社畜冒険者の異世界変態記

ぐうたら怪人Z

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第二十五話 新たなる幕開け

②! 皆さんへお見舞いを

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 次は誰のお見舞いへ行くか。
 少し悩みながら廊下を歩いていると、前から見知った二人組が現れる。

「……クロダか」

「お、旦那!」

 一人は<侍>、一人は<暗殺士>の装備を身に着けた男達。
 兄貴さんと三下さんだ。

「おや、お二人とも先日はどうも。
 ちょうど、お礼に行こうと考えていたのですよ。
 もう、お身体の方はよろしいのですか?」

 一礼して挨拶をかわす。

「これでもBランク冒険者だぞ。
 あの程度の傷、大したことでもないさ」

「とか言ってますけどね、いや、実際はやばかったんすよ。
 デュストの野郎から滅多切りにあって、それを無理やりポーションで治した後、さらに龍にやられちゃって。
 旦那程じゃないが、医者の診断じゃ当分絶対安静だと――うべっ!?」

「――余計なことを言うんじゃない」

 裏拳を三下さんに叩き込み、黙らせる兄貴さん。
 まあ、兄貴さんがかなり危険だったことは私も聞き及んでいたが。
 自分の限界を無視してブーストアイテムを使用していたらしい。
 余程、奴に対し腹を据えかねていたのだろう。

 私は軽く苦笑いをして、

「はははは、とにもかくにも、改めて感謝を。
 貴方達が来てくれたおかげで、助かりました。
 私達だけでは勝てたかどうか――」

「ふん、結局は一人で始末しておいて、よく言ったもんだ。
 だいたい、射式格闘術シュート・アーツだったか?
 前に魔族と戦った時は、そんなもの微塵も見せなかったな」

 兄貴さんが睨み付けてきた。
 それを言われると、辛い。
 そもそも兄貴さんだってあの時本気出してなかったじゃないですかとか言いたいけれど、藪蛇になりそうなので指摘せず。

「も、申し訳ありません。
 私の一存で使っていい技術というわけでもなかったので」

 咄嗟に、ミサキさんをダシに使ってしまう。
 本人に知られれば、絞られることだろう。

「おうおう、知ってますぜぇ!
 クロダの旦那が、あのキョウヤの代理だったってな!!
 色々奥義も授かったりしたとか!?
 通りで強ぇわけだぜ!!
 しかしそんな旦那にあっしらは協力したってわけで?
 ひょっとして、あっしも勇者の仲間!?
 新たな五勇者伝説ここに幕開け!、みたいな!?
 やっべ、どうしよう兄貴!
 サインの練習とかしてあっし全然してこなか――うぎゃっ!?」

 止まらない三下さんを、今度は正拳で黙らせた。
 殴った手を擦りながら、兄貴さんは私の方を向き、

「――クロダ。
 まだ、勇者共とは戦うんだろう?」

「ええ、勿論です。
 しかしご安心ください。
 これ以上、貴方達を巻き込もうとは――」

「――ふざけるなよ」

 私の台詞が遮られる。

「ここまで関わらせておいて、巻き込まんだと。
 冗談じゃない。
 目の前に“ご馳走”ぶら下げられて、手を出さずにいられるか。
 俺も一枚噛ませて貰うぞ」

「……良いのですか。
 相手は五勇者――ひいては六龍。
 世界の英雄と、それを守護する神々ですよ?」

「知ったことか。
 強いヤツがいるなら、それに挑む。
 どんな怪物でも神でも、対峙したならやることは変わらん」

「……そうですか」

 そう言ってくれるなら、こちらも拒まない。
 兄貴さんレベルの戦士が協力してくれるのは、はっきりと有難かった。
 何せ、相手は神様なのだ。
 怖気づくとかそれ以前の問題として、神様と敵対しようと考えられる人が、そもそも希少なわけで。
 アンナさんも、協力者探しには相当苦労していたらしい。

