ニート大革命

DAI

文字の大きさ
3 / 6

ニート確保

しおりを挟む
 仕事を探す。
 それは、なかなかに難しい事である。履歴書を丁寧に書いたり、面接を受けたりとなりたい職業には、そう簡単にはなれないものである。

 だが、この国民強制労働法は、誰でも希望する職に就くことができる。そのため企業が背負う負担も高まってしまうのが、問題視されている。

 僕は、早速職業を紹介してくれる人のもとへ行った。こんな世の中だ職業紹介も一つの仕事として事務所を構える人が多い。僕は自分の仕事を見つけるため事務所を訪れた。
 事務所には、受付の女性と男性が2人いた。どうやら、2人だけで運営しているらしい。そして僕は、受付の女性に声をかけた。


「あ、 あのっ!」

「こんにちは!」

「仕事を探しに来ました。」

「それでは、前職を聞いてもよろしいでしょうか?」


前職?ここ、職業案内じゃないのか?転職だと思われてるのか。
 でも、「無職です」なんて言えないよなー。
とりあえずは、警察官でした。でいいかな。
無職になる前の職業だ嘘つき呼ばわりはされないだろう。


「警察官を2年ほどやっていました。」

「警察官ですか。素晴らしいですね!」

「いえいえ、そんな誰もが思ってるようなカッコいい警察官じゃないですよ。」

「そんなに謙遜しないで下さい。市民のために戦う警察官は、ヒーローみたいなもんですから。警察官ならみんなヒーローですよ!!」


そう言って受付の女性は子供みたいな無邪気な笑顔を浮かべる。釣られて僕もぎこちない笑みを浮かべる。そして受付の女性は、続けて言った。


「それでは、お客様にあう職業をいくつか紹介させて頂きますので、奥へお入り下さい。」

「は、はい」


 そして、奥へ通され、男性の前に座らされた。
テーブルを隔てて向かい合うと、男性は、顔を近づけて、目を合わせる。僕は、少し怖かったがここで引くのは行けないと思い、目を合わせたまま瞬きせずに見つめ返した。すると男は、


「警察官ってのは、間違いないな。

だけど、一つ いつ警察やめたぁ?」

「さっ、 3年前です。。」


僕がこういうと男は、考え込み頭をかく。
そして、数分経った後男は口を開いた。


「すまねぇな あんたスーツの着こなしやネクタイやら色々、ぎこちなかったもんでな、これで少し前まで元警官でした~はねぇだろうと思ったんや。」

「はい。 実は3年ほど家に引きこもりで、いわゆるニートでした。」

「そうかぁ、俺たちは少し席を外す5分くらいで戻るから、そこで待っててくれ。」

「わかりました。」


 そう言うと男は、受付の女性と外へ出ていった。
こちらから外の様子が伺える。どうやら電話をしているらしい。何か問題があったのかと思ったが、あまり気にせず配布された資料を読んでいた。

 数分が経ち、警察官が入ってきて、僕に手錠をかけた。


「無職歴 3年 足立 晴翔 確保」

「おいおい! 離せ!! 俺はなんも悪いことしてないじゃんかよ!」

「署へ行って話そうか。」


僕は、必死に抵抗したが、全く話を聞く様子がない。
僕の抵抗虚しくパトカーに乗せられてしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

英雄一家は国を去る【一話完結】

青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。 - - - - - - - - - - - - - ただいま後日談の加筆を計画中です。 2025/06/22

踏み台(王女)にも事情はある

mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。 聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。 王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

処理中です...