世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi

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賢者とお姫様、村へ向かう

「しかし見つかりませんね。ここら辺で聖騎士と戦闘があったと聞いていたのでもしかしたらと思ったのですが」
「ティーナが聖騎士と戦闘を?」
「ええ。私も又聞きなので本当かどうかは知りませんがどうやら聖騎士の1隊を全員殺したとか」
「そうですか......」
 俺はまだ心のどこかでティーナを信じたかったのかもしれない。ティーナは俺が勇者パーティーに居た時も唯一優しくしてくれた存在だ。
 だけど悪いものに魅入られてしまったのならもうそれは救えない。俺の手でなんとか....。


「マギ?今何か悪いことを考えましたか?」
 突然ノアさんから声をかけられる。

「どうしてそう思うんですか?」
「マギが怖い雰囲気を醸し出していた気がしただけです。勘違いならそれでいいのですが」
 この人には全てお見通しらしい。
「ティーナを俺の手でどうにかしなければと考えていました」
「何故です?ティーナさんのことがそんなに憎いのですか?」

「いいえ、むしろ感謝しています。彼女には色々とお世話になりましたから。ただだからこそ、こういうことをする彼女を許せないんです」
「....なるほど。マギの気持ちは理解できます。ただその選択は間違っていると言わざるを得ません」
「それはどうしてですか......?」
「経験則としか言いようがありませんがそうですね。例えば私が今のティーナさんと同じ行動したとして貴方は私を殺せますか」
「それは......多分できません」

「そういうことです。今の貴方は責任感からティーナさんをどうにかしたいわけではなく、虐げられた恨みをティーナさんで晴らそうとしているだけに見えますよ」
 俺はノアさんにそう言われてハッとする。確かにそうだ。
「その、すいませんでした......」

「いえ、話を聞いていればそういう気持ちが湧いてくるのも理解できます。ただ貴方はもう私の騎士なのですから一時の感情に左右されるのは良くありません」
「本当にその通りだと思います......。反省します」


「話が終わったのならもう一箇所の心当たりであるタール村という場所に移動しませんか?」
「タール村?」
「はい。確か聖王国が違う神を信仰していた時代の祠が数あると噂されている場所で、信仰深いティーナなら或いはと」
「昔ティーナから村の名前を聞いたことがある気がします。可能性はあると思いますよ」
「マギがそういうなら向かってみましょう」
 こうして俺達はタール村を目指すことにした。
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