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第09話「地下迷宮の死闘と呪いの根源」
王都の地下には、かつて古代王朝時代に建設された広大な地下水路と、忘れ去られた旧市街の遺跡が眠っている。
リゼットたちがオーギュスト率いる宮廷魔術師団、そしてギルバート率いる精鋭騎士団と共に地下へ降りると、そこは地上とは異質の、濃密な瘴気に満ちていた。
「うっ……これは……」
リゼットは鼻を覆った。腐敗臭と、鉄錆のような血の匂いが混じり合った悪臭。そして、肌にまとわりつくような湿った冷気。
地下水路の壁には、黒い粘液のようなものがこびりつき、そこから毒々しい色のキノコや蔦が生えている。
「みんな、気をつけろ! この粘液に触れると皮膚がただれるぞ!」
ギルバートが先頭で松明を掲げ、鋭い声で注意を促す。
彼の右頬の痣が、地上にいた時よりも濃く浮き上がり、苦痛に顔を歪めているのがわかった。
「ギルバート様……大丈夫ですか?」
「問題ない。……それより、お前こそ離れるな」
彼はリゼットの手を強く握り直した。その手のひらは汗ばんでいて、彼の緊張と痛みが伝わってくるようだった。
「オーギュスト、反応はどっちだ?」
「奥だ。……最深部の『封印の間』から、強烈な魔力が漏れ出している」
オーギュストが持つ探索用の水晶が、危険な赤色に点滅している。
一行は慎重に歩を進めた。
道中、瘴気によって変異した大ネズミや蝙蝠の魔物が襲いかかってきたが、騎士たちの剣技と魔術師たちの魔法によって次々と撃退されていった。
リゼットもただ守られているだけではなかった。彼女が通過した跡には、淡い光の道ができ、瘴気が浄化されていく。そのおかげで、後続の兵士たちは毒の影響を受けずに進軍することができていた。
やがて、一行は巨大な石扉の前にたどり着いた。
扉には禍々しいドクロのレリーフが刻まれ、隙間からはどす黒い煙が噴き出している。
「ここだ……」
ギルバートが合図をすると、数人の騎士が扉を押し開けた。
中には、ドーム状の広大な空間が広がっていた。
その中央に、巨大な祭壇があり、そこには黒い水晶のような物体が鎮座している。水晶からは無数の黒い管が伸び、地下水脈へと繋がっていた。
そして、祭壇の前には、黒いローブを纏った集団が詠唱を行っていた。
「ようこそ、アスター侯爵。そして、偽りの聖女よ」
集団の中心にいた男が、ゆっくりと振り返った。
フードの下から現れた顔を見て、ギルバートが息を呑む。
「貴様は……!」
それは、隣国のスパイとして指名手配されていた元貴族、ド・ブロイ男爵だった。彼はかつてアスター家と対立し、没落したはずの男だ。
「この国を腐らせるのは楽しいだろう? この『黒蝕』は、大地の生命力を吸い上げ、呪いに変換してばら撒く古代兵器だ。お前のその傷も、この水晶の欠片によるものだよ、ギルバート」
ド・ブロイは狂気じみた笑みを浮かべた。
「貴様らの狙いはなんだ! 国を滅ぼして何になる!」
「滅ぼす? いいや、浄化するのだよ。腐敗した王政を一掃し、我らが主君による新たな秩序を築くのだ!」
「戯言を!」
ギルバートが剣を抜き、叫んだ。
「総員、突撃! 儀式を止めろ!」
騎士たちが一斉に斬りかかる。
しかし、ド・ブロイが手をかざすと、黒い水晶から波動が放たれ、騎士たちを吹き飛ばした。
「無駄だ! この水晶はすでに十分な生命力を蓄えている。今ここで開放すれば、王都は一夜にして死の都となる!」
ド・ブロイが呪文を唱えると、水晶の輝きが増し、地下空間全体が激しく振動し始めた。
「まずい! エネルギーが臨界点に達するぞ!」
オーギュストが叫ぶ。
通常の魔法では、このエネルギーの暴走を止めることはできない。
「リゼット!」
ギルバートが振り返る。
「俺が道を切り開く! お前の力で、あの水晶を浄化してくれ!」
「はい!」
リゼットは頷いた。
恐怖はある。でも、隣に彼がいるなら、どんな地獄でも進める。
「うおおおおおっ!」
ギルバートが先陣を切って走り出す。
襲い来る黒い触手のような魔力を、剣技で切り裂きながら進む。彼の体からは血が流れていたが、その勢いは止まらない。
「ギルバート様!」
リゼットも彼の背中を追い、祭壇へと走った。
周囲の魔術師たちが援護の障壁を展開し、彼女を守る。
ついに、ギルバートがド・ブロイの目前に迫った。
「邪魔だぁっ!」
ド・ブロイが短剣を振りかざすが、ギルバートの一撃がそれをはじき飛ばし、さらに強烈な蹴りを叩き込んで彼を吹き飛ばした。
「今だ、リゼット!」
祭壇への道が開かれた。
リゼットは黒い水晶の前に立った。
近くで見ると、その水晶の中には、無数の苦痛に歪む魂の叫びが渦巻いているのが見えた。
『痛い』『憎い』『殺してやる』
負の感情の奔流が、リゼットの精神を蝕もうとする。
足がすくむ。飲み込まれそうだ。
(……負けない)
リゼットは深呼吸をし、アスター家の庭で咲いた、あの一輪の薔薇を思い出した。
あの小さな命の輝き。ギルバートの不器用な優しさ。
温かい記憶が、リゼットの心を光で満たしていく。
「私が、終わらせる!」
リゼットは両手を水晶にかざした。
「生命よ、還りなさい! あるべき姿へ!」
