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第十二章 ナヴィとグローリア案内所
211.特訓の成果
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ドタバタな特訓一日目から二か月が経った。
その間特にサーティーンプリンスターのような強敵が出現することなく、あたしたちの営業時間が終わってからの特訓は滞りなく進んでいった。
そして今日も夜八時、自室で特訓しているあたしの時間の終了を告げるノックが鳴った。
「おーっすナヴィ。連れてきたぞー!」
「もう言わなくてもわかりますよ。今扉開けますね」
この時間になると特訓を終えたグローリア姉妹が……いや、正確には特訓を終えたヴィオネさんとボロボロな状態で担がれているレミアがあたしの部屋を訪れる。
この扉を開けるとまたいつものように気を失ったレミアの姿を見ることになる。
「ほら、今日の課題だ。受け取れ」
「もー自分の実の妹を課題呼ばわりする姉がどこにいるんですか。」
「このやり取りも慣れたもんだな。ほらよ」
ヴィオネットは担いでいたレミアをナヴィにぽんと投げた。
「ちょ、そんな勢いよく渡さないでください。ってうひゃー今日はまた一段と派手にやりましたね」
始めた頃はレミアの怪我は痛ましく、自分も吐き気がするほどの状態だったけど二か月もすれば何事もなくすぐに回復に専念できるようになってきた。
「さぁ、さっさと治して飯にしようぜ!」
「今日の傷の具合だとレミアが作るのは厳しそうですねぇ」
「え、まじか、やりすぎちまったか!?」
「いや、そこでやりすぎかどうか判断しないでくださいよ……終わったらあたしが作りますから」
「えーレミアのがいい。お前の料理は田舎くせぇんだよなぁ」
「な! オリバービレッジの郷土料理を馬鹿にするつもりですか! 別にいいんですよ嫌ならそこら辺の草でも食べてください」
「あーわかったわかった。その料理でいいからとりあえず早くしてくれよー」
ここにレミアを預けるとヴィオネさんは一度自室で眠るのが日課になっている。
けど最近はその時間が少しずつ長くなっているような……。
「まぁいいか全く……困った姉さんだね。レミア」
「……」
「ってまぁ案の定気絶はしてるか……よし傷の具合は。はい失礼しまーす」
ちなみにこのレミアの服を脱がせ怪我の状態を確認するのも日課になっている。
「あれ、ちょっとおっきくなった? ってそんなすぐ変わんないか。さ、検診検診」
胸骨にひびが数か所、鎖骨は粉砕骨折かしら。ほんと容赦ないわねあの人。
それに両足の大腿骨にもひびが……。あれ、なんか今日いつもよりひどいわね。
「ヴィオネさんどうしたのかしら……」
これじゃ明日いっぱい使い物にならないんじゃ。
相変わらずヴィオネさんは何を考えてるんだか。
「ってこんな悠長にしてられないわね。骨折メインだから余計早めに治していかないと」
そういえばこの二か月で<ヒール>にもイメージで効力が変わることに気が付いた。
今回の場合で言えば。骨に関することが多い。だから体を治すというよりかは体の細胞を活発化させて、新しい骨を早急に作らせる外的誘発を行う。
現実世界の本で読んだことがあった新しい骨を作るための『骨芽細胞』だったかしら、その細胞に積極的に働いてもらえるように促せばこのくらいの骨折なら一日で何とか再形成されるところまでできる。
とはいえ起き上がれるかどうかはほぼほぼレミアの持っている魔力と治癒力に掛かってくるんだけどね。
まぁ言わずもがな一日も次の日に起きなかったことはないわ。
まったくこの子もどんな精神力してんだか。
「さぁ、いくわよ」
<ヒール!>
今までは外側から覆うようなイメージでやっていたけど細胞レベルに促すためには中に流し込んでいくイメージで魔力を使っていく。このヒールにしてから治癒力も時間も大幅に変わった。
