20 / 32
子供時代
第12話 シルフィ、初めての旅行編④
しおりを挟む
短い間だがお世話になったワイマールさんたちに別れを告げ、惜しみつつもミンク村を出た俺たち一行は、少し予定より時間をオーバーしつつも国境の近くにあるツヴェッタという町に到着した。
ミンク村と比べるとやはりこちらの方が規模が大きく、町の入口には立派な木製の門と、その両側に帯剣した警備兵がそれぞれ立っていた。
「町に入りたいのですが」
左側に立っていた警備兵の男性に声を掛けたマッケンさんは俺たちの名前と身分を簡単に説明すると、何やら腰に付けたポシェットのような小さなカバンから紙を取り出しその兵士に見せていた。
「ト、トライア・ドラグーンの竜王陛下!?ど、どうぞお通りください!」
マッケンさんに声を掛けられていた兵士が慌てたように門に手を掛けて外側に押し開き、俺たちを中に入れてくれた。
そうして中に入って少し進んだ先で立ち止まり後ろを振り返ると、門を開けてくれた兵士がもう1人の兵士に何やら興奮した様子で話しかけていた。
「………ガイナス様って本当に偉い方なんですね」
「ブフォッ」
俺のしみじみと言った言葉にマッケンさんが堪えきれず吹き出した。
横を歩いていたロッゾは「何を当たり前な事を言ってるんだ」というような目でこちらを見てきた。
「俺の肩書きだけは立派だけど、シルフィにはこの肩書きもいまいち響いてないみたいだしなぁ」
そう言ってガイナス様は苦笑している。
それにマッケンさんが反応した。
「ガイナス様の肩書きに興味のある奴らはガイナス様本人に淘汰されますからねぇ」
「当たり前だ。あんな塵よりも価値の無い奴らにまとわりつかれても迷惑以外の何物でもない」
心底嫌そうな顔をしてそう言ったガイナス様は、斜め後ろでロッゾと並んで歩いている俺の方に体を向けると避ける間もなく素早く俺に腕を伸ばし、人目も気にせず俺をお姫様抱っこすると頬っぺを合わせてスリスリと頬ずりした。
「ちょ、ガイナス様!恥ずかしいから下ろして!」
「可愛いね、シルフィ。俺にはシルフィさえ居れば他に何も要らないんだけどなぁ」
噛み合わない会話をしながら俺は足をバタバタさせて抵抗を試みるが、もちろんガイナス様にはそんなもの何の抵抗にもならない。
頬ずりした後上げた顔は俺を見て嬉しそうに微笑んでいる。
「ガイナス様、番が大好きなのは分かるが国の事もちょっとは気にしてくださいよ」
マッケンさんの言葉にガイナス様は言葉では無く鼻で笑って返事をした。
………王様がそんな反応で良いのだろうか。
──────────────
「時間も時間だし、今日はこの町で泊まろう。明日の朝出発すれば夕刻までには城のある首都ユグドラシアに着くだろう」
そう言ってガイナス様は俺たちを引き連れて町の中で一番大きな宿屋へと向かった。
しばらく歩くと目の前に3階建ての大きな建物が現れた。
ミンク村でお世話になったワイマールさんのお屋敷より断然こっちの方が大きい。
「すみませーん!4人泊まりたいんですけどー」
マッケンさんが無人の受付に声を掛けると、奥から丸い眼鏡をかけた三つ編みおさげの若い女性が出てきた。
「はいは~い!あらやだ、イケメン揃い!……あ、すみません。イケメン見ると持病の発作が……ご宿泊のお客様ですね!」
俺たちを見ていきなり興奮した後に真顔になって最後の方モゴモゴと何かを呟いていた受付の女性は、部屋の希望や食事の有無を確認した後、3階にある客室の鍵を渡してくれた。
ちなみに支払いは前払い制らしく、またもやマッケンさんが腰に付けたポシェットみたいなカバンから見慣れない銀色のコインのような貨幣?を出していた。
俺がそれを物珍しそうに見ているのに気付いたのか、隣に居たガイナス様が俺の顔をのぞき込むようにして見てくる。
「シルフィは共通通貨を見た事ないのかな?」
「共通通貨?」
ガイナス様曰く、各々国の中だけで使える貨幣と大陸全土で共通して使える貨幣があり、先程マッケンさんが出したのは大陸全土で使える『共通通貨』と呼ばれる物なのだとか。
通貨レートやら相場やらと小難しい事もついでに教えてくれたが、その辺は今のところ覚える気が無いので右から左に抜けていった。てへぺろ。
「夕食は1階の併設の酒場でバイキングだそうだ」
この世界にもバイキング料理の概念はあるらしく、好きな物を好きなだけ取ってきて食べるセルフ式の提供方法は、平民層の店に特に受け入れられていた。
「どんな料理が出るんだろ。楽しみですね、ガイナス様」
「この町は海に近いから魚などの海産物が特に美味くて有名だ。シルフィは山に囲まれて育ったから海の食べ物はあまり食べた事が無いんじゃないか?」
……確かに“今世”ではまだ海産物はほぼ食べた事がない。
前世はししゃもフライが好物だった俺としては、似たような物が食べれたらとっても嬉しいんだけどな。
「私は以前ここに泊まった事があるんですけど、その時昼に出された『冥土渡り蟹のグラタン』がとても美味しくて、今でもあの味が忘れられないんですよねぇ」
そうやってしみじみと語るマッケンさんには悪いが、一つツッコミたい。
“冥土渡り蟹”って何?
