ワスレナグサ

アイネ

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ヤナギバヒマワリ

君のおかげで頑張れるって話

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家を出る

しばらく歩くと遠くでチャイムの音が聞こえた気がした



学校…

「今日はどうしようかな…」



「……」

しばらくその場に立ち尽くす



「……どうせ今行ったって遅刻確定だよな」

「今日は休もうかな…」



そう思い、僕は学校とは逆方向に歩き始めた


そしたらまたあの声が聞こえた



「ゆうくん!」

「学校、一緒に行こ!」



「え、めぐ!?いつから居たの?」

「えっへん!私はずっとゆうくんの傍にいるのだ!」



スカートを翻しながらにっこり微笑む彼女は神出鬼没なのだ

僕が迷ってる時や寂しい時、いつも会いに来てくれる



そして、僕をいつも正しい道に引っ張ってくれる



「でも、今行ってももう間に合わないよ…」

「走れば問題ない!」



めぐはそういうと、僕の手をぎゅっと掴んで走り始めた



「ちょっ…」

「一緒に走ろ!一緒に学校行こ!」



行ったってどうせ1人ぼっちだ

行きたくない



でも、君が近くにいるって思えば


また、がんばれる気がした
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