「兄貴がやるってんならあっしもお供しますぜ!
 へへへ、あっしの雄姿、またご披露しましょう!!
 もう大船にいたつもりでドーンとしていてくだせぇ!!」

「……まあ、貴方はひたすら<術理妨害スキル・インタラプション>かける役目でしょうけどね」

「ひっどいっ!!?」

 しかしソレが有効なのだから仕方ないのである。
 <盗賊シーフ>の最上級スキルである<術理妨害>。
 まさか龍相手にすら行動阻害を引き起こせるとは、嬉しすぎる誤算だった。
 とりあえず三下さんには、それをぶっ放ち続ける係になって貰うしかない。

 ショックを受けている彼をよそに、兄貴さんが話しかけてくる。

「クロダ。
 俺達はしばらく、探索は中断し街に留まるからな。
 いいか、連中が来たら、必ず知らせるんだぞ。
 分かったな?」

「――はい。
 頼りにさせて貰います」

「……ふんっ」

 再度頭を下げると、兄貴さんは一つ鼻を鳴らしてから歩いて行った。

「あ、あ、待って下せえ、兄貴!
 いやぁ、まったく兄貴ってば素直じゃないんだから、もう!
 旦那に“この前”の借りを返す機会、前々から伺ってたんでしょって――ぱっぴゅぅうううっ!!?」

 慌てて戻ってきた兄貴さんの鉄拳が、三下さんをふっ飛ばした。
 そのまま、病院の外にまで飛んでいく。

「借りって、まさか魔族アークと戦った時のですか?」

「乗っかってくるんじゃない!
 そういうのはさらっと流せ、さらっと!!」

 照れ隠しなのか、怒号を飛ばすと今度こそ足早に去る兄貴さん。
 前々から察してはいたが、やはり律儀な人ではある。
 ――少々、いやかなり厄介な思想持ちではあるけれども。






 私が続いて向かったのは、ゲルマンさんのところだ。
 この前の魔族襲来時といい、店長には毎回多大な迷惑をかけてしまっている。
『黒の焔亭』の営業も中止させてしまっているので、生活にも支障が出ていることだろう。
 ちょっと本気で詫びを入れた方がいい。
 幾ら程、包めばいいだろうか――

 ――と、悩んでいたのだが。

「アホゥ。
 いるか、そんなもん!」

 開口一番が、それだった。

「い、いえ、しかしですね」

 「――あっ――あぅっ――んんぅっ―――んぁああっ――」

「しかしもへちまもあるかってぇの!
 いいか、俺は強制されたわけじゃねぇ。
 お前を助けたいと思ったから、助けたまでよ!」

「店長――」

 頭を下げようとする私を、頑なに止める店長だ。

「あのなぁ、クロダよ。
 友人ダチ助けるのに見返りなんざ要るか?
 お前、金手に入んねぇなら友達見捨てんのかよ?」

 「――は、あ、あ――あっ――まだ、やるの――あっあっあぅっ――」

「そんなこと、するわけないじゃないですか」

「だろう?
 それと同じってぇことよ。
 詫びだの謝辞だの、そういう湿っぽいことは他の連中にやってやんな」

 「――あ、ひっ――あ、ああ――はぁっあっあんっ――」

 そんな台詞を吐かれては、これ以上粘ることはできないか。
 だが、友人云々言うのであれば。

「ただ、お礼だけは言わせて下さい」

「おいおい、クロダ、お前分かって――」

 「――はぅっ――んんっ――も、これ以上は――あっああっあああっ――」

「友人であるならば。
 いや、友人であるからこそ。
 助けてくれたことには感謝せねばならないと思うのです。
 ゲルマンさん、貴方が私の友人であるというのであれば、この謝礼を受け取って欲しい」