眩い翠緑の光が、水晶へと注ぎ込まれた。
リゼットたちがオーギュスト率いる宮廷魔術師団、そしてギルバート率いる精鋭騎士団と共に地下へ降りると、そこは地上とは異質の、濃密な瘴気に満ちていた。
「うっ……これは……」
リゼットは鼻を覆った。腐敗臭と、鉄錆のような血の匂いが混じり合った悪臭。そして、肌にまとわりつくような湿った冷気。
地下水路の壁には、黒い粘液のようなものがこびりつき、そこから毒々しい色のキノコや蔦が生えている。
「みんな、気をつけろ! この粘液に触れると皮膚がただれるぞ!」
ギルバートが先頭で松明を掲げ、鋭い声で注意を促す。
彼の右頬の痣が、地上にいた時よりも濃く浮き上がり、苦痛に顔を歪めているのがわかった。
「ギルバート様……大丈夫ですか?」
「問題ない。……それより、お前こそ離れるな」
彼はリゼットの手を強く握り直した。その手のひらは汗ばんでいて、彼の緊張と痛みが伝わってくるようだった。
「オーギュスト、反応はどっちだ?」
「奥だ。……最深部の『封印の間』から、強烈な魔力が漏れ出している」
オーギュストが持つ探索用の水晶が、危険な赤色に点滅している。
一行は慎重に歩を進めた。
道中、瘴気によって変異した大ネズミや蝙蝠の魔物が襲いかかってきたが、騎士たちの剣技と魔術師たちの魔法によって次々と撃退されていった。
リゼットもただ守られているだけではなかった。彼女が通過した跡には、淡い光の道ができ、瘴気が浄化されていく。そのおかげで、後続の兵士たちは毒の影響を受けずに進軍することができていた。
やがて、一行は巨大な石扉の前にたどり着いた。
扉には禍々しいドクロのレリーフが刻まれ、隙間からはどす黒い煙が噴き出している。
「ここだ……」
ギルバートが合図をすると、数人の騎士が扉を押し開けた。
中には、ドーム状の広大な空間が広がっていた。
その中央に、巨大な祭壇があり、そこには黒い水晶のような物体が鎮座している。水晶からは無数の黒い管が伸び、地下水脈へと繋がっていた。
そして、祭壇の前には、黒いローブを纏った集団が詠唱を行っていた。
「ようこそ、アスター侯爵。そして、偽りの聖女よ」
集団の中心にいた男が、ゆっくりと振り返った。
フードの下から現れた顔を見て、ギルバートが息を呑む。
「貴様は……!」
それは、隣国のスパイとして指名手配されていた元貴族、ド・ブロイ男爵だった。彼はかつてアスター家と対立し、没落したはずの男だ。
「この国を腐らせるのは楽しいだろう? この『黒蝕』は、大地の生命力を吸い上げ、呪いに変換してばら撒く古代兵器だ。お前のその傷も、この水晶の欠片によるものだよ、ギルバート」
ド・ブロイは狂気じみた笑みを浮かべた。
「貴様らの狙いはなんだ! 国を滅ぼして何になる!」
「滅ぼす? いいや、浄化するのだよ。腐敗した王政を一掃し、我らが主君による新たな秩序を築くのだ!」
「戯言を!」
ギルバートが剣を抜き、叫んだ。
「総員、突撃! 儀式を止めろ!」
騎士たちが一斉に斬りかかる。
しかし、ド・ブロイが手をかざすと、黒い水晶から波動が放たれ、騎士たちを吹き飛ばした。
「無駄だ! この水晶はすでに十分な生命力を蓄えている。今ここで開放すれば、王都は一夜にして死の都となる!」
ド・ブロイが呪文を唱えると、水晶の輝きが増し、地下空間全体が激しく振動し始めた。
「まずい! エネルギーが臨界点に達するぞ!」
オーギュストが叫ぶ。
通常の魔法では、このエネルギーの暴走を止めることはできない。
「リゼット!」
ギルバートが振り返る。
「俺が道を切り開く! お前の力で、あの水晶を浄化してくれ!」
「はい!」
リゼットは頷いた。
恐怖はある。でも、隣に彼がいるなら、どんな地獄でも進める。
「うおおおおおっ!」
ギルバートが先陣を切って走り出す。
襲い来る黒い触手のような魔力を、剣技で切り裂きながら進む。彼の体からは血が流れていたが、その勢いは止まらない。
「ギルバート様!」
リゼットも彼の背中を追い、祭壇へと走った。
周囲の魔術師たちが援護の障壁を展開し、彼女を守る。
ついに、ギルバートがド・ブロイの目前に迫った。
「邪魔だぁっ!」
ド・ブロイが短剣を振りかざすが、ギルバートの一撃がそれをはじき飛ばし、さらに強烈な蹴りを叩き込んで彼を吹き飛ばした。
「今だ、リゼット!」
祭壇への道が開かれた。
リゼットは黒い水晶の前に立った。
近くで見ると、その水晶の中には、無数の苦痛に歪む魂の叫びが渦巻いているのが見えた。
『痛い』『憎い』『殺してやる』
負の感情の奔流が、リゼットの精神を蝕もうとする。
足がすくむ。飲み込まれそうだ。
(……負けない)
リゼットは深呼吸をし、アスター家の庭で咲いた、あの一輪の薔薇を思い出した。
あの小さな命の輝き。ギルバートの不器用な優しさ。
温かい記憶が、リゼットの心を光で満たしていく。
「私が、終わらせる!」
リゼットは両手を水晶にかざした。
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眩い翠緑の光が、水晶へと注ぎ込まれた。
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