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25、神殿長と会いたくなかった人物
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階段状になっている基壇を登りきると、まさに森厳な神域といった感じがした。
だけど――。
「この神殿は、何を祀っていたんだ?」
漠然とした疑問が浮かぶ。
神殿なら祈りを捧げる対象、たとえば神や女神の像とかがありそうなものだが。中央に厳かな祭壇があるだけで、他は何も見当たらない。別の場所に新しく建て直して、移動させたのか?
「わからないな。ただ、神殿が穢れていたということは、良からぬ何かかもしれないな」
そう。こんな森の深くに、隠されるように建てられた神殿……わざと人目を忍んでいるようだ。
「だよなぁ。あの祭壇には、何を置いたのかな?」
「……祭器や祭具であればいいが」
エグベアートは言葉を濁す。
言いたい事がわかった。もう一つの可能性は、人だ。つまり生贄。ゾクッと寒気がした。
「何か……手掛かりが残っているかな?」
本当はちょっと嫌だけど、何もない所でびびっていてもな。俺は祭壇に向かって歩き出した。
「待て! フーマ」とエグベアートに腕を掴まれた。
「え、なに?」
「秘宝が反応している」
「どういうこと?」
「もしかしたら……あそこには隠匿の術がかかっているかもしれない」
「隠匿……。えっと、じゃあ、祭壇の上には隠された何があるってこと?」
「たぶんな」
やだ、なにそれ怖い!
「解術できれば分かるが、私は魔術が得意ではないからな」
「解術かぁ……ん?」
まてよ。俺がこっちに召喚された時に見た、ステータス画面的なやつに『解呪』ってあったよな? 術と呪じゃ違うかもしれないが、ワンチャンいけたりしないだろうか。
「エグベアート、解術できるか試してみたいんだけど」
「出来るのか⁉︎」
「まあ、ダメ元でやってみる」
エグベアートは頷くと、念のため祭壇に向けて剣を構えた。俺は、離れて浄化する時と同じように、距離を置いたまま手を翳す。
『――解呪――』
浄化とはまた違った光が手から勢いよく放たれると、祭壇を覆った。何も無かった空間がビキッとヒビ割れる。薄い曇りガラスのようなものが露わになり、細かく砕け落ちていく。成功したみたいだ。
すると――。
「なんだ、あれ?」
「まさか……」
祭壇の上には、木が生えていた。
いや。正確には、祭壇の上に置かれたひとつの大きな紫色の石が苗床になり、そこから禍々しい色をした木が生えていた。
その木になっている実こそ『闇の種』――闇を取り去り、アーモンド型になった物こそ本当に種で、魔物たちが腹に入れていたのは『闇の実』だったのだ。
「エグベアート、あの紫の石……動いてないか?」
「フーマ。憶測でしかないが、あれは魔族の核かもしれない」
「うわぁ……まじか」
エグベアートが話してくれた、冒険譚に出てきた魔族には核という心臓みたいなものがあった。それが本当ならば、あまりにも悪趣味すぎる。
「このままにはしておけない」
「だよな。エグベアート、オーブを」
そう言ったところで、背後に気配を感じた。
バッと振り向くと、白い石の床に魔法陣らしきものが浮かび上がり、そこから男がひとり現れたのだ。
「誰だ、あいつ?」と訊くと、エグベアートはそれに答えず、手にしていたオーブを俺に渡して、その男に剣を向けた。
「神殿長がこんな場所へ何用ですか?」
エグベアートは警戒しながら尋ねた。
確かに、上等な斎服っぽいのを着ている。
エグベアートが知っている神殿長ってことは、王都にある王城の神子が居る神殿のか?
「やっと直接お目にかかれましたね、侯爵閣下に愛し子の神子様」
恍惚とした表情の初老の男は、意味のわからない事を言う。俺たちを見る目がヤバい……というか、かなりキモい。エグベアートも渋面を作った。
「気でも触れたか、神殿長。私は侯爵ではない。伯爵であり、第五騎士団の団長アーダルベルトだ。それに、愛し子の神子とは何のことだ?」
エグベアートは、俺を背に隠すように言い返した。
「ああ、今生ではそうでしたね。せっかく、特殊な闇属性を持って生まれた者を見つけたのに、なかなか手が出せませんでしたからね。王子には煮湯を飲まされましたよ」
この神殿長が何を言っているのか解らず、俺もエグベアートも戸惑う。王子って、王太子のことだろうか?