「――ちっ」

 店長が舌打ちする。

「湿っぽいのは苦手だっつってんだろが」

「すみません。
 ――そして、ありがとうございました。
 魔族の時といい、今回といい、貴方のおかげで助かりました」

 「――い、いい加減――あっあっあっ――止めて――あぅっはぁっあぁっ――」

「――へっ、いいってことよ。
 ただまあ、そういうことなら態度で示して貰おうか。
 例えば、俺の店できっちり飯食っていくとかな」

「ええ、それは勿論」

 「――イ、クっ――僕、イク――ま、また――あぁあああああっ――」

 私と店長は、硬く握手する。
 一しきり会話が終わったところで、私は改めて店長に質問した。

「――ところで。
 ミーシャさん、どうしたんですか?」

「ああ、こいつか?」

 先程から聞こえる喘ぎ声の正体。
 それは、短く揃えた銀髪が美しい少女、ミーシャさんだった。
 全裸になった彼女が店長の上に乗り、乱れていたというわけである。

 一旦、動きを止めていたゲルマンさんだが、再度腰を振り出した。
 ぐちょぐちょと、2人の結合部が音を鳴らす。

「――あっあっ――イ、イッたばかりなのに――すぐ、動かないで――あっあっ――!」

 会話の最中に絶頂していたミーシャさんが、また喘ぎ始める。
 体格の大きいゲルマンさんに抱かれる彼女は、小柄さもあいまってまるで子供のようだった。
 彼が少し力を入れれば、容易く壊れてしまいそうな程に。
 そんなミーシャさんの頭を撫でながら、店長は説明してくれた。

「最近、ウェイトレスが足りなくなってきてなぁ。
 シエラの奴はセドリックに孕まされたし、リアは当分そっちにかかりきりなんだろ?
 残ったジェーンだけで店まわすのは厳しそうだなと思ってところで、こいつが目に飛び込んできたってわけよ」

「なるほど、スカウトですか」

「――こ、こんな勧誘の仕方――あっあぅっ!?――あっあっあっあっ!――ひど、い――あぁあああっ!」

 店長はミーシャさんの控えめな胸や尻を無遠慮に触る。
 小さくはあっても可愛らしソレは、男を魅了するに十分な淫猥さを持つ。

「どうよ。
 ちと身体にメリハリはねぇが、感度はなかなか悪くねぇ。
 いい雌になりそうな女だろ?
 誘ったらほいほいノッてきやがったしな」

「ほほう」

「――いい、バイトがあるって言うから――あっああっ!――そう言うから、来てあげたのに――んっんんぅううっ!
 いきなり、押し倒されて――あっ! あっ! あっ! あっ! あぁあああっ!」

 そういえば、兄貴さんはしばらく<次元迷宮>に潜らないと言っていた。
 ミーシャさんは、その間の金策をしようとしていたのだろう。

「で、どうだ、ミーシャ。
 そろそろ、答えは出たんだろうな?」

「――で、出るも何も――あっあっあっあんっ!――働くわけ、ないでしょっ!?――あぁああっ!!
 こんな、野蛮な奴のところでなんてっ――あ、あん、ん、んんぅううっ!」

「あぁんっ?」

 店長は顔をしかめると、腰の動きを激しくした。
 途端、ミーシャさんの嬌声も大きくなる。

「あ、あひぃいいいいっ!?――あっあっあっあっあっ!?」

「てめぇ、こっちが下手に出てるからって調子コキやがって!
 まんこに肉棒ぶっ込まれりゃ何もできなくなる雌ガキの分際で、人を野蛮扱いか!?」

 パン、パン、と肉のぶつかる音が響く。
 彼女の小さい肢体が、大きく揺さぶられた。

「あっああっあああっああああっ!――い、イク、僕、またイクっ!――あっ! あっ! あっ! あっ!
 ――あぁああああああっ!!!」

 あっという間に、ミーシャさんは絶頂する。
 だが、店長は止まらない。

「こんなもんじゃ済まさねぇぞ、オラっ!
 ぶっ壊れるまで犯してやっからな!?」

「いひぃいいいいっ!!? あうっ!? あっ! んおっ!! おおっ!! おぉおおっ!!
 いっ! いっ! いっ! いっ! いっ! いぃいいいいいっ!!!」

 敏感になっているところをさらに責め抜かれ、絶叫するミーシャさん。
 目や口は大きく開き、涙や涎が垂れ流れる。

「どうだっ!? ええっ!? どうなんだっ!?
 まだ働きたくねぇとか抜かすか、このアマっ!?」

「あっっ!!? あっっ!! あぁああああっ!!!
 おっ! おおっ!! おっ!!――は、働くっ!!――働き、ますぅっ!!
 うぁああああああっ!!?――働かせて、下さいぃいいっ!!!」

