ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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38 パール、アイザックの元へ

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「パール!貴方達は物じゃないのよ!?」
「でも、一番分かりやすいわよ。リーナの力の一部を渡す事になるのだもの。」
「そんなの…。」
「リーナとの繋がりは消えないから、大丈夫よ。」
「そうじゃなくて、貴方達と離れるなんて…。」
「全員行く必要はないだろうし、毎日会えばいいじゃない。ね、王子様。」
「あ、ああ。もしそうなった時はいつでも会えるように取り計らう。」
「でも、学校が…。」
「送り迎えで、会えるんじゃない?」
「ルーフとアルはどう思う?」
「問題ない。俺は、行かないし。」
「僕は行っても、いつでも飛んでこれるし良いよ~。」
「はぁ…。お父様、どう思いますか?」
「確かに一番分かりやすいな。契約獣の約束にも反しない。」
「分かりました。…アイザック様、私の大切な友達をよろしくお願いいたします。」
「ああ。大切に預かるよ。」
「預かる?」
「結婚したら、一緒に住むんだし、それまで預かるという事で。」
「は、はい。」

結婚…一緒に住む…。
そ、そうよね…。

「…あ、それなら、別に婚約の印を送った方がいいですよね?何にしよう。」
「リーナ。今日は、もう遅い。ゆっくり考えなさい。アイザック殿下も、城へは連絡いたしますので、今日はお泊まりください。」
「え?あ、…いや、帰るよ。」

赤い顔をしたアイザック様が席を立った。

「私も行くわ。」

パールが、アイザック様へ近づく。

「パール?」
「さっき話してたやつよ。私が行く。リーナ、王子…じゃなくて、アイザック君は私が見ておくわね。」
「アイザック君って…。それに見ておくって、何を?」
「他の女に現を抜かさないように…と、リーナのタイプに近づく様に…。」
「パール!?」
「リーナ、任せてね。」

パールは、ウインクをした。

はぁ…。全く、パールは…。

「アイザック様。…パールは少し気分屋ですが、嘘のない素直な良い子です。食事は一日一食で、何でも食べます。あとは、」
「リーナ、自分で説明できるわ…。」
「あ、そうか。そうよね。…パール、貴方が話せることは、」
「分かってるわ。内緒よね。」
「うん。アイザック様、よろしくお願いいたします。」
「ああ。…サリーナ、あの…えーと……僕の事はザックと呼んで欲しい…。」
「あ…、ざ、ザック様。…では、私の事はリーナと。」
「リ、リーナ。また明日。」
「は、はい…。」

そして、ザック様はパールを連れて、王城へ帰って行った。

夜…
私は、いつもはソファで寝るルーフを、抱きまくらにしていた。

「重いんだが…。」
「少しだけ。」

アルも近くにいてくれる。

「僕も撫でて~。」
「お安い御用よ。」

私は、アルをゆっくり撫でた。

「ルーフ、アル、おやすみ。」
「「おやすみ。」」

“パール、おやすみ。”
“おやすみ。”

!?

「返ってきた!」
「そりゃあ、な。」
「うん。繋がりは、そのままだしね。」

“だから、言ったじゃない。いつでも話せるし、何も変わらないわよ。”
“撫でられない…。”
“…明日、頼むわ。”
“任せて!”
“アイザック君が、朝でも帰りでも時間を作ってくれるそうよ。”
“都合の良い方でお願いします、と伝えて。”
“では両方、ですって。ねぇ…、小型手紙魔法陣だっけ?あれ、もう1つ作って。”
“お父様に確認しておくわ。”
“分かった。じゃ、おやすみ。”
“おやすみ、パール。”






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