18 / 45
賢者とお姫様、高難易度迷宮を攻略する
ノアさんを幸せにすると誓ったが何からすればいいのか?俺には全くわからない。
言われてみれば俺も普通の生活をしたことがないからだ。
「俺もノアさんのこと言えないな......」
自分の過去を思いだし俺は苦笑した。
「マギこの前はありがとうございました」
「いえいえ!俺も丁度気分転換したかったところですから」
「相変わらずマギは優しいのですね」
「そんなことはないと思いますけど......」
「いちゃついてるところ悪いんじゃが、エルの弓術を試せるとこに心当たりはないかの?」
「ミレイアさん、エルはもうそんなに成長したんですか?」
「あの子は成長がとても早いわ。何を教えてもすぐに吸収していく。若さとは素晴らしいの」
「あの子は優秀ですからね。物は試しでエイシカの迷宮なんかはどうでしょうか?あそこは広いですし弓を打つのにも最適だと思いますよ」
「あの静寂の迷宮か。ふむ、いいかもしれんな」
そういうとミレイアさんは部屋から出て行った。どうやら俺とノアさんはついて行かない方がいいらしい。
「俺達はどうしますか?」
「そうですね。私も久しぶりにモンスター討伐や迷宮攻略をしたいところなのですが私とマギの実力にあったところが中々思い浮かびません」
「スロノス迷宮とかはどうでしょう?」
「少し私達には簡単かもしれませんがいいでしょう。私はマギから頂いた刀の試し切りということで」
「それはいいかもしれません。俺もバフ、デバフをなるだけかけずに攻撃魔法の練習をすることにします」
「そうと決まればいきましょうか」
俺とノアさんはスロノス迷宮まで来ていた。
帝都から数時間の位置にある高難易度迷宮だと聞いている。
「一階層は簡単すぎましたね」
一階層はノアさんが全部刀で切ってしまった。本の中の型を再現するのが楽しそうだったので俺は後ろからついて歩いただけだ。
「ここからオーガが出てくるんでしたっけ?」
「ええ。ただ私は簡単に倒せますのでマギにお譲りしますよ」
オーガは強い魔法耐性があることで有名だ。特に火属性は一切通さない。だからオーガは普通物理攻撃で倒すのが定石になっている。
「俺の魔法攻撃が通用しますかね?」
「虹蛇を魔法で倒せたのですから余裕ですよ」
俺はノアさんの言葉を信じ、目の前に出てきたオーガに魔法は放つ。
風属性中級魔法【ウィンドブラスト】
『ぐがぁぁぁぁ』という叫び声と共にオーガは倒れた。
「ほら言ったでしょう?」
「まさかこんな簡単に倒せるなんて」
「マギ前々から思っていましたが、貴方は自分のことを過小評価しすぎですよ。バフやデバフもそうですし攻撃魔法に関してもそうですが、貴方はとっくに超一流です。自分を卑下しすぎないように」
「ノアさん......。ありがとうございます」
「いえ。以前の貴方がどういう環境に置かれていたのかがよくわかって嫌なんですよ」
それだけいうとノアさんはさっさと進んでいく。その時ノアさんの顔は少し赤く見えた。
8階層まで簡単に攻略した俺とノアさんは最終層まで来ていた。
最終層とわかる理由はボス部屋が存在するからだ。
「ここがスロノスのボス部屋ですか」
「はい。今までの敵を見ていると簡単だと思いますが一応私は剣を切り替えておきます」
ノアさんがいつもの剣に装備を変える。
「そう言えばその剣って何か特別な装備なんですか?」
「説明してませんでしたね。この剣実は聖剣のうちの一本なんですよ」
「聖剣!?それって勇者が」
「この話はまた帰ってお話ししましょう。今はボスです」
「ああそうでした。とりあえず入ってみますか」
俺はボス部屋の扉を開ける。蛇のようなものが見えた。
「あれはメデューサですか」
「めんどくさいですね」
「普通のパーティーであればめんどくさいですし全滅もあり得るでしょう。ですが今回は相手が悪いです。マギ魅了耐性を」
俺は言われるがままにノアさんに【魅了耐性】を付与する。
ついでに【身体能力強化】も付与した。
「これだけ動ければ簡単に倒せるでしょう。マギは見ててください」
そう言ってノアさんが突っ込んでいく。
ドカンと剣で切ったとは思えない凄まじい音がする。ノアさんが走った後の土煙が明けた時にはもうメデューサは倒れていた。
「簡単でしたね」
「いえ。普通はそうはいかないものですよ?」
俺とノアさんは比較的難易度の高いといわれているスロノス迷宮をクリアしてしまった。
あなたにおすすめの小説
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
【完結】魅了の魔法にかけられて全てを失った俺は、最強の魔法剣士になり時を巻き戻す
金峯蓮華
ファンタジー
戦に負け、国が滅び、俺ひとりだけ生き残った。愛する女を失い、俺は死に場所を求め、傭兵となり各地を漂っていた。そんな時、ある男に声をかけられた。
「よぉ、にいちゃん。お前、魅了魔法がかかってるぜ。それも強烈に強いヤツだ。解いてやろうか?」
魅了魔法? なんだそれは?
その男との出会いが俺の人生を変えた。俺は時間をもどし、未来を変える。
R15は死のシーンがあるための保険です。
独自の異世界の物語です。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
妹が聖女に選ばれました。姉が闇魔法使いだと周囲に知られない方が良いと思って家を出たのに、何故か王子様が追いかけて来ます。
向原 行人
ファンタジー
私、アルマには二つ下の可愛い妹がいます。
幼い頃から要領の良い妹は聖女に選ばれ、王子様と婚約したので……私は遠く離れた地で、大好きな魔法の研究に専念したいと思います。
最近は異空間へ自由に物を出し入れしたり、部分的に時間を戻したり出来るようになったんです!
勿論、この魔法の効果は街の皆さんにも活用を……いえ、無限に収納出来るので、安い時に小麦を買っていただけで、先見の明とかはありませんし、怪我をされた箇所の時間を戻しただけなので、治癒魔法とは違います。
だから私は聖女ではなくて、妹が……って、どうして王子様がこの地に来ているんですかっ!?
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。