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第1話「神のクワと嘆きの荒野」
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微睡みを感じながら、目が覚めようとしている。
まるで深い水の底から、ゆっくりと水面を目指すように。最後に覚えているのは、非常階段の冷たい感触と、急速に遠ざかっていく薄汚れたビルの天井。そして、自分の身体から何かが抜け出ていくような、奇妙な浮遊感だった。
「……ここは?」
目を開けると、そこは無限に広がる純白の空間だった。上下左右の感覚すら曖昧で、ただ柔らかな光だけが満ちている。混乱する俺――茅野蓮の目の前に、いつの間にか一人の女性が立っていた。
亜麻色の髪を緩やかに編み込み、萌黄色の瞳は慈愛に満ちている。古代ギリシャの女神像がそのまま動き出したかのような、神々しい美貌。彼女は穏やかな微笑みをたたえて、俺に告げた。
「初めまして、茅野蓮さん。私はこの世界を創造した者の一柱、豊穣を司る女神アリアと申します」
女神。その言葉が、不思議とすんなり頭に入ってきた。ああ、俺は死んだのか。連日の徹夜、栄養ドリンク漬けの食生活、積み重なる疲労。システムエンジニアとしてブラック企業に身を捧げた二十八年間の人生は、あっけない階段からの転落で幕を閉じたらしい。
「あなたの魂は、あまりにも早く、そして不本意な形でその生を終えました。あまりに理不尽で、あまりに報われない。だから、私からあなたに一つの提案があります」
女神アリアは言う。俺の魂を、彼女が管理する別の世界――剣と魔法が存在するファンタジー世界へ転生させてくれるのだと。
「ただし、ただ安穏と暮らすだけの第二の人生ではありません。あなたにしかできない、一つの使命を果たしていただきたいのです」
使命。その言葉に、俺は思わず眉をひそめた。もう誰かに何かを強制されるのはこりごりだ。そんな俺の心情を察したのか、女神は悲しげに瞳を伏せた。
「私が管理する世界は今、危機に瀕しています。魔王の復活により魔物が増え、人々は恐怖から都市に引きこもり、かつて豊かだった土地の多くが打ち捨てられ、荒れ果てています。種族間の対立も深まり、多くの者が居場所を失っているのです」
彼女は顔を上げ、真っ直ぐに俺の目を見て言った。
「あなたには、最果ての地『嘆きの荒野』を開拓し、そこに全ての種族が手を取り合って生きていける理想郷を築いてほしいのです」
あまりに壮大な話に、俺は言葉を失った。ただのプログラマーだった俺に、そんな大それたことができるはずがない。しかし、女神は首を横に振った。
「もちろん、丸腰で放り出すようなことはしません。あなたに、特別な力を授けます」
彼女がそっと手を差し出すと、その上に一本の古めかしいクワが現れた。木製の柄は使い込まれたように滑らかで、金属部分は鈍い輝きを放っている。どこにでもありそうな、ただの農具だ。
「これは神具『ガイアの聖クワ』。このクワで耕した土地は、いかなる呪いも浄化され、瞬時に最高の沃野へと変わります。そこで育つ作物は、通常の十倍の速度で成長し、収穫量も十倍。味も栄養価も、他のどんな作物も足元に及ばないでしょう」
それって、とんでもないチート能力じゃないか。
「加えて、農業に関する膨大な知識、作物の状態や土壌を詳細に把握できる鑑定能力『大地の恵み』、そして収穫物を無限に保管できる亜空間倉庫『豊穣の納屋』も授けましょう。あなたの前世での知識とこれらの力があれば、きっと成し遂げられるはずです」
断る理由はなかった。死んだはずの俺に与えられた、二度目のチャンス。しかも、今度は誰かに搾取されるのではなく、自分の手で何かを創り出す人生だ。胸の奥から、ずっと忘れていた熱い何かが込み上げてくるのを感じた。
「やります。俺に、やらせてください」
俺の返事を聞くと、女神アリアは花が綻ぶように微笑んだ。
「ありがとうございます、蓮さん。あなたのその優しさと誠実さこそが、理想郷を築く上で最も重要な資質です。それでは、あなたの新たな人生に、豊穣の恵みがあらんことを」
その言葉を最後に、俺の意識は再び光の中に溶けていった。