 とうとう、店長の申し出を承諾する。
 新たなウェイトレスの誕生である。
 ミーシャさんの制服姿――うん、いい感じになりそうだ。

 ゲルマンさんも、彼女の言葉にニヤリと顔を歪ませて、

「最初からそう言えっ!!
 ――よし、ご褒美だっ! お前の助平なまんこで、しっかり味わえっ!!」

「おっ!!? おぉおおおおおおおおおおっ!!!!」

 店長が腰を大きく突き込んだところで、2人ともしばし動きを止める。

「――おっ――おっ――おっ――おっ――」

 ミーシャさんが、小刻みに動くだけ。
 膣内に射精されているのだ。

 しばしして、店長が口を開いた。

「はっ! この好きモンがっ!
 ちんこ全然離そうとしやがらねぇ。
 大した淫乱っぷりだな、おい!!」

「――ち、ちがっ――おっ――こんな、こんなの――おっおっ――
 ――身体が、おかしくなっちゃった、だけ――おっ――おっ――おおっ――」

「……まだ生意気言いやがるか」

 まだ痙攣が収まらないミーシャさんをベッドへ放ると、店長はその上に覆いかぶさった。
 体格差がより際立ち、彼女は今にもゲルマンさんに押し潰されそうだ。
 そして、店長はこれまでよりも大きく腰をグラインドさせ始めた。

「おひっ!?――あ”っ!?――あ”あ”っ!?――あひゃぁあああっ!!?」

 喘ぎとも悲鳴とも付かない声を上げ始めたミーシャさん。
 瞳は白目を剥いている。
 もうまともに思考が働いていないだろう。

 だが、店長はそんなことで責め手を緩めない。
 その指で、舌で、イチモツで、いっそうにねちっこく、彼女の肢体を嬲り始めた。

「――悪いな、クロダ。
 今日は、こいつを徹底的に“仕込み”てぇんだ。
 俺の“味”を、忘れられなくするためにな」

 一度こちらを向き、彼はそう言ってきた。
 私は頷いてから、

「ええ、分かっています。
 今日はこれでお開きということで。
 また後日、お会いしましょう」

「おう。
 店もすぐ再開するつもりだからよ。
 そっちも忙しいんだろうが、偶にゃ顔出せよ」

「はい、食事をする約束ですからね。
 店の利益に、貢献させて頂きます」

「はは、助かるぜ。
 じゃあな、クロダ」

「はい、それでは」

 一つお辞儀してから、私は病室を出た。


 「――おおっ!!――んぉおおっ!!――おぉおおおっ!!――おぉおおおおおおおおおおっ!!!!!」


 ――その日は一日中、その部屋からは獣の雄叫びのような声が響いていたとか。





「――む」

 病院を歩く私に、ある感覚が訪れる。
 それは、人が誰しも感じるアレ。
 即ち――尿意である。

 いや、もったいぶって言う単語ではないが。

「――トイレは、と」

 慌てる程ではないが、私は手洗い場を探す。
 幸いなことに、ちょうどいつも使っているトイレが近くにあった。

「あれ、クロダじゃない?
 もう歩けるようになったのね」

 私は便器に近寄ると、それを掴んで丁度いい位置に調整し、

「――え。
 ちょ、ちょっと、何すんの――」

 イチモツをその中に突っ込んだ。

「――んぐっ!?」

 快適な暖かさに股間が包まれる。
 それに気を良くしながら、私は放尿を始めた。

「――んんっ!?――ん、んんぅっ!!?――うぶっ!?――ん、ん、ん、ん、ん――!!?」

 ジョロジョロと便器へ流れ込んでいく尿。
 当の便器はと言えば、苦し気に顔(?)を歪めながらも、しっかりと飲み込んでいる・・・・・・・

「――んんっ!――んーっ!――ん、ぐっ――んっんっんっんっ――ちゅっ――」

 最後は、便器の方から一滴残らず小便を吸い上げてくれた。
 脳内に良い解放感が訪れる。

「さて、すっきりしたところで行きますか」

「――んんっ!――ま、待ちなさいよ!?」

 先へ行こうとする私に、便器が話しかけてきた。

「ん?――どうしました、リアさん?」

「それはこっちの台詞よ!?
 いきなりあんなことしてきて、どういうつもりなわけ!?」

 便器――リアさんが、私に詰め寄ってくる。

 今のリアさんは“人”状態。
 セミショートの茶色い髪が、彼女の動きに合わせてなびいている。
 着ているのは病院着ではなく、いつものTシャツとスパッツ。
 タイトなサイズの服は、リアさんの均整取れたスタイルを映し出していた。
 大きすぎず、かといって小さいわけでもない、程よく肉の付いた胸と尻だ。
 健康的な色気を振り撒く美少女然とした印象を、見る人に与える。

