TS転生後の静かな高校生活は愛が重い子たちに囲まれておしまい!

あずももも

文字の大きさ
34 / 92
2章 無意識でヤンデレさんたちを攻略

34話 白鳥さんと爆弾発言と百合 2

しおりを挟む
「私ね。 自分で言うとイヤミだけど、かわいいでしょ?」

白鳥さんが、いつの間にか紅く染まったほっぺたを押さえ付けながら、視線を外したままで言う。

ええ、そりゃあもうかわいいよ。

中学までの戒めとして封印してる同時多発不純同性交遊が暴発しそうなほどに。

「だから、男子には月に何回か告白されるの。 ううん、クラス替えとか新入生の時期は1日に何回かが毎日。 それが小学校の頃からずっと」

「むぇぇ……」

脳が焼かれる。

僕はもうダメだ。

「でも、うなずいたことはないの」

脳が回復した。

僕はまだ大丈夫だ。

「お母さんがね? 小学生のときに『とりあえず良さそうって理由で付き合うのはやめときなさい』って教えてくれたの」

素晴らしい母親を持ったね白鳥さん、きっと白鳥さんに似て素敵な人なんだろうね。

「『男は狼だから、彼女になったら食べちゃう生物なの。 いざとなってやっぱなしってのはかわいそうだし、力の差で無理やりってなりがちなのよ』って言ったから。 言われた頃はよく分からなかったんだけどね」

白鳥さんのお母さん。

パーフェクトすぎる教育、ありがとう……!

おかげで僕の脳ははじけ飛ばずに済みました。

「『好きな人ができたら別に良いのよ?』とも言われたけど、本当に好きなのかなって思ったら結局誰ともね。 断るのが当たり前になっちゃったし」

白鳥さんのお母さんってことはきっと優しい系美人で良い感じにでっかくて良い子なのを妙齢にした感じだろうから、1回デートしませんか?

何、僕は経産婦でも行けるんです。

僕が口説いて女の子の目つきになるなら、何歳でも女の子は女の子なんです。

「……普通にみんな彼氏居たし、その中で彼氏作らないのはちょっと居心地悪かったんだけどね。 でも、『そういう子』って扱いになったらそれはそれで楽だったし――――結果的には、それで良かったのかもって」

うんうん、だから良い子のままなんだよね白鳥さん。

これでスポーツでぶいぶい言わせるオラオラ系の彼氏とか居たら染まっちゃってただろうからね。

こんな美少女なんだから、誘惑も多かったろうに。

「でもね、彼氏作っては別れる子たち見てたら、私、そんなに恋愛自体が好きじゃないんだなって思ってたの。 だって、その子たちは恋愛に夢中で、それがないと生きていけないって言ってたから」

だろうね。

男も女も一定数でそういう人居るからね。
下半身と上半身が完全に融合してるの。

僕?

僕は高校からは自制できてるからノーカンってことで。

何より女の子相手だから不純異性交遊じゃないし?

今は清らかだからね。
過去じゃない、今なんだ。

「だからね、もしかしたら私、男の子じゃなくて女の子の方が好きなのかもって」
「いやいやそれはまだ分からないでしょ……嬉しいけど」

「え……?」

あ、またぼーっとしてた。

「あっ。 ……むぇぇ……、そのぉ……自分の性的嗜好って、10代で決めつけるのは早いって……保健でも……」

「……そうだったわね。 でもね、その授業のおかげで『私は女子なんだから男子が好きなはず』って思い込みも取れたの」

なんてこったい。

この子が無駄にマジメなせいで逆に混乱することに。

どうやらこの様子だと、少なくとも告白してきた餓えた狼たちの中に付き合うほどには好きな相手は居なかったっぽいし、そういう答えになっちゃうのか。

いや、まあ?

この子が百合の道を進むのは大歓迎だし止めないし、なんなら近くで拝見させてもらいたい限りだけども。

けど良かった。

そういう話なら、僕が相手ってことには

「それで、今、誰が1番……女の子の中で好きなのかなーって思ったらね、1番は銀藤さん」

むぇぇ!?

「………………………………」

「……むぇぇぇぇぇぇぇ……」

「………………………………」

「む、むぇぇぇぇ……???」

え、やば。

え、待って?

この返しは想定外過ぎてむえむえしか言えない。

「……あ、言い忘れてたわ」
「むぇっ!?」

「お姉さん。 あなたのお姉さんの方のこと」

「むぇ!? ……むぇぇぇぇぇ……」

僕は脱力して机にべしゃり。

びっくりしたぁ……嬉しいけど地味女子デビューしたとたんに告られるのかと思って、心底びっくりしたぁ……!

「ごめんね、こっちを先に言っておけば良かったね」
「そうしてね……ついつい食べたく」

「食べたく?」
「……噛んだだけですぅ……」

「……そう」

良かった。

なんか密室の中の湿度が上がってる気がしたけども、そういうことね。

なるほど、確かにこの前助けた美人設定の姉設定だからね、そりゃそうなるか。

「あくまで、今ってだけ。 それに、アキノちゃんさんはライバル多そうだし」
「むぇぇ……」

「紅林さんの話では、女の子をたくさん食べちゃう悪ーい狼さんらしいし、お母さんの言ってたの考えると、さすがに告白とかもしないかな。 まだ本当に、これが恋かって分からないし。 相手は人気者だもん」

「その方が良いと思いますぅ……」

汗だくだく、メガネもさらに曇っている。

「………………………………」

そうだよ、つい数時間前の体育の授業で紅林さんに意味深な発言されたから「もしかしたら!!」って思っちゃったよ……。

あー、びっくりした。

けど僕の脳は元気いっぱいだ。

この子が男を知らない甘い――だからやめよう、下半身直結。

「………………………………」

いやー、しかし実に素晴らしい話を聞いた。

おかげでしばらく元気になれそうだ。

え?

もちろん白鳥さんを良い感じの熟女にしたお母さんのことでだよ?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

昔好きだったお姉さんが不倫されたので落としに行ったら後輩からも好かれていた

九戸政景
恋愛
高校三年生の柴代大和は、小学校一年生の頃からの付き合いである秋田泰希の姉である夕希に恋心を抱いていたが、夕希の結婚をきっかけに恋心を諦めていた。 そして小学生の頃の夢を見た日、泰希から大和は夕希の離婚を伝えられ、それと同時にある頼みをされる。

学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった

白藍まこと
恋愛
 主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。  クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。  明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。  しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。  そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。  三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。 ※他サイトでも掲載中です。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

この男子校の生徒が自分以外全員男装女子だということを俺だけが知っている

夏見ナイ
恋愛
平凡な俺、相葉祐樹が手にしたのは、ありえないはずの超名門男子校『獅子王院学園』からの合格通知。期待を胸に入学した先は、王子様みたいなイケメンだらけの夢の空間だった! ……はずが、ある夜、同室のクールな完璧王子・橘玲が女の子であるという、学園最大の秘密を知ってしまう。 なんとこの学園、俺以外、全員が“訳アリ”の男装女子だったのだ! 秘密の「共犯者」となった俺は、慣れない男装に悩む彼女たちの唯一の相談相手に。 「祐樹の前でだけは、女の子でいられる……」 クールなイケメンたちの、俺だけに見せる甘々な素顔と猛アプローチにドキドキが止まらない! 秘密だらけで糖度120%の学園ラブコメ、開幕!

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

処理中です...