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34 婚約話
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兄様達が帰宅し、皆と一緒に談話室で談笑していると、お父様とアル、そしてアイザック様がいらっしゃった。
本日3度目の来訪ですか…。
「なんで、ザックがいるの?」
「ちょっと話があって。」
「何?どうしたの?」
リオン兄様への用事だと思ったのだろう。アイザック様へ用件をきいた。
「いや、リオンではないよ。…サリーナ。」
「は、はい!」
「話があるんだけど、少し良いかな?」
「えーと、あーと、……………はい。」
「リーナ。応接室を使いなさい。」
「分かりました、お父様。」
「公爵、心遣い感謝します。」
「ルーフ達は連れて行くこと。殿下、良いですよね?」
「もちろんです。」
「ルーフ、パール、アル、行きましょう。」
「「「はーい。」」」
「アイザック様、こちらです。」
私達は、応接室へ移動した。
「時間をもらってしまって、ごめん。」
「いえ、こちらこそ何度も足を運んで頂いてありがとうございます。」
「確かに…今日一日、色々なことがあったよ。」
「迷惑をおかけして、申し訳ございません。」
「謝らないで、お陰で前に進むことができるから。」
「?」
「サリーナ。僕と婚約してくれないか?」
「…………………………え?」
聞き間違いかしら…?
「リーナ、聞き間違いではないわよ?」
パールが呆れたように言う。
「伝わった?」
「いいえ、今のは伝わっていないけど、なんとなく考えている事は分かるわよ。」
「あの、アイザック様。」
「何かな?」
「どうして、私なのでしょうか?」
「どうしてって?」
「だって、3回しか会っていなくて、性格とか嫌いなタイプかもしれませんよ?」
「それはない。」
「なんでそう言えるのですか?」
「確かに、最初は見た目で可愛いと思った。その後にリオン達の態度と、契約獣達の言動からも、サリーナの人となりが伝わり、好ましいと思ったんだ。」
「そ、そうですか。…しかし、私、面倒くさいですよ?私といたら、変な事に巻き込まれるかもしれません。」
「?」
「私は魔力が強いです。」
「知っているよ。三匹の契約獣を持てるなどなかなかいないしね。」
「何かの陰謀とか、戦争とかあったらきっと…。」
「うん。守れるように強くなるよ。」
「実は、産まれてからの記憶もありません。」
「そうなんだね。」
「常識が分からない所もあるので、迷惑を掛けるかも…。」
「今まで、気になったことはないな。…あ、不思議に思ったことはある。」
「…それです。」
「でも、別に迷惑ではないよ。」
そんなやり取りをしていると、パールが痺れを切らし、口を開いた。
「リーナ、諦めたら?」
「パール?」
「僕も、そう思うよ。今日、少しいただけだけど、悪い感じがしなかったし。」
「アル。」
「リーナの気持ちは良いのか、悪いのか、それだけじゃないか?婚約は嫌なのか?」
「ルーフ。…じゃないよ。」
「サリーナ?」
声が小さくて聞こえなかったのだろう。アイザック様に聞き返される。
「嫌じゃないです…。」
「では!」
「しかし、もう1つだけ気になることが…。」
「何かな?」
「何故今日なのか。それを聞いておきたいです。アルが襲われた事と関係がありますか?」
「…。」
「私に話したくないのだろうという事は、昼間の様子で感じましたが、また戻られてまで婚約を急ぐ理由は知っておきたいです。」
「…公爵のところへ戻ろうか。」
「?」
「公爵に話す許可を得ないと。」
私達は再び、談話室に向かった。
本日3度目の来訪ですか…。
「なんで、ザックがいるの?」
「ちょっと話があって。」
「何?どうしたの?」
リオン兄様への用事だと思ったのだろう。アイザック様へ用件をきいた。
「いや、リオンではないよ。…サリーナ。」
「は、はい!」
「話があるんだけど、少し良いかな?」
「えーと、あーと、……………はい。」
「リーナ。応接室を使いなさい。」
「分かりました、お父様。」
「公爵、心遣い感謝します。」
「ルーフ達は連れて行くこと。殿下、良いですよね?」
「もちろんです。」
「ルーフ、パール、アル、行きましょう。」
「「「はーい。」」」
「アイザック様、こちらです。」
私達は、応接室へ移動した。
「時間をもらってしまって、ごめん。」
「いえ、こちらこそ何度も足を運んで頂いてありがとうございます。」
「確かに…今日一日、色々なことがあったよ。」
「迷惑をおかけして、申し訳ございません。」
「謝らないで、お陰で前に進むことができるから。」
「?」
「サリーナ。僕と婚約してくれないか?」
「…………………………え?」
聞き間違いかしら…?
「リーナ、聞き間違いではないわよ?」
パールが呆れたように言う。
「伝わった?」
「いいえ、今のは伝わっていないけど、なんとなく考えている事は分かるわよ。」
「あの、アイザック様。」
「何かな?」
「どうして、私なのでしょうか?」
「どうしてって?」
「だって、3回しか会っていなくて、性格とか嫌いなタイプかもしれませんよ?」
「それはない。」
「なんでそう言えるのですか?」
「確かに、最初は見た目で可愛いと思った。その後にリオン達の態度と、契約獣達の言動からも、サリーナの人となりが伝わり、好ましいと思ったんだ。」
「そ、そうですか。…しかし、私、面倒くさいですよ?私といたら、変な事に巻き込まれるかもしれません。」
「?」
「私は魔力が強いです。」
「知っているよ。三匹の契約獣を持てるなどなかなかいないしね。」
「何かの陰謀とか、戦争とかあったらきっと…。」
「うん。守れるように強くなるよ。」
「実は、産まれてからの記憶もありません。」
「そうなんだね。」
「常識が分からない所もあるので、迷惑を掛けるかも…。」
「今まで、気になったことはないな。…あ、不思議に思ったことはある。」
「…それです。」
「でも、別に迷惑ではないよ。」
そんなやり取りをしていると、パールが痺れを切らし、口を開いた。
「リーナ、諦めたら?」
「パール?」
「僕も、そう思うよ。今日、少しいただけだけど、悪い感じがしなかったし。」
「アル。」
「リーナの気持ちは良いのか、悪いのか、それだけじゃないか?婚約は嫌なのか?」
「ルーフ。…じゃないよ。」
「サリーナ?」
声が小さくて聞こえなかったのだろう。アイザック様に聞き返される。
「嫌じゃないです…。」
「では!」
「しかし、もう1つだけ気になることが…。」
「何かな?」
「何故今日なのか。それを聞いておきたいです。アルが襲われた事と関係がありますか?」
「…。」
「私に話したくないのだろうという事は、昼間の様子で感じましたが、また戻られてまで婚約を急ぐ理由は知っておきたいです。」
「…公爵のところへ戻ろうか。」
「?」
「公爵に話す許可を得ないと。」
私達は再び、談話室に向かった。
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