 なお、怪我の度合いとしては兄貴さんと同程度だったのだが、そこは魔族。
 次の日にはほぼ快調し、元気に動き回っていたりする。

 そんな彼女に対し、私は――

「リアさんは、何でしたっけ?」

「え?」

「リアさんは、私の何なんでしたかね?」

「――えっと、それは」

 勢いが削がれ、リアさんは俯きがちに呟く。

「……肉便器、だけど」

「そうでしょう?
 肉便器を便器として扱ったのですから、問題ないじゃないですか」

「そ、そうかもしれないけど!
 でも、せっかく動けるまで回復したんだから、もっと話すこととかあるでしょ!?」

「いや、リアさんとは毎日顔を合わせてましたし」

「うっ」

 そうなのである。
 私だって、別に彼女のことを心配していなかったわけではない。
 ただ、入院してから今日まで、リアさんは私を甲斐甲斐しく看病をしてくれており。
 その時に、勇者や六龍に関する説明や、これまで事情を伏せていたことや巻き込んでしまったことへの謝罪と感謝を何度も伝えていた。
 なので、見舞い回りをしている今、敢えて話をする必要性も少ないかと判断したわけで。

 なお、看病内容は今のような小便の処理である。
 ここ数日で、リアさんの便器っぷりはより磨きがかかっていた。

 ――と、私はそう考えていたのだが、リアさんの方は考えが違っていたようである。

「あ、あんたの方に無くても、あたしの方にはあるの!
 ――その、謝りたい、ことが」

「と、申しますと?」

「――元気になってから伝えようと考えていたというか、言うタイミングを掴めなかったというか」

 彼女はそう前置きしてから。

「……あんた、イネスの結界に囚われたことあったでしょ?
 そうなるように誘導したの、あたしなの」

「え?」

「い、言い訳にしかならないんだけど。
 イネスに、このままじゃあんたが死んじゃうって言われて。
 あたしも、あんたがデュストに勝てちゃうなんて夢にも思ってなくて。
 それで、ついあんなことを」

「――そうでしたか」

 だがそれは、仕方のないことだ。
 寧ろ、彼女にしっかりと説明していなかった私の方にこそ非がある。
 私を想ってしてくれた行動に、文句など言えようはずがないし、恨みを持つなどもっての他。
 リアさんに対し――そして葵さんに対しても――謝意こそあれ、責める気持ちは一切ない。

 ――ただ、恐縮しきっているリアさんを見ると、嗜虐心がむくむくと湧いてきて。

「リアさん。
 本当に謝りたいと言うのであれば、態度が間違っている・・・・・・・・・のではないですかね?」

「――あ」

 私の(ワザと作った)冷たい言葉に、リアさんがはっとする。
 そしておずおずとその場に膝をついて、頭を下げてきた。

「……に、肉便器の分際で、差し出がましいことをしてしまい、すいませんでした」

 土下座の姿勢で、私に詫びてくるリアさん。
 私はその姿をまじまじと見下ろす。

 改めてみると、腰が折りたたまれ、実にお尻が強調されるポーズだ。
 スパッツの張り付いた尻肉が、プリンっと音を立てそうな様子で鎮座している。
 この形の良い“丸み”に、惹かれない男などいないだろう。

 見ているだけでは何なので、私はそれを手で触ってみた。

「――あっ」

 一瞬、ピクッと震えたリアさんだが、それ以上の反応はない。
 私はサワサワと彼女の臀部を触っていく。
 スパッツのスベスベした触り心地と、肉のむっちりした感触が良いハーモニーを作っていた。