海じゃなくてあの世でも渡るの??
「俺はやはり『爆弾持ちししゃものフライ』だな。あれは酒にも合う」
ガイナス様もにこやかに語っているが、ちょっと待って。
“爆弾持ちししゃも”も何なの!?
子持ちししゃもなら前世で食べた事あるし知ってるけど、爆弾持ちって……腹に爆弾でも抱えてるの!?(ほぼ正解)
「私は食べた事はありませんが、前に侍従仲間から教えてもらったところ、この町の宿屋で夕飯に出た『包丁鰹のたたき』がとても美味しかったそうです」
包丁……鰹………?
頭に包丁でも刺さってる鰹なの……?
それとも体の一部が包丁っぽくなってたり?
考えれば考えるほど恐ろしすぎる。
って言うかさ!
この世界の海産物の名前、どれも物騒すぎない!?
ミンク村と比べるとやはりこちらの方が規模が大きく、町の入口には立派な木製の門と、その両側に帯剣した警備兵がそれぞれ立っていた。
「町に入りたいのですが」
左側に立っていた警備兵の男性に声を掛けたマッケンさんは俺たちの名前と身分を簡単に説明すると、何やら腰に付けたポシェットのような小さなカバンから紙を取り出しその兵士に見せていた。
「ト、トライア・ドラグーンの竜王陛下!?ど、どうぞお通りください!」
マッケンさんに声を掛けられていた兵士が慌てたように門に手を掛けて外側に押し開き、俺たちを中に入れてくれた。
そうして中に入って少し進んだ先で立ち止まり後ろを振り返ると、門を開けてくれた兵士がもう1人の兵士に何やら興奮した様子で話しかけていた。
「………ガイナス様って本当に偉い方なんですね」
「ブフォッ」
俺のしみじみと言った言葉にマッケンさんが堪えきれず吹き出した。
横を歩いていたロッゾは「何を当たり前な事を言ってるんだ」というような目でこちらを見てきた。
「俺の肩書きだけは立派だけど、シルフィにはこの肩書きもいまいち響いてないみたいだしなぁ」
そう言ってガイナス様は苦笑している。
それにマッケンさんが反応した。
「ガイナス様の肩書きに興味のある奴らはガイナス様本人に淘汰されますからねぇ」
「当たり前だ。あんな塵よりも価値の無い奴らにまとわりつかれても迷惑以外の何物でもない」
心底嫌そうな顔をしてそう言ったガイナス様は、斜め後ろでロッゾと並んで歩いている俺の方に体を向けると避ける間もなく素早く俺に腕を伸ばし、人目も気にせず俺をお姫様抱っこすると頬っぺを合わせてスリスリと頬ずりした。
「ちょ、ガイナス様!恥ずかしいから下ろして!」
「可愛いね、シルフィ。俺にはシルフィさえ居れば他に何も要らないんだけどなぁ」
噛み合わない会話をしながら俺は足をバタバタさせて抵抗を試みるが、もちろんガイナス様にはそんなもの何の抵抗にもならない。
頬ずりした後上げた顔は俺を見て嬉しそうに微笑んでいる。
「ガイナス様、番が大好きなのは分かるが国の事もちょっとは気にしてくださいよ」
マッケンさんの言葉にガイナス様は言葉では無く鼻で笑って返事をした。
………王様がそんな反応で良いのだろうか。
──────────────
「時間も時間だし、今日はこの町で泊まろう。明日の朝出発すれば夕刻までには城のある首都ユグドラシアに着くだろう」
そう言ってガイナス様は俺たちを引き連れて町の中で一番大きな宿屋へと向かった。
しばらく歩くと目の前に3階建ての大きな建物が現れた。
ミンク村でお世話になったワイマールさんのお屋敷より断然こっちの方が大きい。
「すみませーん!4人泊まりたいんですけどー」
マッケンさんが無人の受付に声を掛けると、奥から丸い眼鏡をかけた三つ編みおさげの若い女性が出てきた。
「はいは~い!あらやだ、イケメン揃い!……あ、すみません。イケメン見ると持病の発作が……ご宿泊のお客様ですね!」
俺たちを見ていきなり興奮した後に真顔になって最後の方モゴモゴと何かを呟いていた受付の女性は、部屋の希望や食事の有無を確認した後、3階にある客室の鍵を渡してくれた。
ちなみに支払いは前払い制らしく、またもやマッケンさんが腰に付けたポシェットみたいなカバンから見慣れない銀色のコインのような貨幣?を出していた。
俺がそれを物珍しそうに見ているのに気付いたのか、隣に居たガイナス様が俺の顔をのぞき込むようにして見てくる。
「シルフィは共通通貨を見た事ないのかな?」
「共通通貨?」
ガイナス様曰く、各々国の中だけで使える貨幣と大陸全土で共通して使える貨幣があり、先程マッケンさんが出したのは大陸全土で使える『共通通貨』と呼ばれる物なのだとか。
通貨レートやら相場やらと小難しい事もついでに教えてくれたが、その辺は今のところ覚える気が無いので右から左に抜けていった。てへぺろ。
「夕食は1階の併設の酒場でバイキングだそうだ」
この世界にもバイキング料理の概念はあるらしく、好きな物を好きなだけ取ってきて食べるセルフ式の提供方法は、平民層の店に特に受け入れられていた。
「どんな料理が出るんだろ。楽しみですね、ガイナス様」
「この町は海に近いから魚などの海産物が特に美味くて有名だ。シルフィは山に囲まれて育ったから海の食べ物はあまり食べた事が無いんじゃないか?」
……確かに“今世”ではまだ海産物はほぼ食べた事がない。
前世はししゃもフライが好物だった俺としては、似たような物が食べれたらとっても嬉しいんだけどな。
「私は以前ここに泊まった事があるんですけど、その時昼に出された『冥土渡り蟹のグラタン』がとても美味しくて、今でもあの味が忘れられないんですよねぇ」
そうやってしみじみと語るマッケンさんには悪いが、一つツッコミたい。
“冥土渡り蟹”って何?
海じゃなくてあの世でも渡るの??
「俺はやはり『爆弾持ちししゃものフライ』だな。あれは酒にも合う」
ガイナス様もにこやかに語っているが、ちょっと待って。
“爆弾持ちししゃも”も何なの!?
子持ちししゃもなら前世で食べた事あるし知ってるけど、爆弾持ちって……腹に爆弾でも抱えてるの!?(ほぼ正解)
「私は食べた事はありませんが、前に侍従仲間から教えてもらったところ、この町の宿屋で夕飯に出た『包丁鰹のたたき』がとても美味しかったそうです」
包丁……鰹………?
頭に包丁でも刺さってる鰹なの……?
それとも体の一部が包丁っぽくなってたり?
考えれば考えるほど恐ろしすぎる。
って言うかさ!
この世界の海産物の名前、どれも物騒すぎない!?
58
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@悪役神官発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
だから、悪役令息の腰巾着! 忌み嫌われた悪役は不器用に僕を囲い込み溺愛する
モト
BL
2024.12.11~2巻がアンダルシュノベルズ様より書籍化されます。皆様のおかげです。誠にありがとうございます。
番外編などは書籍に含まれませんので是非、楽しんで頂けますと嬉しいです。
他の番外編も少しずつアップしたいと思っております。
◇ストーリー◇
孤高の悪役令息×BL漫画の総受け主人公に転生した美人
姉が書いたBL漫画の総モテ主人公に転生したフランは、総モテフラグを折る為に、悪役令息サモンに取り入ろうとする。しかしサモンは誰にも心を許さない一匹狼。周囲の人から怖がられ悪鬼と呼ばれる存在。
そんなサモンに寄り添い、フランはサモンの悪役フラグも折ろうと決意する──。
互いに信頼関係を築いて、サモンの腰巾着となったフランだが、ある変化が……。どんどんサモンが過保護になって──!?
・書籍化部分では、web未公開その後の番外編*がございます。
総受け設定のキャラだというだけで、総受けではありません。CPは固定。
自分好みに育っちゃった悪役とのラブコメになります。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる