんなふうにしてもらいたいんだ。ユウコできるか?」
「ふぅん。これをここに……。じゃ。コマをこう置いて、こうしたらどうですか。ほらほら、ほれほれ。ほにほに。ほーら、できた」
「すごいな、ユウコ!」
「コマを逆さまに置いただけなノだ?」
あとは乾かしてまた塗って乾かしてまた塗って。よーし完成した。ユウコありがと。
そんな艱難辛苦を乗り越えてようやく完成した俺のコマ。
「どこに艱難やら辛苦やらの要素があるノだ?」
「ほとんと私がやったんですよね?」
「いちいちやかましいよ」
「ところで、なんだそのコマは。それは反則ではないノか?」
「いや、ルール違反にはならない。軸を加工するのはダメだが、軸になにかを付けることは許容範囲内だ。ルールを決めた俺が言うのだから間違いない」
「なんか釈然としないノだが、まあ良い。そんなものたいして強そうには思えんノだ」
「ふん、やれば分かるさ」
自信はないけどな。
そしてゲーム開始である。
「じゃ、行くわよ。せーのくるりんぱっ」
ゲームスターターの仕事がすっかり板に付いたモナカである。
かんからぶおぉぉぉんころころ、きんこんかんぶぉぉぉこん。からら。どどどどど。
「よっしゃー!!! 俺の勝ちだぁぁ」
「ユウさん、すごぉい」
「ぶぉぉんって、変な音がするようだが?」
「まさか、あれが強さの秘訣なの? どうして?」
「あっという間に穴に入ったノだ。ただの偶然なノだ」
「お前らはまだまだ修行が足りないのだよわはははは」
「むかっ。たかが12年しか生きてないやつに言われたくないヨ。次は負けないっ」
「そ、そうですかね。次行きますよ! くるりんぱっ」
かんからころぼぉぉぉんころ、きんこんかんこんぶぉぉぉ。からら。どどどどど。
「わははははは。また勝ったぁぁぁ」
「おぉぉ。またユウさんだぁ」
「なんか変な音がしたのだが?」
「あん、またかヨ」
「よぉし、連勝街道一直線! すごいな俺」
俺の6連勝で始まったゲームであったが、調子が良かったのは最初の10回ぐらいだった。
その後は、以前のような大敗ではなくなったものの、急激に成績を落とした。
その日、午前の部 100回での成績である(午前の部だと?)
1位 俺 32勝
2位 モナカ 22勝
3位 ミノウ 16勝
4位 ケント 8勝
5位カンキチ 8勝
6位 ジョウ 8勝
7位 ユウコ 5勝
8位 オウミ 1勝
俺がダントツの1位を飾ったのであったわははははは! ああ、嬉しい。とても嬉しい。おもしれーな、このゲーム。
とはいえ、最初の貯金がものを言っただけで中盤以降はモナカに押されがちであった。俺のコマのカイゼンは、有効期間が短いという欠点があるようだが、それは次のカイゼンネタになってちょうどいい感じである。
少なくとも、俺のカイゼン方向は間違っていなかったことが証明された。このゲームは、コマの重さだけでは決まらない。それが確認できただけでも良いことだった。
ホッカイ国3人衆(カンキチ、ケント、ジョウ)は仲良く8勝ずつとなった。いずれも俺に食われた形だ。カンキチが意外と頑張ったというべきかもしれない。
ミノウは前回より2勝減っただけの16勝と健闘したが、悲惨なのはオウミだった。前回の13勝からわずか1勝のみとなった。
そして安定のユウコである。
「ウソなノだ……。こんなことがあるはずないノだ……」
「落ち込むなっての。犬が西向きゃ尾は下だ」
「それ、なんの慰めにもなっていないノだ」
オウミの凋落理由ははっきりしている。コマが進化していないからだ。
「オウミ、あれからコマになにかしたか?」
「色を塗ったのだ!」
「それ、強さと関係ないよな」
「ユウコがやってたので、そのマネを……」
「ユウコはそれでも5勝してるんだが」
「ううぅぅ。ノだ」
やはりなにもやっていないようだ。他の連中は皆、自分のコマにいろいろな工夫を施し、少しでも強くしようと必死である。
もともと争う気のあまりないユウコ以外は、工作室(もとは倉庫であったのだがいつの間にか工作室になってしまった)とゲーム室(食堂だったのだが)との間を頻繁に行ったり来たりしている。
少しでも重く、重心を低く、回転数を高く、持ちやすく。そんなことを考えながらコマの改良に余念がない。
しかしオウミは、最初の「コマを小さく軽くして隙間を狙う」という戦略から脱皮できていない。それがこの戦績に繋がっているのである。
まあ、ゲームなので、どうでもいいのではあるが。
「よ、よくないノだ!」
「あぁ、びっくりした。いきなり大声を出すなよ」
「ミノウがあんなに勝っているのに、我が負けるのは良くないのだ!」
どんな対抗意識だよ。
「そんなにライバル視してたとは知らなかったぞ。カンキチにも負けているようだが」
「それも良くないのだが、ミノウは特にダメなのだ」
いや、ダメなのはお前のほうだが。
「じゃあ、お前も頑張れよ」
「うぅぅ。どうすればいいのか、さっぱり分からんノだ」
「お前は軸がまだ魔鉄だったころ、魔法をかけていただろ?」
「ノだ」
「それはどんな魔法だった?」
「流動魔法なノだ」
「なんじゃそりゃ」
「あの中央の穴と、我のコマとの間に空気の流れを作ったノだ。そうするとそれに従ってコマが流れて行くノだ」
そんなややこしいことしてたのか。だけどそれって。
「そうなノだ。水ならともかく空気の流れでは、コマを強く引っ張る力は生まれなかったのだ。だけど、それなりに勝てていたノだ。そうだ、このゲームは水の中ですると良いノだ」
「良いノだ、じゃねぇよ。水の中じゃコマが回らんだろうが」