「――んんっ」

 鷲掴みにしてやると、指がぐにっと尻肉へ埋まる。
 同時に強く反発も感じ、肢体のハリの良さがよく分かった。

「――ああっ!」

 肉の触感を愉しみながら、手を股間へと移す。
 触ると、生地の上からもそこが既にしっとり湿っていることが分かった。

「……私に謝りたいと言っておいて、どうしてココが濡れているんですかね?
 ただ、自分が気持ち良くなりたいだけだったのですか?」

 指で“割れ目”を強くなぞってやると、だんだん指へ愛液が付き始める。

「――あっ!――あっあっ!
 ち、違うのっ――あたし、そんなつもりじゃ――あっああっあっ!」

 股間を擦られる度に、喘ぐリアさん。
 しかし土下座の姿勢は維持したままだ。
 感じてしまっているとはいえ、その辺りに彼女の誠意が見て取れる。

 しかしそんなことはおくびに出さず、頭を下げたままビクビク悶える少女へと告げる。

「違うというのであれば、リアさんはどうされたいのでしょう?」

「――はっあっあっ――た、叩いて、下さい。
 この、不出来な肉便器を――あっあっあっ――嬲って、躾けて下さいっ!」

「――ほう?」

 私は股間を弄る手を離し、それを大きく振りかぶった。
 そのまま勢いをつけ、リアさんの尻を叩く。

「はぁあああああああんっ!?」

 バチンッ!という大きな音と一緒に、少女の甘い声が周囲に響く。
 どうもリアさん、“こんなもの”も快感らしい。

 そうとなれば、私は容赦せず何度も尻を叩いてやった。

「あぁあああああっ!?――はぁああああああっ!?――あひぃいいいいいいっ!!?」

 一つ叩けば、大きな嬌声が上がる。
 ちょっとした楽器を演奏している気分だ。
 しかもその奏でる音の、卑猥なこと。
 聞いているだけで、股間に熱が集中してくる。

「いやああああああっ!!――んぁあああああああっ!!――あ、あぁぁああああああああっ!!」

 興奮しているのは、私だけではない。
 リアさんの股は、もう見るからにビチョビチョだ。
 スパッツに愛液の染みが広がっている。

 私は尻ではなく、その股間に向けて、平手を振り下ろした。

「――あっ、あぁぁぁあああああああああっ!!!?」

 堪えきれず、リアさんはとうとう頭を上げた。
 身を反らしたまま、硬直。
 同時に股間から、スパッツの生地を通して、透明な液体がジョロジョロと流れ出る。
 ――床に、愛液の水たまりができた。

「……イったのですか?」

「――は、ひっ――い、イキ、ましたぁ――」

 質問に、口をパクパクとさせながらどうにか答えるリアさん。
 私は大きくため息を吐いて、

「まったく、何時、私がイっていいといいましたか?
 私は、まだ射精を一度もしていないというのに」

「あ、あ――ご、ごめん、なさいっ!
 でも、あたし、我慢、できなくて――」

「御託はいいです。
 リアさんが、これからするべきことはなんですか?」

「――は、はい」

 絶頂したばかりで自由が利かなくなっている身体で、リアさんはゆっくりと腰を上げていく。
 そして、私が挿入しやすい位置に、尻と股間を突き出してきた。
 濡れたスパッツは彼女にぴっちりと張り付き、女性器の形までくっきりと浮かび上がらせている。