***
次に目覚めた時、俺は草いきれと土の匂いに包まれていた。
見渡す限り、赤茶けた大地が広がっている。ひび割れた地面からは枯れ草が申し訳程度に顔を出し、乾いた風が砂塵を巻き上げて吹き抜けていく。空はどんよりと曇り、生命の気配がまるでない。ここが、女神の言っていた『嘆きの荒野』らしい。
手には、確かにあの『ガイアの聖クワ』が握られている。服装は、前世で愛用していた丈夫な作業着に変わっていた。まずは、この力が本物かどうか試してみるしかない。
俺は硬く乾いた大地に、クワの刃を振り下ろした。
ズブリ、と信じられないほど柔らかな手応え。まるで、最高級のバターに熱したナイフを入れるかのように、クワは音もなく大地に吸い込まれていった。そして、奇跡が起きた。
クワが触れた場所から、赤茶けた地面がみるみるうちに潤いのある黒土へと変わっていく。まるで、白黒映画がカラーになる瞬間を見ているかのようだ。浄化された大地からはほのかに温かい光が立ち上り、淀んでいた空気が澄み渡っていくのが肌で感じられた。
「すげぇ……」
思わず声が漏れる。鑑定能力『大地の恵み』を発動すると、目の前の土壌情報が脳内に直接流れ込んできた。
【神性黒土:あらゆる作物の育成に最適な、生命力に満ち溢れた奇跡の土壌。成長速度、収穫量、品質に極大の補正がかかる】
間違いなく、本物の力だ。俺は夢中でクワを振るい続けた。疲れは全く感じない。むしろ、クワを振るうたびに身体の奥から力が湧いてくるようだった。半日も経たないうちに、俺の周囲にはサッカーコート一面分ほどの見事な畑が完成していた。
『豊穣の納屋』を開き、女神から初期ボーナスとして与えられていた種を取り出す。小麦、トマト、ジャガイモ、トウモロコシ……前世でお馴染みの野菜たちだ。俺は丁寧に種を蒔き、畝を作っていく。農業知識も女神のおかげで完璧だ。まるで何十年も畑仕事をしてきた熟練農家のように、俺の手は自然に動いた。
作業を終え、汗を拭う。これからどうなるかは分からない。けれど、今は目の前に広がる黒々とした畑が、俺にとっての希望の全てだった。
「さて、と。まずは寝床と水源の確保だな」
荒野での第一日目。俺の異世界スローライフは、とてつもない可能性を秘めて、静かに幕を開けたのだった。
まるで深い水の底から、ゆっくりと水面を目指すように。最後に覚えているのは、非常階段の冷たい感触と、急速に遠ざかっていく薄汚れたビルの天井。そして、自分の身体から何かが抜け出ていくような、奇妙な浮遊感だった。
「……ここは?」
目を開けると、そこは無限に広がる純白の空間だった。上下左右の感覚すら曖昧で、ただ柔らかな光だけが満ちている。混乱する俺――茅野蓮の目の前に、いつの間にか一人の女性が立っていた。
亜麻色の髪を緩やかに編み込み、萌黄色の瞳は慈愛に満ちている。古代ギリシャの女神像がそのまま動き出したかのような、神々しい美貌。彼女は穏やかな微笑みをたたえて、俺に告げた。
「初めまして、茅野蓮さん。私はこの世界を創造した者の一柱、豊穣を司る女神アリアと申します」
女神。その言葉が、不思議とすんなり頭に入ってきた。ああ、俺は死んだのか。連日の徹夜、栄養ドリンク漬けの食生活、積み重なる疲労。システムエンジニアとしてブラック企業に身を捧げた二十八年間の人生は、あっけない階段からの転落で幕を閉じたらしい。
「あなたの魂は、あまりにも早く、そして不本意な形でその生を終えました。あまりに理不尽で、あまりに報われない。だから、私からあなたに一つの提案があります」
女神アリアは言う。俺の魂を、彼女が管理する別の世界――剣と魔法が存在するファンタジー世界へ転生させてくれるのだと。
「ただし、ただ安穏と暮らすだけの第二の人生ではありません。あなたにしかできない、一つの使命を果たしていただきたいのです」
使命。その言葉に、俺は思わず眉をひそめた。もう誰かに何かを強制されるのはこりごりだ。そんな俺の心情を察したのか、女神は悲しげに瞳を伏せた。
「私が管理する世界は今、危機に瀕しています。魔王の復活により魔物が増え、人々は恐怖から都市に引きこもり、かつて豊かだった土地の多くが打ち捨てられ、荒れ果てています。種族間の対立も深まり、多くの者が居場所を失っているのです」
