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16章 「聖女」を巡る、人類と魔王の共闘
483話 【朗報・ユニコーン、廃棄される】
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てくてく。
背が伸び、銀髪の美少女から美女へと変貌した魔王が戸惑うのを気にもせず、歩みを進める女神。
その先に居たのは――
「あなたが、ゆずのともだち?」
「 」
女神が目指したテーブル――そこには、微動だにしないユニコーンがひっくり返っていて。
「………………………………?」
こてん。
首をかしげ――蠢くこともしなくなっている白い毛玉を眺める女神。
「ごめんなさい女神様ごめんなさい、柚希先輩のおまんじゅうちゃんはいつもこうなので」
「かわいい女の子の前だとひっくり返っちゃうの」
「恐らく、魔王様がお美しくなられたのと女神様の降臨で、意識が……」
今までは蚊帳の外――に、無意識でなっていた理央たちが、「『こんなの』でも、一応は柚希の友達だから」と擁護を試みる。
「そう」
その擁護は――
【草】
【ユニコーン……お前……】
【あー、尊さが限界になると白目向くんだよな、こいつ】
【ユズちゃんが羽ばたいたあたりからずっとひっくり返ってたね】
【おかげでカメラ中継が光っていたわけだが】
「……ちょっとかりる」
「え? あ、はい……?」
――むんずっ。
結構な力で握りしめられ、
「 」
女神は上下反対の偶蹄類を手に取り――ツノに引っかかっていた配信機材を外すと、
「えい」
――――――ぺっ。
女神が新たに開いた穴へ――投げ捨てられた!
まるで紙くずのように、何の感慨もなしに投擲された!
「えっ」
「え?」
「あーあ、おまんじゅうちゃんが捨てられちゃった」
【は?】
【草】
【もしかして:女神様がどっかの世界から助走をつけて飛んできてどこかにポイ捨てするレベルの気色悪さ】
【草】
【草】
【良かったね駄馬 かわいい女神様のおててにつかまれて】
【思い残すことはないな淫獣!】
【なにしろ女神様直々に処分してもらえたんだからね!】
【草】
【ノーモーションで捨てられてて草】
【なぁにこれぇ……】
「これでよし」
丁寧に、ことりと配信機材――ドローン追尾型の発信源となる、柚希のものは腕輪型だったものだ――を、テーブルに置く女神。
「……何が良いのだ、女神よ……あれは……あれでも一応……うむ……一応はな、聖女のしもべであって……いや、多分にアレではあったが……」
どこか満足げな表情の女神へ――体が良くなったどころか魔力過多で成長したにもかかわらず、偏頭痛でもするのか、こめかみを押している魔王が問う。
【おいたわしい……】
【優しすぎる魔王ちゃん】
【なかないで】
【ああ、魔王ちゃんも無事おいたわしい枠入りかぁ……】
【そうだね……教官ちゃんと優ちゃんと合わせてお姉さん組になったし……】
【かわいそう】
【かわいそう】
【ユズちゃん、どうして……】
「ゆずが、みちくさくってるから、なげた」
――女神は振り返り、室内の全員――魔王の成長に飛び込んできた配下の魔王たちも含め――を見回して、宣言する。
「もうすぐ、はつどうするから」
「な、何がだ……?」
「かいい」
「ゆず、わーるど」
女神は――天を、差す。
「あらたなるまおうの、たんじょう」
「おひろめぱーてぃ」
◇
「うーん」
僕は、困った。
困っている。
「あのぉー……君たち、僕のおまんじゅう、知りません? こう、ちっちゃくてふわふわしてて……」
「「「「きゅひひひひ……!」」」」
「……君たちみたいなの――って、分からないか。そうだよねぇ……」
僕は、全く進展のない状況に、ため息をつく。
「……ここ、ユニコーンさんたちの住処だもんねぇ……」
――女神様に見送られて、なんとなく道のできている不思議な穴の中の空間を歩いていた僕は、ふと懐かしい気のする気配を感じて横に逸れてみた。
そこから10分くらい歩いてると、だんだん周囲がファンシーになっていって……出た先は、完全にメルヘンの世界だった。
「ユニコーンさんたちの世界……うん。魔力とか、確かにそんな雰囲気……」
――大小さまざまなユニコーンさんたち。
みんな白い体で角を生やしていて――それぞれちょっとずつ違うけど、だいたい立派なお馬さんって感じ。
小さい綿毛があるなって思ったら、それはおまんじゅうみたいな幼体ってので……だから近づいて、僕の知ってるおまんじゅうのお友達が居るのか尋ねてみたんだけども。
「みぃーんなひっくりかえっちゃって、まるでおまんじゅうみたい。……でっかいお馬さんも普通にひっくり返ってるし……ユニコーンに対するイメージが……」
僕は、こめかみを押さえた。
なんだか、偏頭痛がしている気がするんだ。
「近づいたらみんなひっくり返っちゃうせいで、僕が歩いた周りはみんな脚しか見えない状態だし……」
僕は、ちらりと下を見る。
「 」
……見上げてきている個体が――白目を剥いた。
「……この服、一応聖女様のだからね。そんな下からのぞき見てもぱんつは見えないよ……」
こういうところも、おまんじゅうとそっくりだなって。
「そもそも僕、男なのに……分からないのかなぁ、ユニコーンのくせに……」
誰何のために歩けば歩いただけひっくり返る屍と化していく、メルヘンワールド。
それは、まさに地獄。
そして僕は死に神だ。
「……おまんじゅう、ごめんね。君がユニコーンの中でも特にダメな子だって、心の中で思っててさ……しょうがないよね、同族がみんなこんなのだったらむしろまともな方だと思うよ……」
背が伸び、銀髪の美少女から美女へと変貌した魔王が戸惑うのを気にもせず、歩みを進める女神。
その先に居たのは――
「あなたが、ゆずのともだち?」
「 」
女神が目指したテーブル――そこには、微動だにしないユニコーンがひっくり返っていて。
「………………………………?」
こてん。
首をかしげ――蠢くこともしなくなっている白い毛玉を眺める女神。
「ごめんなさい女神様ごめんなさい、柚希先輩のおまんじゅうちゃんはいつもこうなので」
「かわいい女の子の前だとひっくり返っちゃうの」
「恐らく、魔王様がお美しくなられたのと女神様の降臨で、意識が……」
今までは蚊帳の外――に、無意識でなっていた理央たちが、「『こんなの』でも、一応は柚希の友達だから」と擁護を試みる。
「そう」
その擁護は――
【草】
【ユニコーン……お前……】
【あー、尊さが限界になると白目向くんだよな、こいつ】
【ユズちゃんが羽ばたいたあたりからずっとひっくり返ってたね】
【おかげでカメラ中継が光っていたわけだが】
「……ちょっとかりる」
「え? あ、はい……?」
――むんずっ。
結構な力で握りしめられ、
「 」
女神は上下反対の偶蹄類を手に取り――ツノに引っかかっていた配信機材を外すと、
「えい」
――――――ぺっ。
女神が新たに開いた穴へ――投げ捨てられた!
まるで紙くずのように、何の感慨もなしに投擲された!
「えっ」
「え?」
「あーあ、おまんじゅうちゃんが捨てられちゃった」
【は?】
【草】
【もしかして:女神様がどっかの世界から助走をつけて飛んできてどこかにポイ捨てするレベルの気色悪さ】
【草】
【草】
【良かったね駄馬 かわいい女神様のおててにつかまれて】
【思い残すことはないな淫獣!】
【なにしろ女神様直々に処分してもらえたんだからね!】
【草】
【ノーモーションで捨てられてて草】
【なぁにこれぇ……】
「これでよし」
丁寧に、ことりと配信機材――ドローン追尾型の発信源となる、柚希のものは腕輪型だったものだ――を、テーブルに置く女神。
「……何が良いのだ、女神よ……あれは……あれでも一応……うむ……一応はな、聖女のしもべであって……いや、多分にアレではあったが……」
どこか満足げな表情の女神へ――体が良くなったどころか魔力過多で成長したにもかかわらず、偏頭痛でもするのか、こめかみを押している魔王が問う。
【おいたわしい……】
【優しすぎる魔王ちゃん】
【なかないで】
【ああ、魔王ちゃんも無事おいたわしい枠入りかぁ……】
【そうだね……教官ちゃんと優ちゃんと合わせてお姉さん組になったし……】
【かわいそう】
【かわいそう】
【ユズちゃん、どうして……】
「ゆずが、みちくさくってるから、なげた」
――女神は振り返り、室内の全員――魔王の成長に飛び込んできた配下の魔王たちも含め――を見回して、宣言する。
「もうすぐ、はつどうするから」
「な、何がだ……?」
「かいい」
「ゆず、わーるど」
女神は――天を、差す。
「あらたなるまおうの、たんじょう」
「おひろめぱーてぃ」
◇
「うーん」
僕は、困った。
困っている。
「あのぉー……君たち、僕のおまんじゅう、知りません? こう、ちっちゃくてふわふわしてて……」
「「「「きゅひひひひ……!」」」」
「……君たちみたいなの――って、分からないか。そうだよねぇ……」
僕は、全く進展のない状況に、ため息をつく。
「……ここ、ユニコーンさんたちの住処だもんねぇ……」
――女神様に見送られて、なんとなく道のできている不思議な穴の中の空間を歩いていた僕は、ふと懐かしい気のする気配を感じて横に逸れてみた。
そこから10分くらい歩いてると、だんだん周囲がファンシーになっていって……出た先は、完全にメルヘンの世界だった。
「ユニコーンさんたちの世界……うん。魔力とか、確かにそんな雰囲気……」
――大小さまざまなユニコーンさんたち。
みんな白い体で角を生やしていて――それぞれちょっとずつ違うけど、だいたい立派なお馬さんって感じ。
小さい綿毛があるなって思ったら、それはおまんじゅうみたいな幼体ってので……だから近づいて、僕の知ってるおまんじゅうのお友達が居るのか尋ねてみたんだけども。
「みぃーんなひっくりかえっちゃって、まるでおまんじゅうみたい。……でっかいお馬さんも普通にひっくり返ってるし……ユニコーンに対するイメージが……」
僕は、こめかみを押さえた。
なんだか、偏頭痛がしている気がするんだ。
「近づいたらみんなひっくり返っちゃうせいで、僕が歩いた周りはみんな脚しか見えない状態だし……」
僕は、ちらりと下を見る。
「 」
……見上げてきている個体が――白目を剥いた。
「……この服、一応聖女様のだからね。そんな下からのぞき見てもぱんつは見えないよ……」
こういうところも、おまんじゅうとそっくりだなって。
「そもそも僕、男なのに……分からないのかなぁ、ユニコーンのくせに……」
誰何のために歩けば歩いただけひっくり返る屍と化していく、メルヘンワールド。
それは、まさに地獄。
そして僕は死に神だ。
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