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第2章
第二話 ⑤ ~放課後に生徒会室に向かいました~
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第二話 ⑤
体育祭の参加種目を決め終わった所でLHRの時間が終わった。
そして、山野先生の連絡事項を含めたSHRの時間が始まる。
「……以上だ。じゃあまた明日。桐崎と黒瀬の二人はまた後で生徒会室でな」
山野先生はそう言って教室を出て行った。
「なんだよ、桐崎。お前生徒会長とも宜しくやってんのか?」
と、石崎が聞いてきた。
「違ぇよ。今日の昼に会長から副会長をやってくれって打診をされたんだ。詩織さんはその時に会計をして欲しいと言われてる」
「桐崎副会長!!」
「……あんまりからかうなよ」
俺は軽くため息を吐く。
「悠斗くん。学級日誌を書き終えましたので、一緒に出しに行きましょう」
そしたら、生徒会室へと向かいましょうか。
「ありがとう詩織さん。じゃあな、石崎。大縄跳びは宜しくな」
「任せとけよ桐崎、学年一位目指そうぜ!!」
俺は石崎に手を振ると、詩織さんと一緒に教室を出た。
「俺は副会長の打診を受け入れる予定だけど、詩織さんは会計をやっても良かったの?」
学級日誌を提出した俺たちは、生徒会室へと歩いて行く。
「ふふふ。悠斗くん居るとこ私あり。です。それに細かい数字の計算は苦手ではありません。読書が好きなので文系にしましたが、理数系でも問題無かったので」
「そうなんだ。実は俺も同じなんだよね」
「あら?そうなんですか。てっきり朱里さんと一緒に居たいから。だと思いましたが」
「ははは。俺が気を使って言わなかったことを、指摘しないで欲しいかな」
と、俺は苦笑いを浮かべる。
「まぁどのような理由であれ、こうして悠斗くんと同じ学科を選べたのは良かったと思っています。……おっと、ここですね」
『生徒会室』
と教室扉の上にそう書かれた札が見えた。
コンコン
俺は軽く扉をノックした。
「桐崎と黒瀬です」
俺は扉の向こうに名乗った。
「鍵は空いてるから入って平気だよ」
中から蒼井さんの声が聞こえてきた。
「失礼します」
「失礼します」
俺と詩織さんは扉を開けると、中に入る。
生徒会室には、『生徒会長』と書かれた席に座っている蒼井さんの他に一名。小柄な女性が『書記』と書かれた席の椅子に座っていた。
「良く来たね、桐崎くん。黒瀬さん。生徒会長として歓迎するよ」
蒼井さんは俺たちを見ると、笑顔でそう言った。
「歓迎していただいて何よりです。そちらの女性の方が書記の先輩ですか?」
俺がそう尋ねると、小柄な女性の先輩は
ビクゥ!!
と肩を震わせた。
「悠斗くん。彼女は生徒会のマスコット的なキャラクターで、きっと男性恐怖症です!!間違いありません!!ライトノベルで見ました」
と、詩織さんが嬉しそうに耳打ちしてくる。
「いやいや、黒瀬さん。聞こえてるからね?」
と、少しだけ困ったように言う蒼井さん。
「まぁ、彼女は男性恐怖症と言うよりは、人見知りなんだ。初めての人には男性だろうが、女性だろうが少し大人しい感じになってしまう」
けど、彼女が慣れてくれれば笑顔が可愛い女の子だよ。
「なるほど。なかなか現実はライトノベルのようには行きませんね」
なんて言う詩織さん。
染まってきてるよなぁ……
「まずは自己紹介からした方が良いですか?」
と、俺は話の流れを少し変える。
「そうだね。あ、あと最初に聞いておこうと思っていたんだけど。二人とも生徒会に入会してくれるという解釈でいいかい?」
蒼井さんの問いに、俺と詩織さんは首を縦に振る。
「微力ながら、この桐崎悠斗。生徒会副会長として尽力しようと思います」
「同じく私。黒瀬詩織も会計として微力を尽くします」
と、一礼する。
「ふふ。ありがとう二人とも。君らが来てくれるなら百人力だよ」
俺たちが頭を上げると、蒼井さんはホッとしたように笑っている。
「ちなみに、知っていると思うが。僕は生徒会長をしている蒼井空(あおいそら)だ。会長と言う呼び名は好きじゃないから、名前で呼んでくれ」
「「はい」」
そして、俺たちは小柄な女性の先輩に目を向ける。
「……はぁ……ふぅ……」
小さく深呼吸の声が聞こえてくる。
め、めっちゃアニメ声……っ!!??
「……生徒会で書記をしています。三輪琴音(みわことね)です……よろしく……」
「よろしくお願いします。三輪先輩」
俺は先輩に笑いかける。
「……ひぃっ!!……よ、よろしく」
こ、こんな様子で慣れてもらえるのかよ……
「あはは。まぁ少しずつ……だよね」
と、三輪先輩の様子を見た蒼井さんが苦笑いを浮かべる。
「今の反応はライトノベルっぽい反応でした。眼福です」
と、詩織さんは満足そうだった。
まぁでも、こうして二人を見てると思う。
何故、今まで誰も生徒会に入らなかったのか?
学園の二大美少女。と言えば俺の彼女の朱里と、隣に居る詩織さんだろう。
だが、三大美少女。となると、現生徒会長の蒼井さんの名前が上がることが少なくない。
軽く脱色したセミロングの髪型。
165cmほどの背丈に、起伏に富んだ肢体。
澄んだ声に人当たりの良い性格はとても人気が高い。
書記の三輪先輩もとても可愛らしい女性だ。
正直なところ。
彼女たちとお近づきになりたくて、入会しようとする男は少なくなかったのでは?
と、ここまで考えたところで思い当たる節があった。
きっと、そういう下心に塗れた入会希望は突っぱねてきたのだろう。
おもに、山野先生が。
そうした中で、人員不足が深刻化してしまい、
人畜無害で彼女持ちの俺を指名したんだ。
それに、俺が入れば詩織さんは着いてくると確信があったのだろう。
一気に戦力を二人確保出来るわけだ。
……なんだか、先生の手のひらの上で転がされてるなぁ
なんて思いながら、俺はため息をひとつ吐いた。
体育祭の参加種目を決め終わった所でLHRの時間が終わった。
そして、山野先生の連絡事項を含めたSHRの時間が始まる。
「……以上だ。じゃあまた明日。桐崎と黒瀬の二人はまた後で生徒会室でな」
山野先生はそう言って教室を出て行った。
「なんだよ、桐崎。お前生徒会長とも宜しくやってんのか?」
と、石崎が聞いてきた。
「違ぇよ。今日の昼に会長から副会長をやってくれって打診をされたんだ。詩織さんはその時に会計をして欲しいと言われてる」
「桐崎副会長!!」
「……あんまりからかうなよ」
俺は軽くため息を吐く。
「悠斗くん。学級日誌を書き終えましたので、一緒に出しに行きましょう」
そしたら、生徒会室へと向かいましょうか。
「ありがとう詩織さん。じゃあな、石崎。大縄跳びは宜しくな」
「任せとけよ桐崎、学年一位目指そうぜ!!」
俺は石崎に手を振ると、詩織さんと一緒に教室を出た。
「俺は副会長の打診を受け入れる予定だけど、詩織さんは会計をやっても良かったの?」
学級日誌を提出した俺たちは、生徒会室へと歩いて行く。
「ふふふ。悠斗くん居るとこ私あり。です。それに細かい数字の計算は苦手ではありません。読書が好きなので文系にしましたが、理数系でも問題無かったので」
「そうなんだ。実は俺も同じなんだよね」
「あら?そうなんですか。てっきり朱里さんと一緒に居たいから。だと思いましたが」
「ははは。俺が気を使って言わなかったことを、指摘しないで欲しいかな」
と、俺は苦笑いを浮かべる。
「まぁどのような理由であれ、こうして悠斗くんと同じ学科を選べたのは良かったと思っています。……おっと、ここですね」
『生徒会室』
と教室扉の上にそう書かれた札が見えた。
コンコン
俺は軽く扉をノックした。
「桐崎と黒瀬です」
俺は扉の向こうに名乗った。
「鍵は空いてるから入って平気だよ」
中から蒼井さんの声が聞こえてきた。
「失礼します」
「失礼します」
俺と詩織さんは扉を開けると、中に入る。
生徒会室には、『生徒会長』と書かれた席に座っている蒼井さんの他に一名。小柄な女性が『書記』と書かれた席の椅子に座っていた。
「良く来たね、桐崎くん。黒瀬さん。生徒会長として歓迎するよ」
蒼井さんは俺たちを見ると、笑顔でそう言った。
「歓迎していただいて何よりです。そちらの女性の方が書記の先輩ですか?」
俺がそう尋ねると、小柄な女性の先輩は
ビクゥ!!
