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13話
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王国騎士団との決戦から数日。
魔塔は、外の世界の騒がしさが嘘のように、静かで密やかな熱に包まれていた。
エリオットは、ヴィクトールの広い寝台の上で、彼の手によって一切の自由を奪われていた。
呪いの毒をその身に肩代わりした代償として、エリオットの体は以前よりもさらにヴィクトールの魔力を強く欲するようになっていたのだ。
「……まだ、震えているな。エリオット」
ヴィクトールが、エリオットの細い腰を引き寄せ、背後から抱きしめる。
彼の低い声が耳元で響くたび、エリオットの背筋に甘い痺れが走った。
「す、すみません……。なんだか、あなたの魔力が届かないところが、ひどく冷たくて……」
エリオットは、潤んだ瞳を伏せて自嘲気味に微笑んだ。
かつての凛々しい聖騎士の面影はどこへやら、今の彼は、主の熱なしでは夜を越すこともできないほどに、心も体も作り替えられていた。
「謝る必要などない。お前が私を求めれば求めるほど、私は満たされるのだから」
ヴィクトールの指が、エリオットの喉元の首輪をなぞり、そのまま鎖骨のラインを愛撫するように辿る。
エリオットの白い肌には、呪いを吸い出した時に浮かび上がった、ひび割れのような銀色の紋様が微かに残っていた。
ヴィクトールはその「傷跡」を、まるで愛おしい宝物のように見つめ、一つ一つに深く、吸い付くような口づけを落としていく。
「あ……っ、ヴィクトール、さま……っ」
「この傷は、お前が私を守った証だ。……誰にも見せたくない。私だけが、一生をかけてこの熱で癒してやる」
ヴィクトールの独占欲は、今や狂気と紙一重の慈愛へと変貌していた。
彼はエリオットを仰向けに寝かせると、その上に覆いかぶさり、視線を絡ませる。
「……お前を傷つけた連中はすべて排除した。お前の家族も、あの王女も、二度と再起できぬよう奈落へ突き落としておいた。……満足か?」
「はい。……不思議ですね。あんなに執着していたはずの過去が、今はもう、どうでもいいんです。……今の僕には、この部屋と、あなたがいれば、それでいい」
エリオットは、自らヴィクトールの頬に手を添え、唇を重ねた。
自分から求めてきたことに、ヴィクトールの紅い瞳が驚きに揺れ、すぐさま獣のような飢えた色に染まる。
「……エリオット、お前が私をそうやって唆すのなら、明日まで解放してはやらないぞ」
「……望むところです」
エリオットの微笑みは、かつての清廉な光ではなく、愛する男を誘惑する、妖艶で甘い毒を孕んでいた。
ヴィクトールの指がエリオットの寝衣を割り、二人の肌が密着する。
流れ込む膨大な魔力と、それを超えるほどの愛欲の熱。
魔塔の外では、王国が「聖騎士」を失ったことで急激に衰退を始めていたが、この甘い檻の中にいる二人には、もはや関係のない物語だった。
捨てられた騎士と、孤独な魔導師。
二人は、欠けた魂を埋め合うように、深く、激しく、夜の闇に溶けていった。
魔塔は、外の世界の騒がしさが嘘のように、静かで密やかな熱に包まれていた。
エリオットは、ヴィクトールの広い寝台の上で、彼の手によって一切の自由を奪われていた。
呪いの毒をその身に肩代わりした代償として、エリオットの体は以前よりもさらにヴィクトールの魔力を強く欲するようになっていたのだ。
「……まだ、震えているな。エリオット」
ヴィクトールが、エリオットの細い腰を引き寄せ、背後から抱きしめる。
彼の低い声が耳元で響くたび、エリオットの背筋に甘い痺れが走った。
「す、すみません……。なんだか、あなたの魔力が届かないところが、ひどく冷たくて……」
エリオットは、潤んだ瞳を伏せて自嘲気味に微笑んだ。
かつての凛々しい聖騎士の面影はどこへやら、今の彼は、主の熱なしでは夜を越すこともできないほどに、心も体も作り替えられていた。
「謝る必要などない。お前が私を求めれば求めるほど、私は満たされるのだから」
ヴィクトールの指が、エリオットの喉元の首輪をなぞり、そのまま鎖骨のラインを愛撫するように辿る。
エリオットの白い肌には、呪いを吸い出した時に浮かび上がった、ひび割れのような銀色の紋様が微かに残っていた。
ヴィクトールはその「傷跡」を、まるで愛おしい宝物のように見つめ、一つ一つに深く、吸い付くような口づけを落としていく。
「あ……っ、ヴィクトール、さま……っ」
「この傷は、お前が私を守った証だ。……誰にも見せたくない。私だけが、一生をかけてこの熱で癒してやる」
ヴィクトールの独占欲は、今や狂気と紙一重の慈愛へと変貌していた。
彼はエリオットを仰向けに寝かせると、その上に覆いかぶさり、視線を絡ませる。
「……お前を傷つけた連中はすべて排除した。お前の家族も、あの王女も、二度と再起できぬよう奈落へ突き落としておいた。……満足か?」
「はい。……不思議ですね。あんなに執着していたはずの過去が、今はもう、どうでもいいんです。……今の僕には、この部屋と、あなたがいれば、それでいい」
エリオットは、自らヴィクトールの頬に手を添え、唇を重ねた。
自分から求めてきたことに、ヴィクトールの紅い瞳が驚きに揺れ、すぐさま獣のような飢えた色に染まる。
「……エリオット、お前が私をそうやって唆すのなら、明日まで解放してはやらないぞ」
「……望むところです」
エリオットの微笑みは、かつての清廉な光ではなく、愛する男を誘惑する、妖艶で甘い毒を孕んでいた。
ヴィクトールの指がエリオットの寝衣を割り、二人の肌が密着する。
流れ込む膨大な魔力と、それを超えるほどの愛欲の熱。
魔塔の外では、王国が「聖騎士」を失ったことで急激に衰退を始めていたが、この甘い檻の中にいる二人には、もはや関係のない物語だった。
捨てられた騎士と、孤独な魔導師。
二人は、欠けた魂を埋め合うように、深く、激しく、夜の闇に溶けていった。
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