「意味がわからない」
エグベアートに言われ、神殿長は少しだけ眉を上げた。
「それは意外ですね! あなた方は前世を覚えていないのですか? 此処に向かったので、てっきり知っていたのかと。なるほど……誰かがまた私の邪魔をしようとしているのですね。まあ、今の状況は私にとっては好都合ですが」
ますます意味がわからない。
「ああ、でもこれは覚えているでしょう? 今生のあなたが幼い頃、穢れに落とされたことは」と、神殿長はエグベアートを見て、ニタリと笑う。
エグベアートはカッと目を見開いた。感情を煽られ、ブワリと魔力が湧き立つ。
まずい‼︎
俺は慌てて、背後からエグベアートに抱きついた。ほんの少しだけ俺の魔力を解放する。相殺できるかは分からないが。
「エグベアート、乗せられるな! 魔力を抑えろっ、祭壇が近くにあるんだ!」
ハッと気づいたエグベアートは「すまない」と言って魔力を抑えた。
「チッ」と、神殿長から舌打ちが聞こえた。
え、態度悪っ!
神殿長は、わざと煽ったのだ。目的があるとするならば、エグベアートの闇の力だ。特殊って言ってたし。あっ……そういう事か!
たぶん、あの苗床はもう限界に近いのだろう。よく見れば木は枯れかかっていた。
神殿長は、エグベアートを次の苗床にするつもりなのだろうが……させねーよ?
俺は、エグベアートの背に隠れながら、オーブを後ろ手に持ち替えておく。
「ああ、嘆かわしや! 神子様はその、魔族の末裔に騙されているのです」
「魔族?」
神殿長は急に声を張り上げ、今度は俺に向かって話し出す。
「なっ!」と、エグベアートは剣を片手に持ち替え、反対の手で俺を庇うよう広げた。
「ええ、そうですとも。闇を持つのは、本来は魔族だけ。闇は負の力。いずれ人間界を滅ぼす力です。ですから、闇を持つ者は捕らえなければならないのです」
さっきまで、前世がどうの言っていたくせに、支離滅裂だ。思わず、エグベアートの背後から顔だけ出して神殿長を見る。
それを待っていたかのように、自分の後ろを振り返り「そうですよね、神子様?」と言った。
神殿長の背後に、いつの間にか現れていた、もうひとりの人物。
「風磨……やっと見つけた!」
その声を聞いた瞬間――ドクンと心臓が跳ね、全身から血の気が引いた。
だけど――。
「この神殿は、何を祀っていたんだ?」
漠然とした疑問が浮かぶ。
神殿なら祈りを捧げる対象、たとえば神や女神の像とかがありそうなものだが。中央に厳かな祭壇があるだけで、他は何も見当たらない。別の場所に新しく建て直して、移動させたのか?
「わからないな。ただ、神殿が穢れていたということは、良からぬ何かかもしれないな」
そう。こんな森の深くに、隠されるように建てられた神殿……わざと人目を忍んでいるようだ。
「だよなぁ。あの祭壇には、何を置いたのかな?」
「……祭器や祭具であればいいが」
エグベアートは言葉を濁す。
言いたい事がわかった。もう一つの可能性は、人だ。つまり生贄。ゾクッと寒気がした。
「何か……手掛かりが残っているかな?」
本当はちょっと嫌だけど、何もない所でびびっていてもな。俺は祭壇に向かって歩き出した。
「待て! フーマ」とエグベアートに腕を掴まれた。
「え、なに?」
「秘宝が反応している」
「どういうこと?」
「もしかしたら……あそこには隠匿の術がかかっているかもしれない」
「隠匿……。えっと、じゃあ、祭壇の上には隠された何があるってこと?」
「たぶんな」
やだ、なにそれ怖い!
