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走れ!
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「ようい、スタート!」号砲が鳴り響き、全校生徒が一斉に愛宕山を登っていく。往復3キロの、今でいうトレイルランだ。我が小学校は休み時間に学校の目の前の山を駆け上がるという、不思議な時間があった。
坂道を全力で駆け上がり、頂の神社にタッチして、下りを飛ぶ様に駆け降りた。誰にも負けはしなかったものだ。
その時の着地の感触が今でも鮮明にある。
昔の事だ。そんな昔もあったってことだ。
そんな事を考えている今ですら歳はとるもので、あの頃の様に軽やかに飛ぶ事は出来まいが、それでも私は走り続けている。年齢に抗うことも悪くはない。軽いストレッチを終え、冷たい炭酸水を飲む幸せ、あの時の私には分かるまい。
「早くお風呂に入っちゃって。もう、子供じゃあるまいし」ママがおかんむりだ。
「中学生も子供だよ、ゲップっ」
坂道を全力で駆け上がり、頂の神社にタッチして、下りを飛ぶ様に駆け降りた。誰にも負けはしなかったものだ。
その時の着地の感触が今でも鮮明にある。
昔の事だ。そんな昔もあったってことだ。
そんな事を考えている今ですら歳はとるもので、あの頃の様に軽やかに飛ぶ事は出来まいが、それでも私は走り続けている。年齢に抗うことも悪くはない。軽いストレッチを終え、冷たい炭酸水を飲む幸せ、あの時の私には分かるまい。
「早くお風呂に入っちゃって。もう、子供じゃあるまいし」ママがおかんむりだ。
「中学生も子供だよ、ゲップっ」
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