と肩を震わせた。
「悠斗くん。彼女は生徒会のマスコット的なキャラクターで、きっと男性恐怖症です!!間違いありません!!ライトノベルで見ました」
と、詩織さんが嬉しそうに耳打ちしてくる。
「いやいや、黒瀬さん。聞こえてるからね?」
と、少しだけ困ったように言う蒼井さん。
「まぁ、彼女は男性恐怖症と言うよりは、人見知りなんだ。初めての人には男性だろうが、女性だろうが少し大人しい感じになってしまう」
けど、彼女が慣れてくれれば笑顔が可愛い女の子だよ。
「なるほど。なかなか現実はライトノベルのようには行きませんね」
なんて言う詩織さん。
染まってきてるよなぁ……
「まずは自己紹介からした方が良いですか?」
と、俺は話の流れを少し変える。
「そうだね。あ、あと最初に聞いておこうと思っていたんだけど。二人とも生徒会に入会してくれるという解釈でいいかい?」
蒼井さんの問いに、俺と詩織さんは首を縦に振る。
「微力ながら、この桐崎悠斗。生徒会副会長として尽力しようと思います」
「同じく私。黒瀬詩織も会計として微力を尽くします」
と、一礼する。
「ふふ。ありがとう二人とも。君らが来てくれるなら百人力だよ」
俺たちが頭を上げると、蒼井さんはホッとしたように笑っている。
「ちなみに、知っていると思うが。僕は生徒会長をしている蒼井空(あおいそら)だ。会長と言う呼び名は好きじゃないから、名前で呼んでくれ」
「「はい」」
そして、俺たちは小柄な女性の先輩に目を向ける。
「……はぁ……ふぅ……」
小さく深呼吸の声が聞こえてくる。
め、めっちゃアニメ声……っ!!??
「……生徒会で書記をしています。三輪琴音(みわことね)です……よろしく……」
「よろしくお願いします。三輪先輩」
俺は先輩に笑いかける。
「……ひぃっ!!……よ、よろしく」
こ、こんな様子で慣れてもらえるのかよ……
「あはは。まぁ少しずつ……だよね」
と、三輪先輩の様子を見た蒼井さんが苦笑いを浮かべる。
「今の反応はライトノベルっぽい反応でした。眼福です」
と、詩織さんは満足そうだった。
まぁでも、こうして二人を見てると思う。
何故、今まで誰も生徒会に入らなかったのか?
学園の二大美少女。と言えば俺の彼女の朱里と、隣に居る詩織さんだろう。
だが、三大美少女。となると、現生徒会長の蒼井さんの名前が上がることが少なくない。
軽く脱色したセミロングの髪型。
165cmほどの背丈に、起伏に富んだ肢体。
澄んだ声に人当たりの良い性格はとても人気が高い。
書記の三輪先輩もとても可愛らしい女性だ。
正直なところ。
彼女たちとお近づきになりたくて、入会しようとする男は少なくなかったのでは?
と、ここまで考えたところで思い当たる節があった。
きっと、そういう下心に塗れた入会希望は突っぱねてきたのだろう。
おもに、山野先生が。
そうした中で、人員不足が深刻化してしまい、
人畜無害で彼女持ちの俺を指名したんだ。
それに、俺が入れば詩織さんは着いてくると確信があったのだろう。
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