泡沫

神威ルカ

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泡沫

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私の姿が見えなくってもあなたは歩き続ける

陰は影だからこそひっそりと

悲しみさえ見えないままで

それでも雨は降り続ける

まるで消えないように

花はそっと咲く美しさがあるのなら

それはきっと懸命に生きてるからで

世界が暗闇でも光でも

私の姿はあなたには見えることはない

そして気付かれずに泣き続けるの

紅い花を散らしたとしても

叫ぶことのない沈黙さえも愛して

それが運命だとあなたは云うの

もう一回なんておこがましい

舞台を降りる日は近いとそれを示されながら

あなたは何を見て

あなたは何を思うの?

決して触れることのないその姿

鏡写しのような二人こっそりと笑うの

あの日々を忘れていく私さえも

願うのはあの時の温もりのはずなのにね

あなたは忘れたのでしょう

優しさも温もりさえも放り投げて

暗い井戸に溜まっていく

色褪せてしまったから何もかも

もはや神頼みをしたところで変わらぬ孤独を抱きしめるしかできなかった

それが私を救うからとそう自分に言い聞かせて

鏡はやがて割れて私の姿が見えなくなっていく

薄れいく意識の中であなたとの日々を思い出して

私は花畑の中を歩く

あなたと見たかった花畑の中を
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