まぁただ……。
「う、あたしの半分くらい持ってかれた……」
とにかくすんごい緻密で細かい作業だから大量の魔力を消費してしまう。細胞一つ一つに魔力を注ぎ込むから当たり前と言えば当たり前なんだけどね。
「よし、これで完了っと。まぁ目覚めるのは早くて明日の明朝かな」
ナヴィは腰をゆっくりとあげ体を思い切り反らせた。
「んーよし、今日も終わり! とりあえずご飯作ろ」
数十分後。
「おーいヴィオネさーんご飯できましたよー!」
一階のキッチンから二階のヴィオネットの部屋に向けて呼びかけるナヴィ。
「……いつもはすぐ起きてくるのに。しょうがないなぁ」
ナヴィはヴィオネの部屋の前に立ちノックをする。
「ヴィオネさん。起きてくださーいご飯ですよ!」
「……」
「あれ、反応がない? すみませーん。お邪魔しまーす」
音を立てないようにヴィオネットの部屋に入り込んだ。
「あ、ヴィオネさんやっぱり寝てる」
すごい深い睡眠だ……。というか疲れてるのかな。寝方もベッドで寝るための体勢というよりかは、そのまま倒れるように寝たって感じ。
「初めて入ったけどまぁ想像通りごちゃごちゃした部屋ね。資料とごみの区別も分からないわ」
あれ、なんだろうこのゴミ袋……。
ナヴィは部屋の隅に置かれていたゴミ袋の中をちらりと見た。
「……これって、ヴィオネさんの……」
「おい。ナヴィ。何勝手に入ってきてんだ?」
「ひっヴぃ、ヴィオネさん?」
ナヴィは後ろから声を掛けてきたヴィオネットの方をゆっくりと振り返った。
「お、起きてたんですかヴィオネさん」
額に大量の汗をかき始めたナヴィ。
「お前があまりにも俺の部屋を漁るからつい警戒心が働いてしまってな」
「あは、あははは、あ、ヴィオネさん、ご、ごはん、でできましたよ」
「あぁ分かった」
「あはははは」
ナヴィは頭を掻き苦笑いを続けた。
その姿を見たヴィオネットが体を震わせた。
「あ、あれ、ヴィオネさん?」
「てんめぇこの野郎いいからこの部屋からさっさとでやがれ!!」
「ひぃすいませーん!」
その間特にサーティーンプリンスターのような強敵が出現することなく、あたしたちの営業時間が終わってからの特訓は滞りなく進んでいった。
そして今日も夜八時、自室で特訓しているあたしの時間の終了を告げるノックが鳴った。
「おーっすナヴィ。連れてきたぞー!」
「もう言わなくてもわかりますよ。今扉開けますね」
この時間になると特訓を終えたグローリア姉妹が……いや、正確には特訓を終えたヴィオネさんとボロボロな状態で担がれているレミアがあたしの部屋を訪れる。
この扉を開けるとまたいつものように気を失ったレミアの姿を見ることになる。
「ほら、今日の課題だ。受け取れ」
「もー自分の実の妹を課題呼ばわりする姉がどこにいるんですか。」
「このやり取りも慣れたもんだな。ほらよ」
ヴィオネットは担いでいたレミアをナヴィにぽんと投げた。
「ちょ、そんな勢いよく渡さないでください。ってうひゃー今日はまた一段と派手にやりましたね」
始めた頃はレミアの怪我は痛ましく、自分も吐き気がするほどの状態だったけど二か月もすれば何事もなくすぐに回復に専念できるようになってきた。
「さぁ、さっさと治して飯にしようぜ!」
「今日の傷の具合だとレミアが作るのは厳しそうですねぇ」
「え、まじか、やりすぎちまったか!?」
「いや、そこでやりすぎかどうか判断しないでくださいよ……終わったらあたしが作りますから」
「えーレミアのがいい。お前の料理は田舎くせぇんだよなぁ」
「な! オリバービレッジの郷土料理を馬鹿にするつもりですか! 別にいいんですよ嫌ならそこら辺の草でも食べてください」
「あーわかったわかった。その料理でいいからとりあえず早くしてくれよー」
ここにレミアを預けるとヴィオネさんは一度自室で眠るのが日課になっている。
けど最近はその時間が少しずつ長くなっているような……。
