無魔力だと追放された俺に聞こえるのは植物の声。彼らと作る魔法食材は伝説級で、気づけば農園が聖域になっていた

登場人物紹介

大神 耕助（おおがみ こうすけ）
    本作の主人公。過労死した元サラリーマン。異世界に転生するも「無魔力者」の烙印を押され、辺境の荒れ地に追放される。しかし、そこで植物と対話できる唯一無二の能力に目覚める。温厚で誠実な性格だが、芯は強く、仲間や畑を脅かす者には毅然と立ち向かう。前世の農業知識と植物たちの声を頼りに、次々と奇跡の「魔法食材」を生み出していく。

エリア
    森の奥深くに住むエルフの女性。不治の病に侵された妹を救うため、伝説の薬草を探している時に耕助と出会う。銀色の長髪と翠の瞳を持つ美しいエルフで、弓の名手。耕助の作るトマトによって妹が救われたことで、彼に深い恩義を感じ、護衛役として農園に残る。冷静沈着だが、心根は優しく、耕助にほのかな想いを寄せている。

バルガン
    頑固で職人気質なドワーフの鍛冶師。「最高の農具」を作ることに情熱を燃やしており、耕助の作る魔法食材の噂を聞きつけ、農園にやってくる。口は悪いが面倒見が良く、耕助のために特製のクワやジョウロなど、様々な便利な農具を開発してくれる。

ミナモ
    好奇心旺盛で快活な獣人（狐族）の女性行商人。珍しい品物に目がなく、耕助の魔法食材の価値をいち早く見抜き、販路の開拓を申し出る。明るい性格で農園のムードメーカー的存在。広い人脈と商才で、耕助たちをサポートする。

リヒト・フォン・エアクロー
    王宮に仕える若きエリート魔術師。魔法食材の噂の真相を確かめるため、調査団の隊長として農園を訪れる。真面目で正義感が強く、当初は耕助を警戒するが、その人柄と農園の現実に触れ、やがて強力な協力者となる。

バルフォア辺境伯
    本作の主な敵役。野心的で狡猾な地方貴族。魔法食材の利益を独占し、自らの軍事力を強化しようと企む。グリード商会を裏で操り、耕助の農園を奪うため、卑劣な手段で彼らを追い詰めていく。