「解術できれば分かるが、私は魔術が得意ではないからな」
「解術かぁ……ん?」
まてよ。俺がこっちに召喚された時に見た、ステータス画面的なやつに『解呪』ってあったよな? 術と呪じゃ違うかもしれないが、ワンチャンいけたりしないだろうか。
「エグベアート、解術できるか試してみたいんだけど」
「出来るのか⁉︎」
「まあ、ダメ元でやってみる」
エグベアートは頷くと、念のため祭壇に向けて剣を構えた。俺は、離れて浄化する時と同じように、距離を置いたまま手を翳す。
『――解呪――』
浄化とはまた違った光が手から勢いよく放たれると、祭壇を覆った。何も無かった空間がビキッとヒビ割れる。薄い曇りガラスのようなものが露わになり、細かく砕け落ちていく。成功したみたいだ。
すると――。
「なんだ、あれ?」
「まさか……」
祭壇の上には、木が生えていた。
いや。正確には、祭壇の上に置かれたひとつの大きな紫色の石が苗床になり、そこから禍々しい色をした木が生えていた。
その木になっている実こそ『闇の種』――闇を取り去り、アーモンド型になった物こそ本当に種で、魔物たちが腹に入れていたのは『闇の実』だったのだ。
「エグベアート、あの紫の石……動いてないか?」
「フーマ。憶測でしかないが、あれは魔族の核かもしれない」
「うわぁ……まじか」
エグベアートが話してくれた、冒険譚に出てきた魔族には核という心臓みたいなものがあった。それが本当ならば、あまりにも悪趣味すぎる。
「このままにはしておけない」
「だよな。エグベアート、オーブを」
そう言ったところで、背後に気配を感じた。
バッと振り向くと、白い石の床に魔法陣らしきものが浮かび上がり、そこから男がひとり現れたのだ。
「誰だ、あいつ?」と訊くと、エグベアートはそれに答えず、手にしていたオーブを俺に渡して、その男に剣を向けた。
「神殿長がこんな場所へ何用ですか?」
エグベアートは警戒しながら尋ねた。
確かに、上等な斎服っぽいのを着ている。
エグベアートが知っている神殿長ってことは、王都にある王城の神子が居る神殿のか?
「やっと直接お目にかかれましたね、侯爵閣下に愛し子の神子様」
恍惚とした表情の初老の男は、意味のわからない事を言う。俺たちを見る目がヤバい……というか、かなりキモい。エグベアートも渋面を作った。
「気でも触れたか、神殿長。私は侯爵ではない。伯爵であり、第五騎士団の団長アーダルベルトだ。それに、愛し子の神子とは何のことだ?」
エグベアートは、俺を背に隠すように言い返した。
「ああ、今生ではそうでしたね。せっかく、特殊な闇属性を持って生まれた者を見つけたのに、なかなか手が出せませんでしたからね。王子には煮湯を飲まされましたよ」
この神殿長が何を言っているのか解らず、俺もエグベアートも戸惑う。王子って、王太子のことだろうか?
「意味がわからない」
エグベアートに言われ、神殿長は少しだけ眉を上げた。
「それは意外ですね! あなた方は前世を覚えていないのですか? 此処に向かったので、てっきり知っていたのかと。なるほど……誰かがまた私の邪魔をしようとしているのですね。まあ、今の状況は私にとっては好都合ですが」
ますます意味がわからない。
「ああ、でもこれは覚えているでしょう? 今生のあなたが幼い頃、穢れに落とされたことは」と、神殿長はエグベアートを見て、ニタリと笑う。
エグベアートはカッと目を見開いた。感情を煽られ、ブワリと魔力が湧き立つ。
まずい‼︎
俺は慌てて、背後からエグベアートに抱きついた。ほんの少しだけ俺の魔力を解放する。相殺できるかは分からないが。
「エグベアート、乗せられるな! 魔力を抑えろっ、祭壇が近くにあるんだ!」
ハッと気づいたエグベアートは「すまない」と言って魔力を抑えた。
「チッ」と、神殿長から舌打ちが聞こえた。
え、態度悪っ!
神殿長は、わざと煽ったのだ。目的があるとするならば、エグベアートの闇の力だ。特殊って言ってたし。あっ……そういう事か!
たぶん、あの苗床はもう限界に近いのだろう。よく見れば木は枯れかかっていた。
神殿長は、エグベアートを次の苗床にするつもりなのだろうが……させねーよ?
俺は、エグベアートの背に隠れながら、オーブを後ろ手に持ち替えておく。
「ああ、嘆かわしや! 神子様はその、魔族の末裔に騙されているのです」
「魔族?」
神殿長は急に声を張り上げ、今度は俺に向かって話し出す。
「なっ!」と、エグベアートは剣を片手に持ち替え、反対の手で俺を庇うよう広げた。
「ええ、そうですとも。闇を持つのは、本来は魔族だけ。闇は負の力。いずれ人間界を滅ぼす力です。ですから、闇を持つ者は捕らえなければならないのです」
さっきまで、前世がどうの言っていたくせに、支離滅裂だ。思わず、エグベアートの背後から顔だけ出して神殿長を見る。
それを待っていたかのように、自分の後ろを振り返り「そうですよね、神子様?」と言った。
神殿長の背後に、いつの間にか現れていた、もうひとりの人物。
「風磨……やっと見つけた!」
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