「まぁいいか全く……困った姉さんだね。レミア」
「……」
「ってまぁ案の定気絶はしてるか……よし傷の具合は。はい失礼しまーす」
ちなみにこのレミアの服を脱がせ怪我の状態を確認するのも日課になっている。
「あれ、ちょっとおっきくなった? ってそんなすぐ変わんないか。さ、検診検診」
胸骨にひびが数か所、鎖骨は粉砕骨折かしら。ほんと容赦ないわねあの人。
それに両足の大腿骨にもひびが……。あれ、なんか今日いつもよりひどいわね。
「ヴィオネさんどうしたのかしら……」
これじゃ明日いっぱい使い物にならないんじゃ。
相変わらずヴィオネさんは何を考えてるんだか。
「ってこんな悠長にしてられないわね。骨折メインだから余計早めに治していかないと」
そういえばこの二か月で<ヒール>にもイメージで効力が変わることに気が付いた。
今回の場合で言えば。骨に関することが多い。だから体を治すというよりかは体の細胞を活発化させて、新しい骨を早急に作らせる外的誘発を行う。
現実世界の本で読んだことがあった新しい骨を作るための『骨芽細胞』だったかしら、その細胞に積極的に働いてもらえるように促せばこのくらいの骨折なら一日で何とか再形成されるところまでできる。
とはいえ起き上がれるかどうかはほぼほぼレミアの持っている魔力と治癒力に掛かってくるんだけどね。
まぁ言わずもがな一日も次の日に起きなかったことはないわ。
まったくこの子もどんな精神力してんだか。
「さぁ、いくわよ」
<ヒール!>
今までは外側から覆うようなイメージでやっていたけど細胞レベルに促すためには中に流し込んでいくイメージで魔力を使っていく。このヒールにしてから治癒力も時間も大幅に変わった。
まぁただ……。
「う、あたしの半分くらい持ってかれた……」
とにかくすんごい緻密で細かい作業だから大量の魔力を消費してしまう。細胞一つ一つに魔力を注ぎ込むから当たり前と言えば当たり前なんだけどね。
「よし、これで完了っと。まぁ目覚めるのは早くて明日の明朝かな」
ナヴィは腰をゆっくりとあげ体を思い切り反らせた。
「んーよし、今日も終わり! とりあえずご飯作ろ」
数十分後。
「おーいヴィオネさーんご飯できましたよー!」
一階のキッチンから二階のヴィオネットの部屋に向けて呼びかけるナヴィ。
「……いつもはすぐ起きてくるのに。しょうがないなぁ」
ナヴィはヴィオネの部屋の前に立ちノックをする。
「ヴィオネさん。起きてくださーいご飯ですよ!」
「……」
「あれ、反応がない? すみませーん。お邪魔しまーす」
音を立てないようにヴィオネットの部屋に入り込んだ。
「あ、ヴィオネさんやっぱり寝てる」
すごい深い睡眠だ……。というか疲れてるのかな。寝方もベッドで寝るための体勢というよりかは、そのまま倒れるように寝たって感じ。
「初めて入ったけどまぁ想像通りごちゃごちゃした部屋ね。資料とごみの区別も分からないわ」
あれ、なんだろうこのゴミ袋……。
ナヴィは部屋の隅に置かれていたゴミ袋の中をちらりと見た。
「……これって、ヴィオネさんの……」
「おい。ナヴィ。何勝手に入ってきてんだ?」
「ひっヴぃ、ヴィオネさん?」
ナヴィは後ろから声を掛けてきたヴィオネットの方をゆっくりと振り返った。
「お、起きてたんですかヴィオネさん」
額に大量の汗をかき始めたナヴィ。
「お前があまりにも俺の部屋を漁るからつい警戒心が働いてしまってな」
「あは、あははは、あ、ヴィオネさん、ご、ごはん、でできましたよ」
「あぁ分かった」
「あはははは」
ナヴィは頭を掻き苦笑いを続けた。
その姿を見たヴィオネットが体を震わせた。
「あ、あれ、ヴィオネさん?」
「てんめぇこの野郎いいからこの部屋からさっさとでやがれ!!」
「ひぃすいませーん!」
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