彼女は顔を上げ、真っ直ぐに俺の目を見て言った。
「あなたには、最果ての地『嘆きの荒野』を開拓し、そこに全ての種族が手を取り合って生きていける理想郷を築いてほしいのです」
あまりに壮大な話に、俺は言葉を失った。ただのプログラマーだった俺に、そんな大それたことができるはずがない。しかし、女神は首を横に振った。
「もちろん、丸腰で放り出すようなことはしません。あなたに、特別な力を授けます」
彼女がそっと手を差し出すと、その上に一本の古めかしいクワが現れた。木製の柄は使い込まれたように滑らかで、金属部分は鈍い輝きを放っている。どこにでもありそうな、ただの農具だ。
「これは神具『ガイアの聖クワ』。このクワで耕した土地は、いかなる呪いも浄化され、瞬時に最高の沃野へと変わります。そこで育つ作物は、通常の十倍の速度で成長し、収穫量も十倍。味も栄養価も、他のどんな作物も足元に及ばないでしょう」
それって、とんでもないチート能力じゃないか。
「加えて、農業に関する膨大な知識、作物の状態や土壌を詳細に把握できる鑑定能力『大地の恵み』、そして収穫物を無限に保管できる亜空間倉庫『豊穣の納屋』も授けましょう。あなたの前世での知識とこれらの力があれば、きっと成し遂げられるはずです」
断る理由はなかった。死んだはずの俺に与えられた、二度目のチャンス。しかも、今度は誰かに搾取されるのではなく、自分の手で何かを創り出す人生だ。胸の奥から、ずっと忘れていた熱い何かが込み上げてくるのを感じた。
「やります。俺に、やらせてください」
俺の返事を聞くと、女神アリアは花が綻ぶように微笑んだ。
「ありがとうございます、蓮さん。あなたのその優しさと誠実さこそが、理想郷を築く上で最も重要な資質です。それでは、あなたの新たな人生に、豊穣の恵みがあらんことを」
その言葉を最後に、俺の意識は再び光の中に溶けていった。
***
次に目覚めた時、俺は草いきれと土の匂いに包まれていた。
見渡す限り、赤茶けた大地が広がっている。ひび割れた地面からは枯れ草が申し訳程度に顔を出し、乾いた風が砂塵を巻き上げて吹き抜けていく。空はどんよりと曇り、生命の気配がまるでない。ここが、女神の言っていた『嘆きの荒野』らしい。
手には、確かにあの『ガイアの聖クワ』が握られている。服装は、前世で愛用していた丈夫な作業着に変わっていた。まずは、この力が本物かどうか試してみるしかない。
俺は硬く乾いた大地に、クワの刃を振り下ろした。
ズブリ、と信じられないほど柔らかな手応え。まるで、最高級のバターに熱したナイフを入れるかのように、クワは音もなく大地に吸い込まれていった。そして、奇跡が起きた。
クワが触れた場所から、赤茶けた地面がみるみるうちに潤いのある黒土へと変わっていく。まるで、白黒映画がカラーになる瞬間を見ているかのようだ。浄化された大地からはほのかに温かい光が立ち上り、淀んでいた空気が澄み渡っていくのが肌で感じられた。
「すげぇ……」
思わず声が漏れる。鑑定能力『大地の恵み』を発動すると、目の前の土壌情報が脳内に直接流れ込んできた。
【神性黒土:あらゆる作物の育成に最適な、生命力に満ち溢れた奇跡の土壌。成長速度、収穫量、品質に極大の補正がかかる】
間違いなく、本物の力だ。俺は夢中でクワを振るい続けた。疲れは全く感じない。むしろ、クワを振るうたびに身体の奥から力が湧いてくるようだった。半日も経たないうちに、俺の周囲にはサッカーコート一面分ほどの見事な畑が完成していた。
『豊穣の納屋』を開き、女神から初期ボーナスとして与えられていた種を取り出す。小麦、トマト、ジャガイモ、トウモロコシ……前世でお馴染みの野菜たちだ。俺は丁寧に種を蒔き、畝を作っていく。農業知識も女神のおかげで完璧だ。まるで何十年も畑仕事をしてきた熟練農家のように、俺の手は自然に動いた。
作業を終え、汗を拭う。これからどうなるかは分からない。けれど、今は目の前に広がる黒々とした畑が、俺にとっての希望の全てだった。
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