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〈6〉恋心、性行為

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 実は、俺は今まで隠していたことがあった。俺はまだ童貞だった。中学の頃、猫屋敷猛に、
「侑晏、お前以外の男子さぁ……全員童貞卒業してるぜ? お前は劣ってんな!」
と嘲笑われた。だが、今はどうだろうか。今、俺の家には擬人化した女の子がいる。猫の女の子が。人間と猫じゃ、染色体が違うからセックスしても子供は産まれない。その猫が避妊を受けているなら尚更だ。俺は今日、らにゃを使って童貞の卒業式を決行する。
 深夜。俺はらにゃを起こす。
「らにゃ、起きろ! 朝だぞ!」
俺は小声でらにゃに話しかける。
「ご主人様? まだ真夜中ニャ……」
らにゃは、大きくあくびをする。
「裸になってくれ!」
俺はらにゃに命令する。
「別にいいニャ……」
らにゃは俺が買った制服と下着を易々と脱ぎ捨てる。
「そして、壁に手を付いてお尻を俺に突き出して……」
俺はらにゃに、二度目の命令をする。
「これでいいニャ?」
らにゃは、今から俺がセックスするなんて思っていないだろう。
「よし! これから童貞卒業式の開幕だ!」
俺は自分のペニスをらにゃのまんこに挿れる。
「イィ! イダイ!」
らにゃは、痛みを訴える。
「痛いニャ! 早く抜くニャ!」
らにゃはやめるように命令するが
「ご主人様の命令に従え」
俺はご主人様の権力を使う。俺は腰を振り始める。
「ニャ♡ニャ♡ニャ♡ニャ♡ニャ♡」
らにゃはだんだん、気持ち良くなって来ている。ペチペチとお尻とお腹がぶつかり合う音と、ジュクジュクと体内で濡れていくらにゃの股間の音が鳴り響く。
「あぁ! 出る! 出る!」
俺は射精の準備が完了した。
「え? にゃ、にゃに? にゃにを出すニャア?」
らにゃの膣の中に精液と精子を注ぎ込む。
「いにゃあーー!!」
らにゃはアクメを発した。俺はその場でぶっ倒れた。らにゃも疲れて俺のお腹の上に倒れた。
 翌朝。陽が昇って朝になった。俺は目を覚まし、らにゃを起こす。
「らにゃ……朝だぞ? 本当の朝だ」
らにゃは、目を覚ます。
「おはようニャ♪ご主人様」
らにゃは、いつも通り可愛い。
「股間がジンジンするニャ」
らにゃは、まだ股間が痛むみたいだ。
「済まない……激しくしすぎた」
俺は、そこで考えがよぎった。
《俺とらにゃはセックスしたから、リア充だよな? 俺、前かららにゃ好きだったし》
俺はらにゃに告白する。あの出会った日から俺はらにゃに恋心を抱いていた。
「らにゃ、俺の事好きか?」
「大好きニャ!」
当然の答えが返って来た。こうして、俺とらにゃは種族という壁を超えた異色のカップルになった。

                ~完~
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