ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。

あずももも

文字の大きさ
88 / 533
3章 珍しいスライムさんをゲット

88話 男子たちとナンパと

しおりを挟む
「……わぁっ、配信観てくれてたんですか! 嬉しいですっ!」

「あ゛っ」
「あ゜っ」

なんで僕の名前知ってたのかって思ったら、配信を観てくれてたんだって。

そうだよね、この人たちなら僕の顔知ってるし、おまんじゅうのことも見てたから……配信で見かけたら僕だって分かるよね。

けどなんかちょっと恥ずかしい……けど、嬉しいな。
知ってる人が地元に居るって。

「くふふっ……」

「    」
「    」

あ、やばい。

せっかく会えたからお礼言わなきゃなのに、変ににやけちゃって……それを隠すので精いっぱいだ。

「きゅひっ」

「……え、えっと! あのとき助けてくれたので、こうしておまんじゅう……このユニコーンとも一緒に冒険できてます!」

「あ、ああ……」
「それは……良かった……」

ふぅっとひと息……よし、大丈夫。

「ぴ」

「あ、この子は今日仲間になってくれたシルバースライムで……」

なんだか嬉しい僕は、気が付いたら普通に話してた。

僕は普通の男子高校生だもん。

最近は同世代で同性の相手って言ったら田中君くらいしかいなかったから、なんだか嬉しくってついつい口が動いちゃう。

「でね、ひなたちゃんが……あ、ごめんなさい! つい砕けた話し方しちゃって!」

「い、いや……」
「いい……」

そうだよ。

この人たちは……多分部活とか委員会帰りかな、休日だし……歩いてる途中だったんだ。

きっと運動して疲れてるんだろうし、僕も今日のでそれなりに疲れてる。

魔力切れを1回起こしたからか、どうにもぼんやりするし、なんかぽわぽわするし。

「ぴぴ」
「……ぎゅい……」

「? おまんじゅう……チョコ、なんで機嫌悪いの?」

「――ちょいと失礼? 子猫ちゃん」

「チョコ……も震えてるし、おまんじゅうも……こーら、外では静かにしなさい!」

「ねえかわいこちゃん、オレと一緒に……」
「こーら、なんでもぞもぞするの……やんっ! こらぁ!」

「    」
「    」

「……え、えっと……キミぃ、聞こえてる……?」
「あ、はい、ごめんなさい」

立ち話してる僕たちに近づいてくる人が居たのは結構前から分かってた。

だって何もない大通りだし、田舎だからこういうとこ歩くのって近いお店から出て来た人とか学生くらいだし。

だからそろそろ挨拶しなきゃなって思ってた2人と一緒にわきに寄ったんだけども、なぜかその人は僕たちに話しかけてきてるらしい。

「?」
「ああ……近くで見ると想像以上に……」

「ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴ」
「ぎゅい……!」

背の高い男の人。

テレビのインタビューとかに出て来るような、いつも彼氏作ってるタイプの女子が好きそうな人。

多分大学生。
金髪で、すらっと高い背丈。

「良いですか? 柚希先輩! こーゆー人はチャラ男って言って、柚希先輩みたいに気の弱そうな女の子を食べちゃう悪ーい人なんですからね!」って言われたような感じの人。

でも大丈夫。
僕は男だから食べられたりしないもん。

じゃらじゃらとアクセつけたりしてるのは格好いいし、顔もイケメンってやつだとは思う。

けども、僕は男だから特には……嘘、嫉妬はするかな。

「あ、君たちは帰っていいよ。 田舎男子たち。 オレはこの子に話しかけてるだけだから」

「……俺たちだけが知ってた子が……」
「目の前でイケメンにNTR……」

「? あの、何かご用が?」

さっきの男子たちはぶつぶつと……多分、都会のお洒落な年上の男って感じの人のオーラに圧倒されてる。

分かる、分かるよその気持ち。

僕も電車乗り継いで本物の都会に初めて行ったとき、僕の顔とか髪型とか服装とかがあんまりにもダサくって、消えちゃいたい気持ちになったもん。

そうだよねぇ……モンスタとかで、クラスの女子たちから流れてくるイケメンさんたちの動画とかはみんなこういう人だもんねぇ。

分かる。
僕もいつか、服装だけでもこんな感じのしてみたい。

「ぎゅいー……」
「ぴぴぴぴぴぴ」

「こーら、静かにしなさいっ。 お客さんの前でしょ!」
「オレは気にしないから良いよー? かわいいキミのこと守りたいペットちゃんだからね」

腕の中で不機嫌そうな声してるおまんじゅうと、ものすごく揺れて……振動してるチョコ。

その人は僕よりも頭1個半くらい上にあった視線を、屈んでおまんじゅうたちに合わせようとして……モンスターだって気が付いたのか、やっぱりちょっと距離取ってる。

そうだよねぇ、モンスターだもん。

見た感じはただのでっかいぬいぐるみ……と、その上に載ってる銀色の……アクセ?だけども、近づけば生きてるモンスターだって分かる。

僕が抱っこしてる時点でテイムされてて安全とは分かるはずだけども、それでも警戒はするだろう。

実際、抱っこしてて怖がる人もそれなりに居るし、明らかに嫌そうな視線を浴びたりもするもん。

……あんまり人の多いとこ、連れてかない方が良いかもね。

「……ねぇかわい子ちゃん」
「柚希って言います」
「じゃあ柚希ちゃん」

あー、やっぱ女の子って思われてる……まぁ今もスカートだし……。

「オレと一緒に、ちょっと良いとこでご飯食べたりしない? オレ、そっちに車止めてるから好きなお店とかあれば出すよ?」

「え、結構です」

「おやおや、警戒されちゃったかな? じゃあ電車なら」
「いえ、僕、お家で食べたいので」

ちっちゃいころからみんなに言われてる台詞――「知らない人に着いてっちゃいけません! 特にご飯あげる系!!」。

僕がちっちゃく見えるのか、年に何回か……知らない人からそう言われるから、さすがの僕でも着いて行ったりはしない。

でも、なんでだろうね?

こういう人たちって、ヒマだから一緒に食べる人探してるだけなのにね。

僕的にはOKだけども、あの田中君までしつこく言うもんだからその通りにしとかないと。

もし、こうやって着いてっておいしいものたくさん食べさせてもらって……まるまるしたお腹抱えて帰ったらすぐバレて怒られるもん。
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!

海夏世もみじ
ファンタジー
 旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました  動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。  そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。  しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!  戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

田舎おじさんのダンジョン民宿へようこそ!〜元社畜の俺は、民宿と配信で全国初のダンジョン観光地化を目指します!〜

咲月ねむと
ファンタジー
東京での社畜生活に心身ともに疲れ果てた主人公・田中雄介(38歳)が、故郷の北海道、留咲萌町に帰郷。両親が遺したダンジョン付きの古民家を改装し、「ダンジョン民宿」として開業。偶然訪れた人気配信者との出会いをきっかけに、最初の客を迎え、民宿経営の第一歩を踏み出す。 笑えて、心温かくなるダンジョン物語。 ※この小説はフィクションです。 実在の人物、団体などとは関係ありません。 日本を舞台に繰り広げますが、架空の地名、建造物が物語には登場します。

うちの冷蔵庫がダンジョンになった

空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞 ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。 そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

処理中です...