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勇者エクスの後悔
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「連れ戻す・・・俺をですか?」
エクスは露骨に表情を不満げに歪めた。
「はい、誠に恐縮でございますが・・・」
シンはペコペコと頭を下げながらそう言った。
隣のレイも黙ったまま頭を下げる。
エクスはそれを見て内心溜め息をつきたい気持ちだった。
王城を去ってからろくに時間を経過してないのに、もう自分が呼びだされることになったのかと呆れていた。
国にもう危機が訪れたのか?それともやはり自分を近くに置いておかないと不安なのか?
いずれにせよ迷惑な話だ。
それっぽいカッコいいことだけ言ってちゃっかりフェードアウトするつもりだったのだが、やはり同じラダーム国内にいたのは甘かったか。もう見つかってしまった。
次は見つからないような外国に消えよう・・・エクスはそんなことを考えていた。
「まずは理由をお聞かせください。私が戻るかどうかはそれから決めようと思います」
納得できる理由なら今一度王城へ出向こう。
そうでなければ体よく断ろう。そして今度こそ見つからない遠くへ逃げよう。
「それがその、理由を申し上げても良いのですが、ここではその・・・」
しかしシンは何やらチラチラとビアンのほうに視線をやりながら、気まずそうな顔をして頬を掻いてそう言った。
煮え切らない。少しばかりエクスは苛立ちを感じたが、しかしビアンの前で話せない話とはなんだろうか。
・・・もしや、国家の機密に関する話なのだろうか。
そう考えたとき、エクスはドッと体が重くなった感覚を受けた。
面倒そうだ。もの凄く面倒そうな話になりそうだ。体が既に王城へ行くことを拒否している。
エクスは元々行く気は無かったが、更に行く気が無くなった。
「理由をお話できないのであれば、お引き取りください」
そしてエクスはそう言った。
機密に関わる話であれば、どうしたってビアンの前では言えないはずだ。
言えないなら王城へは出向かない、そう突っぱねよう。エクスはそう決めていた。
「いえ、それでは理由をお話しましょう。ただし、他言無用でお願いします」
シンはビアンのほうを向いてそう言った。ビアンは慌ててコクリと頷く。
なんだビアンの前でも話そうと思えば話せることなのか。今日何度目かの舌打ちをしたい気持ちを抑えながら、エクスはシンの言葉を待った。
「ラダーム王の第三王女のことは記憶にございますか?」
「あぁ・・・アローラ姫のことですね」
忘れもしない。エクスが魔王討伐の旅をしている道中、ドラゴンが守護するダンジョンの檻に捕らえられていたのが第三王女アローラだった。
エクスがアローラを救出し、ラダーム王の元へ連れ帰ったときは大変な喜びようだったのを憶えている。特にラダーム王はその一件以来、エクスに対する態度が変化したので特に強く彼の記憶に残っていた。
しかし、アローラ姫が何だというのだろう。エクスは首を傾げながら、シンの続きの言葉を待った。
「そのアローラ姫様がご懐妊です。お相手はあなただと言っております」
エクスはビアンのいないところで話を聞くべきだったと、このあと後悔した。
エクスは露骨に表情を不満げに歪めた。
「はい、誠に恐縮でございますが・・・」
シンはペコペコと頭を下げながらそう言った。
隣のレイも黙ったまま頭を下げる。
エクスはそれを見て内心溜め息をつきたい気持ちだった。
王城を去ってからろくに時間を経過してないのに、もう自分が呼びだされることになったのかと呆れていた。
国にもう危機が訪れたのか?それともやはり自分を近くに置いておかないと不安なのか?
いずれにせよ迷惑な話だ。
それっぽいカッコいいことだけ言ってちゃっかりフェードアウトするつもりだったのだが、やはり同じラダーム国内にいたのは甘かったか。もう見つかってしまった。
次は見つからないような外国に消えよう・・・エクスはそんなことを考えていた。
「まずは理由をお聞かせください。私が戻るかどうかはそれから決めようと思います」
納得できる理由なら今一度王城へ出向こう。
そうでなければ体よく断ろう。そして今度こそ見つからない遠くへ逃げよう。
「それがその、理由を申し上げても良いのですが、ここではその・・・」
しかしシンは何やらチラチラとビアンのほうに視線をやりながら、気まずそうな顔をして頬を掻いてそう言った。
煮え切らない。少しばかりエクスは苛立ちを感じたが、しかしビアンの前で話せない話とはなんだろうか。
・・・もしや、国家の機密に関する話なのだろうか。
そう考えたとき、エクスはドッと体が重くなった感覚を受けた。
面倒そうだ。もの凄く面倒そうな話になりそうだ。体が既に王城へ行くことを拒否している。
エクスは元々行く気は無かったが、更に行く気が無くなった。
「理由をお話できないのであれば、お引き取りください」
そしてエクスはそう言った。
機密に関わる話であれば、どうしたってビアンの前では言えないはずだ。
言えないなら王城へは出向かない、そう突っぱねよう。エクスはそう決めていた。
「いえ、それでは理由をお話しましょう。ただし、他言無用でお願いします」
シンはビアンのほうを向いてそう言った。ビアンは慌ててコクリと頷く。
なんだビアンの前でも話そうと思えば話せることなのか。今日何度目かの舌打ちをしたい気持ちを抑えながら、エクスはシンの言葉を待った。
「ラダーム王の第三王女のことは記憶にございますか?」
「あぁ・・・アローラ姫のことですね」
忘れもしない。エクスが魔王討伐の旅をしている道中、ドラゴンが守護するダンジョンの檻に捕らえられていたのが第三王女アローラだった。
エクスがアローラを救出し、ラダーム王の元へ連れ帰ったときは大変な喜びようだったのを憶えている。特にラダーム王はその一件以来、エクスに対する態度が変化したので特に強く彼の記憶に残っていた。
しかし、アローラ姫が何だというのだろう。エクスは首を傾げながら、シンの続きの言葉を待った。
「そのアローラ姫様がご懐妊です。お相手はあなただと言っております」
エクスはビアンのいないところで話を聞くべきだったと、このあと後悔した。
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