Nature's Girlfriend

古波蔵くう

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Episode.3

〈6〉ダブルデート

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 冬休み最終日。突然、俺のスマホに電話が来た。画面を見ると、私立に進学した小笠原翔おがさわらしゅうからだった。
「もしもし?」
『もしもし?侑也、元気してたか?』
翔は元気な声で電話に出る。
「突然電話してきて、何の用?」
俺は用件を聞く。
『今さ、水族館のチケット2枚あるからさ!行かねぇか?』
「男2人でか?」
『あぁ、済まん!このチケットカップル用だった!侑也彼女いないから行けないか!』
翔がいじる。俺は言い返した。
「俺は彼女居るよ……実恋高校の七不思議は本当だったし」
俺は彼女が居ると主張した。実際、妄想彼女の乙桜が隣にいるし。実恋高校の七不思議も嘘ではない。実恋高校に通った生徒は必ず彼女、彼氏が出来るという七不思議が存在する。
『侑也、遂に頭の中ぶっ壊れたか?』
翔は俺が『現実と妄想の区別が付かなくなっている』と思っている。
「ぶっ壊れていない!至って正常だ……」
俺は怒り出す。
『じゃあ実際に会わせろよ!』
翔が言う。
「分かった」
俺は電話を切る。俺は乙桜に話しかける。多分、翔は彼女とデートするつもりだろう。
「乙桜!今から友達とダブルデートしない?」
俺はテンションMAXで聞いてみた。
「行くよ!」
乙桜は行く気満々だ。乙桜は瑞大さんから貰った服に着替えた。黒に白の水玉模様の長袖ワンピース。俺も着替えて、乙桜と共に家を出た。
 バス停、実恋。バス停のベンチには、翔と翔の彼女が座っていた。
「お!侑也来たか!」
翔が手を振る。
「中学卒業以来だな!翔!」
俺も手を振り返す。
「紹介するぜ!俺様の彼女、三栗屋円愛みくりやまどかだ!」
「よろしくお願いします」
翔は、彼女を紹介する。
「侑也も彼女の紹介しろよ!」
翔が言う。言われなくてもそうするさ。
「俺の彼女、栗丸乙桜だ」
俺は翔のテンションに少し呆れている。
「翔さん、円愛さん、本日はよろしくお願いします」
乙桜は頭を下げる。乙桜は礼儀正しい。俺の妄想彼女だからだ。俺と乙桜、翔、円愛4人は、バス停のベンチに腰を下ろす。
「まさか、侑也が絵に描いたような彼女が出来るなんてな!可愛いし、礼儀正しいし……」
「ねぇ、私は⁉︎」
円愛が、両手で翔の顔を無理矢理自分に向ける。
「誰も1番だなんて言ってないだろぉ?」
翔は円愛の頭をワシャワシャする。
「髪型が崩れる!」
円愛が翔の手を振り払う。
「侑也は彼女と何も話さねぇのか?」
翔が俺と乙桜を見て言う。俺と乙桜は、翔と円愛のラブラブ光景を見て固まっていた。
「そういや、乙桜とそんなことしたこと無かったな……」
「確かに……デートも今日が初だし」
俺と乙桜が、一緒に出掛けたのは、デートにカウントされていない。
「彼女いない歴イコール年齢の俺で済まない!」
俺は席を立ち、乙桜の前で土下座する。
「私こそ、無知ですいません……」
乙桜は頭を下げる。
「侑也、土下座はやりすぎだ!」
翔が言う。すると、水族館行きの交通バスが来た。
「バスが来たから、乗るぞ!」
翔は、円愛の手を引き乗車する。俺は乙桜の手を引き乗車する。俺ら4人は1番奥の席に腰を下ろす。バスが発車すると、乙桜が俺の肩に頭を置く。
「乙桜さん、寝るの早いね……」
円愛が、乙桜を見る。俺も乙桜の方を見ると、可愛い寝顔をしていた。すると、翔が
「アレ、やれよ!侑也……」
と。言う。
「アレって?」
俺は『アレ』が分からなかった。すると、翔が耳元で囁く。
「キスしてみろよ!」
と。俺は翔の胸ぐらを掴む。
「何バカなこと言ってんだ!あぁ⁉︎」
俺が叫ぶと、円愛が俺の頭を叩く。
「静かにしてよ!乙桜さんが寝てるんだから!」
と。俺は深く反省した。翔と胸ぐらから手を離す。
「侑也、今バスには俺様達しか居ないんだぜ?しかも、最後尾の席!誰も後ろ向かないさ!」
翔が弁論する。俺は乙桜と初めてのファーストキスを開始した。寝てる乙桜の両肩を掴み、唇を重ねた。
《ん!この味は何だ⁉︎あ、甘い!》
俺は乙桜の甘すぎる唇を数分間味わっていた。すると、俺は乙桜に何かの液体を口移しに飲まされた。乙桜の唇と同じぐらい甘い。俺は乙桜から口移しされた液体を飲み干した。俺は乙桜の唇から口を離す。
「どうだった?」
翔が話しかける。だが、俺は応答しなかった。耳が機能しない。視界が歪む。俺は逆に乙桜の肩に頭を置いた。
「おい!侑也?どうしたんだ?」
翔が肩を揺らすが俺は目を覚さない。すると、乙桜が目を覚ます。
「侑也、最近寝てないから毒蜜飲ませて眠らせたの⁉︎」
と。翔は疑問に思った。
「乙桜、君はいったい何者なんだ?」
翔は、青ざめた。
「私とキスして、毒蜜の味を味わってみますか?」
乙桜は、キス魔みたいな発言をすると、舌で人差し指の先を舐める。
「私の彼氏とキスは許さないから!」
円愛が翔を元の席に戻す。綺麗な花には棘があると同じように、甘い蜜には毒があるとは、正にこう言うことだろうか。
 10数分後。
『次は、終点……水族館前、水族館前でございます……次停まります』
翔がバスの停車ボタンを押す。
「乙桜さん?もうそろそろ侑也さんを起こしたら?」
円愛が言う。乙桜は
「軽い毒だからすぐ起きると思うんだけど……」
乙桜は、急に『あっ!』と声を上げた。
「侑也に飲ませた毒蜜の濃度間違えた!」
乙桜は俺に飲ませた毒蜜を全て飲み込んだ。俺は目が覚め、意識も戻った。
「乙桜、一体俺に何飲ませた?」
俺が問いかけると
「ひ・み・つ❤︎」
と。隠された。後で花の蜜だと知ったが。俺ら4人はバスを下車して水族館に入った。俺はパンフレットを取り、何を見たいか乙桜と話した。
「何見たい?」
俺は聞く。
「ペンギン見たい」
乙桜は決めてくれた。
「じゃあ、俺様と円愛はイルカショーを見るから!」
翔と円愛はイルカショーへ向かった。
 ペンギンコーナー。俺と乙桜はペンギンの歩いている姿を見ていた。
「可愛い!」

「尊い!あぁ、死ぬ!」
と。言う人まで居た。中にはペンギンが可愛すぎて、胸が撃たれて倒れている人まで居た。
「ペンギン愛が凄すぎる……」
俺はペンギンを見て、ただただ微笑ましい光景だった。
「赤ちゃんペンギンとか、触れ合いコーナーは無いの?」
乙桜が言う。乙桜はペンギンを見るだけじゃ済まないみたいだ。
「待ってろ……今から探す……」
俺はスマホやパンフレットを何回も見たが、分かんなかった。
「スタッフに聞いてみる……」
俺はペンギンコーナーのスタッフに
「赤ちゃんペンギンや、ペンギンの触れ合いコーナーはありますか?」
と。聞くと
「ありますよ!ご案内します……」
と。案内された。
「乙桜、行くぞ……」
俺は乙桜の手を引く。
 子ペンギン触れ合いコーナー。スタッフに案内された所に行くと、小さいペンギン達が沢山居た。
「可愛い!」
乙桜が頬を赤らめる。
「触れ合えるなら、触ってみるか……」
俺は子ペンギンに両手を差し出すと、逃げ出してしまった。
「侑也、突然手を出したら怖がって逃げちゃうよ……」
乙桜が睨む。俺は、
「済まない……」
小声で謝った。
「私に任せて……」
乙桜が子ペンギンの目をじっと見つめる。すると、子ペンギンが段々乙桜に近づいて来る。そして、乙桜の胸に飛び込んで来た。
「乙桜はすげぇな……」
俺は子ペンギンを見るだけにした。
 閉館間近。俺と乙桜がペンギンコーナーを出ると、びしょ濡れの翔と全く濡れていない円愛が居た。
「翔、濡れていたらバスに乗れねぇぞ?」
俺が言うと
「イルカに水掛けられてさ、もう乾いているから大丈夫!」
翔の髪から水滴が滴り落ちている。その後、俺ら4人はバスに乗って帰った。
 朝家団地、源家。俺が部屋に入ると、乙桜はクローゼットに入った。多分着替えるのだろう。俺は待つことにした。
 数10分後。帰宅して数10分が経過したが、乙桜がクローゼットから出てこない。俺が少し開けて、様子を伺うとタイツを脱いで居てすすり泣いていた。
「どうしたんだ?乙桜……」
俺は懐中電灯を点けて中を照らす。すると、落ち葉が1枚あった。
「私の足に生えている葉っぱが全て枯れ落ちたら、消えるの……」
乙桜が言った。
「えっ……」
俺は疑問の声を漏らす。
「だから……侑也、私とエッチしない?」
乙桜の言葉に、俺は腰を抜かした。
「えぇ⁉︎待て待て待て!俺らまだ16だ!Hするにはまだ早い!」
俺は断った。いや、断らない方がおかしい。
「私が消えたら、悲しくならないの?」
乙桜が近づいてくる。
「悲しいけど、乙桜が消えるのとHすることに何の関係があるんだ?」
俺は乙桜に足を掴まれた。もう、逃げられない。
「私との、子供作ったら悲しくないでしょ?」
乙桜は服を脱ぐ。そして、俺の片手を掴みおっぱいを触らせてくれた。
「な、何させてんだ?」
俺は乙桜に問う。
「勃起させているんだよ?それとも、胸触るだけじゃ興奮しない?」
乙桜は、俺のズボンを脱がし、パンツまで脱がした。
「侑也のおちんちん……まだ皮被ってるんだ……剥がしてあげる……」
乙桜は俺の息子(ペニス)を握り皮を剥こうとする。
「痛いから、辞めてくれ……」
俺は辞めるように言うと、乙桜は俺に尻を突きつける。
「私のまんこを舐めてよ……そしたら気持ちよくなって痛みなんてないから……」
乙桜は、子供を作る様々な行為を熟知している。俺は、こんな知能を付けた覚えは無い。すると、乙桜が俺のペニスの皮を剥き始める。俺は痛みを無くすため仕方無く、乙桜の股間を舐める事にした。乙桜の股間は、唇と同様甘い蜜の味がした。
 10数分後。突然、舌のような感触が股間に感じた。多分、乙桜が俺のペニスの皮を剥いて、舐めているんだ。凄いテクニシャンだ。これをファラチオと言うみたいだが、俺はこういう差別的用語は使わない。親からそう叩き込まれたからだ。すると、俺は乙桜の股間に違和感を感じた。濡れ始めている。俺は唾液で濡れているのでなく、ネバネバした体液で濡れている。もしかして、潮か?
「侑也、今までオナニーしたこと無いでしょ?」
乙桜が俺のペニスから口を離す。
「今まで、女子と話したことすらない俺が、自慰行為する時間なんてあるわけないだろ……」
俺は、今まで勉強に時間を費やしたため暇な時間は無かった。しかも、中学3年間を従姉の家に居候していたんだ。自慰行為なんて出来やしない。すると、乙桜が体勢を変える。俺の勃ったペニスに、自分の股間を擦り付けている。
「私は処女捨てる準備できたよ……侑也は童貞卒業する準備はできた?」
乙桜は、今からセックスする気だ。
「もう、どうにでもなれ……30になって魔法使いにならなくてもいい……」
俺は童貞卒業をすることにした。乙桜は自分の股間に俺のペニスを挿れる。
「いぃ……いだいぃ……」
乙桜は痛みを訴えている。血が股間から流れているのが感触で分かる。
「痛いなら辞めたら?」
俺は辞めるように説得するが
「侑也が射精して、私の膣に精液でお腹いっぱいになるまで辞めない……」
乙桜は激痛を感じるような表情をしながらも腰を振り始める。ジュクジュクという音が体内に響いている。
 さらに、10数分後。俺は完全に思考が停止した。乙桜も思考が停止し、激痛の表情からアヘ顔になっている。
「乙桜、もう出るよ!」
俺は射精の警告をする。
「出しちゃって、私の膣を精液で満タンにしてー‼︎」
乙桜はヤり始めた時の声よりトーンが上がっている。俺は今まで無い快感を感じ精液を乙桜の中に出した。
「イクゥゥゥゥー‼︎」
乙桜はアクメを喘ぐ。乙桜は俺の上にぶっ倒れて寝てしまった。明日が学校だということも知らずに。
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