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第十章 王都公認 案内人適性試験 最終試験 決勝戦編
148.勝者
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「ナ、ナヴィさん?」
サテラが瞑っていた目をゆっくりと開けると、目の前にはナヴィの後姿があった。
ナヴィは自分の身を盾にしてでもサテラを守ろうと、両腕を広げてサテラとナターシャの間に入っていた。
「ガルルルルルル」
「もうやめるんだナターシャ」
そしてそのナヴィの前にはナターシャの攻撃を止めようと腰に差していたナイフで動きを封じているケビンがいた。
「ナヴィ、サテラ大丈夫か?」
「あ、うん」
「は、はい」
「ガルァァァ! ガルァァァ!」
ナターシャは目の前にいる人間がケビンと認識できずそのまま攻撃をし続けた。
ケビンはその攻撃をナイフで受け流していく。
「く、やはりこの状態にはもうさせられないな」
ケビンのナイフが雷を帯びていく。
「ちょっとケビン、それはいくら何でもやりすぎなんじゃ……」
「今のナターシャの状態は非常に危険なんだ、正直こうでもしないと俺でも止められない」
「すまんナターシャ」
<ボルティックスラッシュ!!>
ケビンの攻撃がナターシャの胸部に切り込まれ、ナターシャは感電した。
「ギヤァァァァァ!!」
「ちょ、ちょっと……ケビン」
「心臓に近い部分に電気を流し込み神経系の一時的な麻痺を起こさせた、頼むこのまま戻ってくれ……」
「ガァァァァ! アァァァぁぁぁぁぁ」
ケビンの雷を受けきったナターシャの身体が麻痺し、それと同時に膨れ上がっていた筋肉が収縮した。また浮き出ていた虎模様の痣が徐々に引いていき獣化はゆっくりと解けていった。
「……う、うぅ、あ、あれ?」
「目が覚めたかナターシャ」
あたりをきょろきょろと見渡すナターシャ。
「あ、あたしは何を……ってサテラ? なんでそんなにボロボロで倒れているの?」
体を起こせないサテラがそのままの姿で返答した。
「何言ってるのナターシャ。あなたにやられたのよ……」
「え、あたし? あたしはあなたの技で追い詰められていたはずなんだけど」
首を傾げるナターシャ。ナターシャにケビンは右肩に手を置いた。
「ナターシャ、お前はあの状態になったんだ」
「あの状態……? え、まさか<バーサーク>の更に獣化した状態のやつですか?」
「あぁ、危なかったよ。本気でサテラを殺そうとしてたんだぞ」
「……!? ケビンさん。その右腕の傷ってもしかして……」
ケビンはナターシャを止める際にナターシャの爪を右腕で受け止めていた。
「……気にするな。こうなることは想定済みだ」
「ご、ごめんなさい! サテラもごめん!」
「ナターシャ。なんで謝るの。これは勝負だったんだよ? 気にすることはないわ」
「それに今倒れてるのは私。立ってるのはあなた。優勝おめでとう。ナターシャ」
「サテラ……」
「はいはい。長話は終わった後にしましょう!」
「あ、スーザンさん」
パンパンと四人の注意を引くように手を鳴らし四人の元に近づくスーザン。
「勝敗はって言いたいところなんですけど、実はどうしていいのか分からないんですよね」
「え? どういうことですかスーザンさん」
スーザンの意味深な一言にナヴィが尋ねた。
「うーんと、端的に言うと二組とも失格です」
「「「「え!?」」」」
四人が一斉に声を上げた。
「だってそうでしょ。規定違反なんですもん。案内人。受験者はフィールドに入ってはいけないし、もちろんアカデミー生らの試合に参戦するのは禁止って言いましたよね?」
「「あ……」」
ケビンとナターシャはそんなことあったなと思い出し、口をあんぐりと開けた。
「はぁ。あなた達今どこに立っているんですか?」
「フィ、フィールドです」
「あなた達それぞれの後ろにいるのは?」
「アカデミー生だ」
「ね。分かりますよね」
「そ、そんな……」
呆れ顔のスーザンとあっけにとられるナヴィとケビン。
「まぁでも、自分のアカデミー生を身を投げてでも守ろうとするその姿勢は規定違反を覆したいと思うほどのものでしたよ」
「スーザンさん……」
ほっと胸をなでおろすナヴィ。
「ですので、一応結果を決めたいと思うんだけど……さっきの暴走する前のナターシャさんの倒れていた段階で見れば……」
「スーザンさん」
「ん? どうしたんですかナヴィさん」
「今回はあたし達の負けです」
「ナヴィ、お前。スーザンさんの判断は正しい。あの段階で本当は試合は終わっていたはずだ」
ナヴィの想定外の言葉に困惑するケビン。
「ううん。いいの。そうかもしれないけど、今倒れているのはサテラであって、立ってるのはナターシャちゃんでしょ? それがすべてよ……それに」
サテラの方に体を向けしゃがみ込むナヴィ。
「あたしはこの子が一生懸命ついてきてくれただけで、一緒に戦えただけでもう満足ですから!」
サテラの顔を摩り満開の笑顔を見せる。
「ナ、ナヴィさん……」
それとは対照的に涙を流し始めたサテラ。
「ナヴィ……」
「……そうですか。ケビンさんもそれでよろしいですか?」
「……あぁ」
「ふふ、分かりました。四人ともとってもいい試合でしたよ」
スーザンはマイクのスイッチを入れた。
観客席では試合結果を今か今かと待ち望んでいる客が固唾を飲んで見守っていた。
『皆さん、大変お待たせいたしました。王都公認 案内人適性試験 最終試験 決勝戦、勝者は』
『ケビン、ナターシャペア!!』
サテラが瞑っていた目をゆっくりと開けると、目の前にはナヴィの後姿があった。
ナヴィは自分の身を盾にしてでもサテラを守ろうと、両腕を広げてサテラとナターシャの間に入っていた。
「ガルルルルルル」
「もうやめるんだナターシャ」
そしてそのナヴィの前にはナターシャの攻撃を止めようと腰に差していたナイフで動きを封じているケビンがいた。
「ナヴィ、サテラ大丈夫か?」
「あ、うん」
「は、はい」
「ガルァァァ! ガルァァァ!」
ナターシャは目の前にいる人間がケビンと認識できずそのまま攻撃をし続けた。
ケビンはその攻撃をナイフで受け流していく。
「く、やはりこの状態にはもうさせられないな」
ケビンのナイフが雷を帯びていく。
「ちょっとケビン、それはいくら何でもやりすぎなんじゃ……」
「今のナターシャの状態は非常に危険なんだ、正直こうでもしないと俺でも止められない」
「すまんナターシャ」
<ボルティックスラッシュ!!>
ケビンの攻撃がナターシャの胸部に切り込まれ、ナターシャは感電した。
「ギヤァァァァァ!!」
「ちょ、ちょっと……ケビン」
「心臓に近い部分に電気を流し込み神経系の一時的な麻痺を起こさせた、頼むこのまま戻ってくれ……」
「ガァァァァ! アァァァぁぁぁぁぁ」
ケビンの雷を受けきったナターシャの身体が麻痺し、それと同時に膨れ上がっていた筋肉が収縮した。また浮き出ていた虎模様の痣が徐々に引いていき獣化はゆっくりと解けていった。
「……う、うぅ、あ、あれ?」
「目が覚めたかナターシャ」
あたりをきょろきょろと見渡すナターシャ。
「あ、あたしは何を……ってサテラ? なんでそんなにボロボロで倒れているの?」
体を起こせないサテラがそのままの姿で返答した。
「何言ってるのナターシャ。あなたにやられたのよ……」
「え、あたし? あたしはあなたの技で追い詰められていたはずなんだけど」
首を傾げるナターシャ。ナターシャにケビンは右肩に手を置いた。
「ナターシャ、お前はあの状態になったんだ」
「あの状態……? え、まさか<バーサーク>の更に獣化した状態のやつですか?」
「あぁ、危なかったよ。本気でサテラを殺そうとしてたんだぞ」
「……!? ケビンさん。その右腕の傷ってもしかして……」
ケビンはナターシャを止める際にナターシャの爪を右腕で受け止めていた。
「……気にするな。こうなることは想定済みだ」
「ご、ごめんなさい! サテラもごめん!」
「ナターシャ。なんで謝るの。これは勝負だったんだよ? 気にすることはないわ」
「それに今倒れてるのは私。立ってるのはあなた。優勝おめでとう。ナターシャ」
「サテラ……」
「はいはい。長話は終わった後にしましょう!」
「あ、スーザンさん」
パンパンと四人の注意を引くように手を鳴らし四人の元に近づくスーザン。
「勝敗はって言いたいところなんですけど、実はどうしていいのか分からないんですよね」
「え? どういうことですかスーザンさん」
スーザンの意味深な一言にナヴィが尋ねた。
「うーんと、端的に言うと二組とも失格です」
「「「「え!?」」」」
四人が一斉に声を上げた。
「だってそうでしょ。規定違反なんですもん。案内人。受験者はフィールドに入ってはいけないし、もちろんアカデミー生らの試合に参戦するのは禁止って言いましたよね?」
「「あ……」」
ケビンとナターシャはそんなことあったなと思い出し、口をあんぐりと開けた。
「はぁ。あなた達今どこに立っているんですか?」
「フィ、フィールドです」
「あなた達それぞれの後ろにいるのは?」
「アカデミー生だ」
「ね。分かりますよね」
「そ、そんな……」
呆れ顔のスーザンとあっけにとられるナヴィとケビン。
「まぁでも、自分のアカデミー生を身を投げてでも守ろうとするその姿勢は規定違反を覆したいと思うほどのものでしたよ」
「スーザンさん……」
ほっと胸をなでおろすナヴィ。
「ですので、一応結果を決めたいと思うんだけど……さっきの暴走する前のナターシャさんの倒れていた段階で見れば……」
「スーザンさん」
「ん? どうしたんですかナヴィさん」
「今回はあたし達の負けです」
「ナヴィ、お前。スーザンさんの判断は正しい。あの段階で本当は試合は終わっていたはずだ」
ナヴィの想定外の言葉に困惑するケビン。
「ううん。いいの。そうかもしれないけど、今倒れているのはサテラであって、立ってるのはナターシャちゃんでしょ? それがすべてよ……それに」
サテラの方に体を向けしゃがみ込むナヴィ。
「あたしはこの子が一生懸命ついてきてくれただけで、一緒に戦えただけでもう満足ですから!」
サテラの顔を摩り満開の笑顔を見せる。
「ナ、ナヴィさん……」
それとは対照的に涙を流し始めたサテラ。
「ナヴィ……」
「……そうですか。ケビンさんもそれでよろしいですか?」
「……あぁ」
「ふふ、分かりました。四人ともとってもいい試合でしたよ」
スーザンはマイクのスイッチを入れた。
観客席では試合結果を今か今かと待ち望んでいる客が固唾を飲んで見守っていた。
『皆さん、大変お待たせいたしました。王都公認 案内人適性試験 最終試験 決勝戦、勝者は』
『ケビン、ナターシャペア!!』
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