「あたしの、まんこ、使って下さい――
 クロダのおちんぽ、あたしの中にじゅぼじゅぼ挿して下さいっ!」

「いいでしょう」

 私のイチモツはギンギンに硬くなっている。
 ソレを取り出し、リアさんの膣へ、ずぶずぶと突き入れていった。

「あ、う、うそ――スパッツ、ごと――!?」

 思わず、リアさんが呟いた。
 彼女の言う通り、スパッツは脱がしていない。
 こんな薄い布一枚で止められる程、私の剛直は弱く無いのだ。

「――あっあっ――はいって、くる――あっあっあっ――はいって、きちゃってるっ――」

 スパッツの生地を巻き込んで、私の男根はリアさんへ侵入していった。
 流石にいつもより抵抗は大きいが、強引に前へ押し進める。

「――あっあっあっ――全部、はいっちゃった――あぁあああ―――」

 程なく、私のイチモツは全てリアさんへ収まった。
 股間に纏わりつくスパッツの触感が、いつもと違う刺激をくれる。
 それを愉しみつつ、私は腰を振り始めた。

「――あっ!?――あっ! あっ! あっ! あっ! あっ!
 すごいのっ! あっ! あぅっ! スパッツが、ぎゅってくるぅっ!! あぁああああっ!!」

 不自由さはある。
 生地が突っ張って、思うように突けないこともあった。
 だが、それを含めて、新鮮さが快感に繋がる。

「――あっ! あっ!――クロダの、強いっ!――あっ! あっ! あっ! あっ!
 お腹に、ずんずん来てるっ!――あひっ! あっ! あぅっ! あぁんっ!」

 リアさんが、自分からも腰を振り始めた。
 快感に、愛液がまた垂れ流れている。
 股間はおろか、尻も、太ももも、淫らな液で濡れていた。

「あっ! あっ! あっ! あっ!
 あうっ! おっ! おっ! おっ! おおっ!!」

 互いに、動きが激しくなる。
 肉と肉のぶつかりが、大きくなっていった。
 もっとこの肉を貪ってやろうという欲情が、私の中でとぐろを巻く。
 同時に、射精感もまた昂ってきた――ところで。

 ――ブチっという音が聞こえた。

「――あっ! あっ!――破れちゃったっ!?――あっあっあっあっ!
 スパッツ、破れちゃったっ!?――あっあうっあっあんっあんっ!!」

 イチモツに感じる圧迫感と生地の肌触りが、急に消えた。
 代わりに、熱い膣壁と、膣のヒダに絡まれる感触が現れる。

 どうも、剛直がスパッツを突き破ってしまったらしい。
 ……こんなので破れるものなんだ。

 まあ、邪魔が無くなり、より直接的にリアさんを味わえるようになったとも言える。
 ヤることは何も変わらない。
 私は腰に力を入れ、彼女を突き続けた。

「あっ! ひっ! あぅっ! あっ! ああっ!
 イクっ! あたし、またイクっ! イっちゃうのっ!!
 あっあっあっあっあっあっ!!
 イって、いいですかっ!? あぁああああっ!!」

「ええ、いいですよ。
 私もそろそろです。
 思い切りイって構いません」

「――は、い――あっあっあっあっあっ――ありが、と、ござい、ますっ――
 あぁあああああっ!!――イクッ、イッちゃうっ!――あ、あ、あ、あ、あっ!!」

 私が許可すると、リアさんはさらに大きく尻を振り始めた。
 今度は先に絶頂しないよう、セーブしていたのか。
 キツい膣にイチモツの根本から先端までを擦りあげられ、私の方もすぐに射精へ到達してしまう。

「――中、出しますよっ!!」

 リアさんの腰をがっしり掴み、剛直を一番奥へと挿し込む。
 その状態で、溜まっていた快楽を解放――精を注ぎ入れた。

「ああっ!! あああっ!! 来てるっ!! 熱いのがっ!! あたしの子宮なかにっ!!
 あっ! ああっ!! あぁあああああああああっ!!!!」

 精子を子宮で受け止めながら、リアさんも達したようだ。
 ガクガクと脚を震わせ、恍惚とした表情になっている。

「――あっ!――――あっ!――――あっ!――――あっ!――――」

 膣肉が精液を搾り取っていく。
 その快楽に身を任せ、私は好きなだけ射精を続けた。

「――――あ」

 リアさんが脱力し、自分で作った愛液溜まりへと倒れ込んだ。
 周囲に透明な液体が跳ねる。

「リアさん」

 私は、痙攣を繰り返し、膣口からは白濁液を流す彼女へ話しかける。

「――な、なに?」

 幸い、リアさんにはまだ意識があるようだった。
 或いは、今意識が戻ったのか。
 どちらでも構わず、私は言葉を続けた。

「ここ、病院ですので。
 床をこんなに汚しては、まずいでしょう?
 ちゃんと綺麗に――舐め取って・・・・・下さいね?」

「……っ!?」

 彼女が、息を飲むのが分かる。
 だが逡巡したのは一瞬。

「――ぺちゃ――んっ――れろ、れろ―――ん、んんっ――」

 リアさんは床に飛び散っている自分の愛液と、私の精液を舌で舐め始める。
 股に穴の開いたスパッツを履き、四つん這いになって床を舐める美少女。
 その淫らな光景を、私はゆったりと楽しんだのであった。



 第二十五話③へ続く
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