ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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71 騎士団

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「ここがザック様の仕事場ですか?」
「仕事場と言うか、休憩や待機する場所だよ。」
「俺は、お茶を用意するから、お前は先に行ってろ。」

隊長さんが用意するの?

「はい。応接室ですね。」
「ああ。……すぐ行くからな。」
「………分かりました。」

ん?
変な間があった?

「リーナ。こっち。」
「あ、はい。」

私はザック様の後ろをついていく。その後ろをパールとルーフ、アルも続く。
詰め所にいる騎士たちが、こちらを目を丸くしてみている。

“ねぇ…私どこか変?”
“変ではない。”
“うん。いつも通り!”
“可愛いわよ~。”
“でも何か…”
“女の子がいるのが珍しいのよ。気にしない、気にしない。”
“これだけ見られていると気になるけど…。”
“周りは見ずに、アイザック君だけ見ていなさい!”
“え?”

ドン。

サリーナは、立ち止まったアイザックにぶつかってしまった。

“ほら言ったじゃない。”
“そういう意味か…。”
“何よ。”
“何でもないわ。”

「リーナ。大丈夫か?」
「はい。ぶつかってしまってすみません。」

私は鼻を抑えながら、顔を上げた。ザック様の動きが止まる。

「ザック様?」
「…可愛いな。」
「え?か…。」

可愛い!?ぶつかったのが?
ザック様のこういう感覚は未だに分からないわ…。

「あ、いや…うん。ここが来客があったときに使う応接室のような部屋になっているんだ。どうぞ。」

アイザックは、目の前の扉を開けて、サリーナに中へ入るよう促した。

「はい。失礼いたします。」

部屋には、テーブルと椅子、そしてソファが置かれている。

「座って。」
「はい。」

サリーナは、入口に近いソファに腰を下ろした。アイザックもその隣に座る。
足元にはパールとルーフ、背もたれにはアルがいる。

「リーナ。本当に怪我はないかい?」

ザック様に両手を片手ずつギュッと握られる。

「ええ、全く。私まで攻撃は届きませんでしたから。」
「それなら良い。」
「…アイラン様はどうなったのでしょうか。」
「騎士団の牢に連れて行った。」
「魔力は?…あの魔道具が関係しています?」
「その通り。あれは、魔力を抑える力を持っているんだ。つけた人物しか外せないから、ハンニー嬢にも外せない筈だよ。それに、バリアもかけているから、魔法は使えない。」
「バリアは、そんなに長時間持つのですか?」
「訓練では2日くらいかな。またかけ直しに行った方が良いだろうね。」
「ザック様がですか?」
「うん。今の所俺しかできないから。」
「…」

サリーナは、アイザックがアイランの周りにバリアを張る光景を思い出した。

モヤモヤする…。


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