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「随分騒がしいな。卒業式が始まる時間は過ぎているぞ。」
「!!兄上!なぜ、ここに!」
「弟の婚約者の卒業式だからお祝いにな。」
取ってつけたような理由だが、まぁ何でも良いのだろう。
実は、影たちに調べてもらって分かったことだが、アンバー家は、クリスティーナを使ってライアン殿下を懐柔し、権力を得ようとしていた。
お父様にも連絡、お兄様と協力して証拠探し。さらに、脱税、密売を行っていたことが発覚。
クリスティーナの証拠はすぐに掴めたが、アンバー家の証拠探しに時間がかかってしまったようだ。
そんな中、卒業式に動きがあるのではと情報が入り、レオン殿下が待機していたと。
「さて、私は陛下の名代で来ている。なぜおめでたい日に、騒ぎが起こしたか説明しろ。」
すると、ライアン殿下は先程言っていたことと同じ内容を説明し始めた。
「それは自作自演だろう?自分の服や靴を汚していたのを見たと証言もある。」
「そんなはずないわ。誰もいないのを確認したもの!」
……バカなの?
許可なく口を開くなんて…。教育はどうなっているの?
それにその発言は、認めているということになる事に気付かないの?
「はぁ…。ライアン、今ので分かっただろう。」
ライアン殿下は顔を青くしている。
「ライアン様?……証拠見せなさいよ!」
ライアン殿下が頼りにならないと分かった途端豹変。
「証言があるといったのだけれど…。君もルビー嬢がしていたとの証拠を見せられるのかな?」
「私が証言するわ!」
「本人の言う事は、証言にも証拠にもならない。」
「チッ!」
わあ、舌打ち……。
でも、そうよね。自分が言う他に何も無いはずなのよ。全く虐められていないのだから。
アンナ様は、他の令嬢がクリスティーナを虐めることを良しとしなかった。妃教育で忙しい中でも、周りの令嬢の動きを察知し、クリスティーナに手や口を出すことを止めさせていたのだ。
「私が…私が見ました。アンナはクリスティーナに強く当たっていた。」
ライアン殿下……何を言い出すの……。
それは……
「当たり前の事だな。自分の婚約者にべったりでは苦言も言いたくなるさ。それは、罪にならんだろう。」
「……………」
「ん?もういいのかな?……そうそう、アンバー嬢には、別件で聞くことがあるから、場所を移動しようか。ジェイク。」
「はっ!」
クリスティーナを連れに、ジェイクが動いた。
その時、ライアン殿下の後ろにいたひとりの騎士が、クリスティーナとジェイク様の間に入り斬りかかった。ジェイク様は応戦するが、その間にもうひとりの騎士が、クリスティーナを逃がそうとした。
私は、気づいたら走り出していた。
クリスティーナを捕まえようとすると、騎士が殴りかかってきたが…。
あれ?弱い……。
自然に身体が動き、返り討ちにしていた。
「リア!大丈夫か?」
「お兄様、大丈夫よ。アンバー様もネーロとノアが捕まえたわ。」
「普通、反対だろ……。」
“いや、どちらもしないだろう……。”
誰かのツッコミが聞こえる。
クリスティーナと2人の騎士は、外に待機していた王宮騎士に連れられていった。
「皆、騒がしてすまなかったな。ライアンは連れ帰る。遅れてしまったが、卒業式を始めてくれ。」
そう言って、レオン殿下はその場を去ろうとしたが、ジェイク様が動かなかった。
「ん?ジェイク?おい!」
「ジェイクさん、行きますよ。」
「……………」
「おい!ジェイク!!」
「ああ。」
「どうした?」
「いや、なんでもない…ありません。」
???ジェイク様、どうしたのかしら???
その後、関係者の処罰が発表された。
アンバー家は降格。当主と奥方、クリスティーナは死刑となった。
そして、ライアン殿下は騒ぎを起こしたとして当面の謹慎となり、アンナ様との婚約は白紙に戻された。
「!!兄上!なぜ、ここに!」
「弟の婚約者の卒業式だからお祝いにな。」
取ってつけたような理由だが、まぁ何でも良いのだろう。
実は、影たちに調べてもらって分かったことだが、アンバー家は、クリスティーナを使ってライアン殿下を懐柔し、権力を得ようとしていた。
お父様にも連絡、お兄様と協力して証拠探し。さらに、脱税、密売を行っていたことが発覚。
クリスティーナの証拠はすぐに掴めたが、アンバー家の証拠探しに時間がかかってしまったようだ。
そんな中、卒業式に動きがあるのではと情報が入り、レオン殿下が待機していたと。
「さて、私は陛下の名代で来ている。なぜおめでたい日に、騒ぎが起こしたか説明しろ。」
すると、ライアン殿下は先程言っていたことと同じ内容を説明し始めた。
「それは自作自演だろう?自分の服や靴を汚していたのを見たと証言もある。」
「そんなはずないわ。誰もいないのを確認したもの!」
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それにその発言は、認めているということになる事に気付かないの?
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「ライアン様?……証拠見せなさいよ!」
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「証言があるといったのだけれど…。君もルビー嬢がしていたとの証拠を見せられるのかな?」
「私が証言するわ!」
「本人の言う事は、証言にも証拠にもならない。」
「チッ!」
わあ、舌打ち……。
でも、そうよね。自分が言う他に何も無いはずなのよ。全く虐められていないのだから。
アンナ様は、他の令嬢がクリスティーナを虐めることを良しとしなかった。妃教育で忙しい中でも、周りの令嬢の動きを察知し、クリスティーナに手や口を出すことを止めさせていたのだ。
「私が…私が見ました。アンナはクリスティーナに強く当たっていた。」
ライアン殿下……何を言い出すの……。
それは……
「当たり前の事だな。自分の婚約者にべったりでは苦言も言いたくなるさ。それは、罪にならんだろう。」
「……………」
「ん?もういいのかな?……そうそう、アンバー嬢には、別件で聞くことがあるから、場所を移動しようか。ジェイク。」
「はっ!」
クリスティーナを連れに、ジェイクが動いた。
その時、ライアン殿下の後ろにいたひとりの騎士が、クリスティーナとジェイク様の間に入り斬りかかった。ジェイク様は応戦するが、その間にもうひとりの騎士が、クリスティーナを逃がそうとした。
私は、気づいたら走り出していた。
クリスティーナを捕まえようとすると、騎士が殴りかかってきたが…。
あれ?弱い……。
自然に身体が動き、返り討ちにしていた。
「リア!大丈夫か?」
「お兄様、大丈夫よ。アンバー様もネーロとノアが捕まえたわ。」
「普通、反対だろ……。」
“いや、どちらもしないだろう……。”
誰かのツッコミが聞こえる。
クリスティーナと2人の騎士は、外に待機していた王宮騎士に連れられていった。
「皆、騒がしてすまなかったな。ライアンは連れ帰る。遅れてしまったが、卒業式を始めてくれ。」
そう言って、レオン殿下はその場を去ろうとしたが、ジェイク様が動かなかった。
「ん?ジェイク?おい!」
「ジェイクさん、行きますよ。」
「……………」
「おい!ジェイク!!」
「ああ。」
「どうした?」
「いや、なんでもない…ありません。」
???ジェイク様、どうしたのかしら???
その後、関係者の処罰が発表された。
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