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第三章 冒険者同行編
19.取り残された上級ガイド
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ナヴィの<イージスの盾>が壊れる瞬間、最大火力の攻撃を行う。
これがデニス達の作戦だった。
しかしナヴィが攻撃の指示を出そうと後ろを振り返ったときに見えたもの。
それはこの部屋の入り口から飛び出て全速力で逃げるデニス達の後姿だった。
え、なんで……。
この精神的変化がコントロールされていたナヴィの魔力にぶれを生じさせた。
何とか堪えていた盾に一気にひびが入る。
「仲間に見捨てられたな。女」
にやりと笑ったラハマン。二本の黒刀がさらに勢いを増し盾に攻撃を続ける。
そこから一秒も立たず盾が砕け散った。
壊れた盾の奥から突っ込んできたラハマンがナヴィの腹に蹴りを入れた。
「がはっ」
壁に吹き飛ばされるナヴィ。
「はぁ、はぁ、はぁ」
<ヒール!>
素早く回復魔法を掛けるナヴィ。
<ヒール>の効きが悪い。それにさっきの<イージスの盾>ももっと耐えることができたはず……。あたしの魔力どうしちゃったの。
でもやるしかない。
ナヴィは杖を構えなおす。
「はっはっはっ。女。お前は囮にされたんだろうな。情けない雑魚人間どもめ」
囮……。あ。
ナヴィはその言葉を聞いたとき、ダンジョンに入る前に大盾の男に注がれた酒を思い出した。
まさか、遅効性の魔力弱体化の毒!?
この三日間ほとんど休まず動きっぱなしだったのも……。この時のためか。
そうか。そういうことだったのね。
ナヴィはラハマンに向けていた杖を下ろした。
「ん?どうしたんだ。攻撃してこないのか」
ラハマンは少し動揺する。
杖を下ろすのと同時に魔力を練るのもやめた。
そのまま上を向くナヴィ。
なるほどねデニスのパーティーが欲しいのは、お金もだけどあの実力からするに多分経験値もだ。じゃないと実力とレベルが伴っていなさすぎるもの。
この手口、用意の周到さ。常習犯かしら。多分今までも今回みたいにガイドを陥れ、取り残し、その隙に逃げる。
そうやって自分たちの身の丈に合わないクエストやダンジョン探索を行っては金を受け取り、経験値をもらってきたんだ。
少しでもあいつらを信じたあたしが馬鹿だった。それでも力になろうと思ってここまで案内するなんて……。
冒険者にも悪い奴はいるのなんて知ってたのに。
所詮『村人』っていうのはどんなにクラスアップしても冒険者にとってはただの道具なんだ。
ただ情報をくれるだけ。ただ道案内してもらうだけ。ただ囮に使うだけ。
どこまでいってもモブはモブってことね。
そんなのわかってたじゃない。なんであたしおじいちゃんの言うこと信じて馬鹿正直に頑張ってきたのかしら。そんなおじいちゃんだって冒険者を残して先に死んでいったのに。
抵抗する力も実力もないし。もういいわ。
「死ぬ準備はできたか。女」
「えぇ。さぁやってちょうだい。もういいわ」
「その潔さだけは買ってやろう」
立ち尽くし、ラハマンの攻撃を待つナヴィ。
ごめんなさい、テリウス様。あたし決めてたのに。あなたのパーティーに入って一緒に冒険したかった。
おじいちゃんの仇を取りたかった。
ラハマンは激突する勢いで猛スピードでナヴィに切りかかった。
ナヴィは目をつぶった。
さよなら……。
ナヴィが死を覚悟した瞬間、ガキンという音とともに周りに衝撃波が生まれた。
「きゃ!」
ナヴィが後ろに吹き飛んだ。
「何だ。今の力」
ラハマンが後ろに下がる。黒刀を握る手がびりびりと震えていた。
ナヴィは何があったのか目を開けると、そこには黒のロングコートに体の倍はある紅い大鎌を持った男がいた。
「ぼ、冒険者様……?」
「おい、お前何をしている」
「あ、あぁ、あなたは」
「逃げろ。は無理そうだな。下がってろよ」
え、なんであなたが……。
動揺を隠しきれないナヴィ。
「ケビン……。どうしてここに……」
ケビンの胸にある三つのタトゥーが光った。
「話は後だ。まずはこいつを倒す」
これがデニス達の作戦だった。
しかしナヴィが攻撃の指示を出そうと後ろを振り返ったときに見えたもの。
それはこの部屋の入り口から飛び出て全速力で逃げるデニス達の後姿だった。
え、なんで……。
この精神的変化がコントロールされていたナヴィの魔力にぶれを生じさせた。
何とか堪えていた盾に一気にひびが入る。
「仲間に見捨てられたな。女」
にやりと笑ったラハマン。二本の黒刀がさらに勢いを増し盾に攻撃を続ける。
そこから一秒も立たず盾が砕け散った。
壊れた盾の奥から突っ込んできたラハマンがナヴィの腹に蹴りを入れた。
「がはっ」
壁に吹き飛ばされるナヴィ。
「はぁ、はぁ、はぁ」
<ヒール!>
素早く回復魔法を掛けるナヴィ。
<ヒール>の効きが悪い。それにさっきの<イージスの盾>ももっと耐えることができたはず……。あたしの魔力どうしちゃったの。
でもやるしかない。
ナヴィは杖を構えなおす。
「はっはっはっ。女。お前は囮にされたんだろうな。情けない雑魚人間どもめ」
囮……。あ。
ナヴィはその言葉を聞いたとき、ダンジョンに入る前に大盾の男に注がれた酒を思い出した。
まさか、遅効性の魔力弱体化の毒!?
この三日間ほとんど休まず動きっぱなしだったのも……。この時のためか。
そうか。そういうことだったのね。
ナヴィはラハマンに向けていた杖を下ろした。
「ん?どうしたんだ。攻撃してこないのか」
ラハマンは少し動揺する。
杖を下ろすのと同時に魔力を練るのもやめた。
そのまま上を向くナヴィ。
なるほどねデニスのパーティーが欲しいのは、お金もだけどあの実力からするに多分経験値もだ。じゃないと実力とレベルが伴っていなさすぎるもの。
この手口、用意の周到さ。常習犯かしら。多分今までも今回みたいにガイドを陥れ、取り残し、その隙に逃げる。
そうやって自分たちの身の丈に合わないクエストやダンジョン探索を行っては金を受け取り、経験値をもらってきたんだ。
少しでもあいつらを信じたあたしが馬鹿だった。それでも力になろうと思ってここまで案内するなんて……。
冒険者にも悪い奴はいるのなんて知ってたのに。
所詮『村人』っていうのはどんなにクラスアップしても冒険者にとってはただの道具なんだ。
ただ情報をくれるだけ。ただ道案内してもらうだけ。ただ囮に使うだけ。
どこまでいってもモブはモブってことね。
そんなのわかってたじゃない。なんであたしおじいちゃんの言うこと信じて馬鹿正直に頑張ってきたのかしら。そんなおじいちゃんだって冒険者を残して先に死んでいったのに。
抵抗する力も実力もないし。もういいわ。
「死ぬ準備はできたか。女」
「えぇ。さぁやってちょうだい。もういいわ」
「その潔さだけは買ってやろう」
立ち尽くし、ラハマンの攻撃を待つナヴィ。
ごめんなさい、テリウス様。あたし決めてたのに。あなたのパーティーに入って一緒に冒険したかった。
おじいちゃんの仇を取りたかった。
ラハマンは激突する勢いで猛スピードでナヴィに切りかかった。
ナヴィは目をつぶった。
さよなら……。
ナヴィが死を覚悟した瞬間、ガキンという音とともに周りに衝撃波が生まれた。
「きゃ!」
ナヴィが後ろに吹き飛んだ。
「何だ。今の力」
ラハマンが後ろに下がる。黒刀を握る手がびりびりと震えていた。
ナヴィは何があったのか目を開けると、そこには黒のロングコートに体の倍はある紅い大鎌を持った男がいた。
「ぼ、冒険者様……?」
「おい、お前何をしている」
「あ、あぁ、あなたは」
「逃げろ。は無理そうだな。下がってろよ」
え、なんであなたが……。
動揺を隠しきれないナヴィ。
「ケビン……。どうしてここに……」
ケビンの胸にある三つのタトゥーが光った。
「話は後だ。まずはこいつを倒す」
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