「うぅぅ。負い案だと思ったノに」
「いずれにしても、あのコマじゃダメだ。大きさも高さも最初に戻せ。そのほうがよほど勝率があがあがあがが」
俺に口にコマを入れるな!! 食っちゃうとこだったじゃないか。あぁまずっ。オウミのコマまずっ。ぺぺぺぺ。
「ダメなのだ。あのコマの形状は我のコンセントなのだ。あれだけは譲れないのだ」
「電源をとってどうする。コンセプトだろ。しかし、あれでは重心が高すぎてとても勝負に……。待てよ?」
「じゃあ、軸を太くするのはかまわないよな?」
「我は良いが、軸の加工はダメだったノではないか?」
「加工はダメだが、軸になにかを付加する分にはかまわない。なにかを巻き付けて太くするという手がある。俺だって似たようなことをやってるじゃないか」
「あ、そうか。そうするとどうなるノだ?」
「まず、全体が重くなるし重心が下がる。そして。コマが高い位置にあれば……。他のコマと衝突しないぐらい高くしたらどうだ?」
「どうだ? って言われても困るノだが」
「今よりもっとコマの位置を高くすればいいじゃないか。重心は軸に巻き付け……カンキチが鉛の板があるって言ってたな? それを巻けば重くなるし重心も下がる。あの穴に入るぎりぎりまで太くすればかなりの重量が稼げるはずだ。それに軸の全体が穴に入る必要はない。飛び出ない程度に入ればいいんだ。それなら今のコンダクトは守れるぞ」
「コンセプトではなかったノか?」
「そうすると、コマが小さいということが他のコマと衝突しにくいというメリットになる。従来のサイズだといくら上げても当たるからな。このサイズならコマを回せる範囲で目一杯上に上げてしまえば、他のコマと当たるのは軸だけだ。その細さならコマとコマとの間をすり抜けることも可能になる。どうだ?」
「どうだ? とまた言われても途中からさっぱり分からんのだ。でもまかせたのだ。我のコンデンサーさえ守れるならいいノだ」
「コンセプトだっての」
そんなこんなでツッコみとボケを交代でやりながら、工作室(もと倉庫だが定期)にふたりで入った。しかし鉛を巻こうとするが鉛の板はそこまで薄くはない。一巻きで穴の直径を越えてしまった。それに、カンキチのコマ並みに不細工である。
「わははは。こりゃダメだなオウミ」
「笑いごとではないノだ。お主のアイデアは企画倒れなノだ」
「なにを言うか。俺にはゼンシンとヤッサンという片腕がついているのだぞ」
「片腕にふたりもつけるのではないノだ。それより、こんな遊びにふたりを使って良いノか?」
「遊びじゃない、これも売るものだから仕事の一環だ。ちょっと図面を描くから、それ持って行って作ってもらえ」
「分かったのだ。料金はユウに請きゅぅぅ」
「俺じゃなくて、研究所にだ!」
「今、我がうまいこと言ったのにツッコみはないノか」
「偶然だぞ?」
「そっちはいまいちなノだ?」
むしゃくしゃして書いた。今では反省している。
1
あなたにおすすめの小説
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
世界最弱と呼ばれた少年、気づけば伝説級勇者でした ~追放されたので気ままに旅してたら、全種族の姫たちに囲まれていました~
fuwamofu
ファンタジー
魔力量ゼロの落ちこぼれとして勇者パーティを追放された少年リアン。
絶望の果てに始めた自由な旅の中で、偶然助けた少女たちが次々と彼に惹かれていく。
だが誰も知らない。彼こそが古代勇者の血を継ぎ、世界を滅ぼす運命の「真なる勇者」だということを──。
無自覚最強の少年が、世界を変える奇跡を紡ぐ異世界ファンタジー!
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート
みーくん
ファンタジー
気づいたら異世界に飛ばされていた、おっさん大工。
唯一の武器は、腰につけた工具袋——
…って、これ中身無限!?釘も木材もコンクリも出てくるんだけど!?
戸惑いながらも、拾った(?)ギャル魔法少女や謎の娘たちと家づくりを始めたおっさん。
土木工事からリゾート開発、果てはダンジョン探索まで!?
「異世界に家がないなら、建てればいいじゃない」
今日もおっさんはハンマー片手に、愛とユーモアと魔法で暮らしをDIY!
建築×育児×チート×ギャル
“腰袋チート”で異世界を住みよく変える、大人の冒険がここに始まる!
腰活(こしかつっ!)よろしくお願いします
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生
西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。
彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。
精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。
晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。
死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。
「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」
晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる