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18話
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「終焉の獣」が放つ闇の波動が、魔塔の最上階を飲み込もうとしていた。
ヴィクトールの漆黒の魔力でさえ、底なしの虚無に食らわれ、彼の端正な顔には疲労の色が濃く滲む。
「……これ以上は、無理をなさらないで!」
エリオットは叫び、ヴィクトールの背中にしがみついた。
その瞬間、エリオットの腹部の奥から、熱い脈動が伝わってきた。
中にいる小さな命が、父であるヴィクトールを助けようと、懸命に魔力を放っているのだ。
「エリオット、お前と……この子だけは、必ず逃がす。私の全魔力を使って、転移門を開く……」
「嫌です! そんなこと、絶対にさせません!」
エリオットはヴィクトールの手を強く握りしめた。
その時、首元の銀の首輪が、ひび割れるほどの眩い光を放った。
(僕が、彼の盾になる。聖騎士としての誇りも、彼から貰った愛も、すべてを一つに……!)
エリオットの銀色の魔力が、ヴィクトールの漆黒の魔力と混ざり合い、これまでにない「白金色の光」へと変質していく。
それは、純粋な破壊でも拒絶でもない。すべてを包み込み、癒し、そして悪意を浄化する「慈愛の波動」だった。
「これは……!? エリオット、お前の魔力が……!」
「ヴィクトール様、私に魔力を預けてください! 二人でなら、この闇を払えます!」
ヴィクトールは一瞬目を見開いたが、すぐに愛する伴侶を信じ、自身の全魔力をエリオットへと託した。
二人の魂が、魔力を通じて完全に一つに溶け合う。
エリオットは空に向かって手を掲げた。
その指先から放たれた白金色の閃光は、空を覆っていた赤い闇を一瞬で切り裂き、終焉の獣の核を真っ向から貫いた。
『オォォォォォォ……ッ!!』
断末魔の叫びと共に、影の獣は霧散していく。
降り注ぐ光の粒は、破壊された魔塔を瞬時に修復し、枯れた花々を再び芽吹かせた。
「はぁ、はぁ……っ……」
光が収まると同時に、エリオットの膝から力が抜ける。
それを、ヴィクトールが力強く、そして狂おしいほどの情愛を込めて抱きしめた。
「……勝ったぞ、エリオット。お前が、私たちを救ってくれたんだ」
「よかった……ヴィクトール様、無事で……」
エリオットは安堵の涙をこぼし、主の胸に顔を埋めた。
その腹部では、先ほどまでの激しい鼓動が嘘のように、穏やかで温かな命の灯火が揺れている。
世界を滅ぼす災厄さえも、二人の愛の力の前には無力だった。
かつて捨てられた騎士は、今や最強の魔導師を支え、新たな命を育む、世界で最も強く、美しい「母体」となったのだ。
「……お前を、もう二度と離さない。この命が尽きるまで、私のすべてでお前を愛し抜こう」
ヴィクトールは、エリオットの涙を優しく拭い、永遠の愛を誓う口づけを交わした。
不遇の果てに掴み取ったのは、神でさえも壊すことのできない、至上のハッピーエンドへの道標だった。
ヴィクトールの漆黒の魔力でさえ、底なしの虚無に食らわれ、彼の端正な顔には疲労の色が濃く滲む。
「……これ以上は、無理をなさらないで!」
エリオットは叫び、ヴィクトールの背中にしがみついた。
その瞬間、エリオットの腹部の奥から、熱い脈動が伝わってきた。
中にいる小さな命が、父であるヴィクトールを助けようと、懸命に魔力を放っているのだ。
「エリオット、お前と……この子だけは、必ず逃がす。私の全魔力を使って、転移門を開く……」
「嫌です! そんなこと、絶対にさせません!」
エリオットはヴィクトールの手を強く握りしめた。
その時、首元の銀の首輪が、ひび割れるほどの眩い光を放った。
(僕が、彼の盾になる。聖騎士としての誇りも、彼から貰った愛も、すべてを一つに……!)
エリオットの銀色の魔力が、ヴィクトールの漆黒の魔力と混ざり合い、これまでにない「白金色の光」へと変質していく。
それは、純粋な破壊でも拒絶でもない。すべてを包み込み、癒し、そして悪意を浄化する「慈愛の波動」だった。
「これは……!? エリオット、お前の魔力が……!」
「ヴィクトール様、私に魔力を預けてください! 二人でなら、この闇を払えます!」
ヴィクトールは一瞬目を見開いたが、すぐに愛する伴侶を信じ、自身の全魔力をエリオットへと託した。
二人の魂が、魔力を通じて完全に一つに溶け合う。
エリオットは空に向かって手を掲げた。
その指先から放たれた白金色の閃光は、空を覆っていた赤い闇を一瞬で切り裂き、終焉の獣の核を真っ向から貫いた。
『オォォォォォォ……ッ!!』
断末魔の叫びと共に、影の獣は霧散していく。
降り注ぐ光の粒は、破壊された魔塔を瞬時に修復し、枯れた花々を再び芽吹かせた。
「はぁ、はぁ……っ……」
光が収まると同時に、エリオットの膝から力が抜ける。
それを、ヴィクトールが力強く、そして狂おしいほどの情愛を込めて抱きしめた。
「……勝ったぞ、エリオット。お前が、私たちを救ってくれたんだ」
「よかった……ヴィクトール様、無事で……」
エリオットは安堵の涙をこぼし、主の胸に顔を埋めた。
その腹部では、先ほどまでの激しい鼓動が嘘のように、穏やかで温かな命の灯火が揺れている。
世界を滅ぼす災厄さえも、二人の愛の力の前には無力だった。
かつて捨てられた騎士は、今や最強の魔導師を支え、新たな命を育む、世界で最も強く、美しい「母体」となったのだ。
「……お前を、もう二度と離さない。この命が尽きるまで、私のすべてでお前を愛し抜こう」
ヴィクトールは、エリオットの涙を優しく拭い、永遠の愛を誓う口づけを交わした。
不遇の果てに掴み取ったのは、神でさえも壊すことのできない、至上のハッピーエンドへの道標だった。
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