異世界の扉:直樹の新たなる旅立ち

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3話

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昼食を堪能した直樹とエリスは、暖かい食事処の雰囲気に包まれながらこれからのことを話し合うことにした。料理の美味しさに感動した直樹は、少しずつこの異世界に対する不安を和らげていた。

「さて、これからどうするかを話し合いましょうか」

エリスが話を切り出す。

「とりあえず、この『転移の印』を隠したいです。」

「それであれば、町中では問題ありません。異世界という場所への憧れやその印のデザイン性の高さから、町中ではおしゃれとして楽しんでいる人もいるんですよ。」

エリスはそう言ってひとつの露店を指差す。そこには日本で言うボディペイントをしてもらっている人たちがいた。早く正確にペイントをするために、型を使っている。

「直樹さんと出会った森の中などでは落ちてしまうことがほとんどなので、ああいうボディアートをしていく人はいません。でも、町中から出る時は確かに隠すものは必要ですね。他にはありませんか?」

エリスは首を傾げ、直樹の様子を伺う。直樹は深く息を吸い込んでから答えた。

「正直に言うと、まだ自分が何をすべきかよく分かっていないんです。この『転移の印』が示す特別な力も、どう使えばいいのか……。」

エリスは優しく微笑みながら頷いた。

「それは当然のことですよ。まずはあなたの力を見つけ出すことから始めましょうか。」

「どうやってそれを見つけるんですか?」

「この町には古くから伝わる試練の場所があります。そこであなたの力が何なのかを見つけることができるでしょう。」

二人は食事処を出て、町の奥へと進んでいった。賑わいが少しずつ静まり、古い建物が立ち並ぶ区域に差し掛かると、エリスは足を止めた。

「ここです。この扉の向こうに試練の場所があります。」

エリスが指し示したのは、石造りの大きな扉だった。扉には古代の文字が刻まれており、その周りには魔法の紋様が淡く光っている。入るなと言わんばかりの不気味な様子のその扉は、触ることさえも躊躇ってしまう。

「入るのは少し怖いですね…。」

エリスは彼の肩に手を置いて励ました。

「大丈夫ですよ。あなたには素晴らしい力が眠っています。それを信じて、進んでください。それに試練の場所というのは名ばかりなんです。」

「名ばかり…?」

エリスいわく、試練の場所というのは、力の使い方がわからない人向けに力の方向性をわかりやすくしてくれたり、力を出しやすいようにしてくれたりする場所のことで、アルテリアの主要都市には必ずひとつはあるらしい。

ただ現在では、スキル鑑定などの魔道具を用いて力を把握するのが主流となってしまったために、この場所を訪れる人は少ないのだとか。

スキル鑑定の魔道具は非常に珍しく、国や冒険者ギルドなどいくつかの組織に厳重に管理されているらしい。
アルテリアでは、1年に一度の頻度で5歳と15歳を対象にスキル鑑定を各地で行うことになっている。
年齢制限なくスキル鑑定ができる冒険者ギルドさえ、半年に1回の頻度で各地にある冒険者ギルドを回るようになっている。この町にある冒険者ギルドには、つい2週間前にその魔道具を使ってのスキル鑑定会が行われて、次の町へ向かってしまったらしい。

現状、手っ取り早く直樹の力が把握できるのはこの試練の場所のみとのことで、直樹は意を決して深呼吸をして扉を押し開けた。
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