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わたしとアイツとあの子
2話
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猛烈な喉の乾きで目が覚めた。
目を開けても相変わらず世界がグルグル回ってる。今は夕方なんだろう、オレンジに染まる部屋がやけに眩しく感じる。
気持ち悪くて吐きそうで、それでも何とか起き上がって枕元を見渡すと、スポーツドリンクが置いてあった。すぐにそれを飲む。一気に飲み過ぎると戻してしまいそうだから途中でやめて、ふぅと息を吐いた。
よく見えるようになった視界で、改めてスマホを手に取る。
マスターから数件電話が入ってるけど、発信履歴にもマスターの名前が残ってる。勇樹がかけ直してくれたんだろう。その証拠にマスターからメールが送られていた。
【噂の勇樹くんから話は聞いた。ゆっくり体を休めろよ。体調が完璧(ここ重要)に戻り次第、連絡くれ。お大事に】
「ラッキー。マジで完璧に治るまで寝て過ごそう。つーか原因は……」
体調不良の原因は、過労と飲み過ぎ以外に思い当たることがない。やっぱりイタリアからの不摂生とハードスケジュールがきいたんだと思う。そして出張生活ときて、トドメはバニーガールの衣装を着て数時間も外に居たこと。以後、気をつけよう。
「……熱はまだあるっぽいけど……」
スポーツドリンクをちびちび飲みながら、枕元にあった体温計で熱を測ってみる。三十八度三分。さっきよりもマシだけど、こういう表示を見ると余計だるくなるからすぐに消して、リビングへ向かう。
食欲はないけど、薬を飲まなきゃだからせめて少しでも食べないと。さっき何も食べずに薬を飲んだから、これ以上は胃が荒れてしまう。
「アイスでいっか」
しんどい体を動かしてリビングに行けば、ソファーに座るパパとママと勇樹に、土下座してる女が目に入った。
重苦しい雰囲気に包まれているけど、知らん顔して冷蔵庫へ。冷凍庫からアイスを取り出して、知らぬ存ぜぬで部屋に戻ろうとしたけど、女の声に立ち止まらざる負えなかった。
「お願いします! しばらくの間、この家に置いてください!」
何がどうなってこんな話になってるのか分からないけど、パパもママも困り果ててるし、勇樹は珍しく不機嫌そう。三人のオーラが迷惑だと訴えてるのに、それでも女は引かない。
とりあえずアイスを食べながら様子を見ることにした。
「でも、ねぇ。……さすがに、うちは、ねぇ」
「嫁入り前だしなぁ」
「つーか帰れよマジで迷惑」
渋るママとパパ、そしてトドメの勇樹の言葉。それでも女は頭を上げない。そこまで押し通す理由が分からなくて、首を傾げながら話に割り込んだ。
「何なの、この厚かましい女」
待ってましたと言わんばかりに、パパとママと勇樹が顔を輝かせた。三人ともこういう迷惑な人の対応が苦手だから……。いや、私も苦手なんだけど。
私の体調のためにもさっさとお帰り願おうと思い、土下座しっぱなしの女の隣にしゃがむ。
「もうすぐ夜だし、家に帰りなさい。ものすごい迷惑よ、さっきから。みんなが困ってるの分かんないの? 空気読めないの?」
「い、や、です! この家に置いてくれるまで、絶対に、テコでも動きません!」
「何でこの家にいたいの?」
「家出してきました!」
「理由は?」
「お父さんに殴られました!」
「……他に友だちとか、頼れる人はいないの?」
「いません!」
勇樹を見ると首を横に振っていた。ウソなのは私にも分かるけども、ここまでする理由が理解出来ない。勇樹に片思いだとしても、こんな厚かましいことをして好かれるはずなのに。
どうして? 何が目的?
「理由がどうであれ、うちは無理よ。帰りなさい」
「お父さんが怖いんです! 助けてください!」
「それはあんたが怒られるようなことをしてるからでしょ」
「……へ?」
「その厚かましい性格が直ればお父さまも怒らないわよ。大体ね、家出したからって男の家に押し掛けるのはどうかと思うわ。まだ若いんだし変な噂が立っても困るでしょ。ほら、帰りなさいて」
それでも女は頭を上げない。イラッとしたから無理矢理にでも動かそうかと思うけども、そこは大人なので我慢した。
しかし参った。
土下座を崩さない辺り、ものすごい覚悟でここにいるだろうし、こうなると我慢比べだ。私は一晩でも二晩でも我慢出来るけども、一晩でもこの家に泊めたらアウト。理由がどうであれ、勇樹のお家に泊まったという既成事実を与えることになってしまう。
あーもう! なんだってこんな体調悪いときに!
痛む頭を抑えながらいい方法を考える。一つだけ思い浮かんだけども、あまり使いたくないので、もっと別の案をと考えまくってるのに、女は土下座したまま「迷惑はかけません」と一言。
もうすでに迷惑なんですけど!?とみんなの心の声が共鳴した気がした。
「こうなると意地の張り合い、よねぇ」
ポツリと呟くとパパとママが深く頷いた。ある意味元凶の勇樹は「マジでうぜえし」と吐き捨てる。それでも頭を上げる様子もないからやっぱりテコでも動かなそうだ。
「……仕方ないわね。しばらく置いてあげるわ」
「え!?」
ようやく女が顔を上げた。どこかで見たことあるなと記憶を辿りながら話を進めた。
「その代わり、私の妹分ってポジションだけど」
「はい、はい! ありがとうございます!」
「んじゃ親御さんに、しばらくの間、美人な友だちの家に泊まるって連絡してきなさい」
「分かりました!」
女はしてやったりの顔でスマホ片手にリビングから出て行く。すぐにパパとママと勇樹に指示を出した。
「パパとママは私の友人が泊まりに来てるってご近所と職場に言い回って。勇樹はあれが帰るまで友だちの家にでも泊まってなさい。それが駄目ならビジホ生活ね」
「何で俺が貴重な春休みを奪われなくちゃならねーの! しかも咲希が寝込んでるときに!」
「言わんことは分かるけども、あれはテコでも動かなそうだったでしょ。もう説得するのも面倒だし、それにしばらくお仕事を休むことになったから、いっそのこと暇つぶし……私の妹分として可愛がってあげようかなぁって。ほしかったの、生意気な妹分ってやつ」
にっこり笑うと三人は絶句してた。そしてタイミングよくリビングに入ってきた女に詰め寄った。
「今ならまだ間に合うわ! 悪魔におもちゃにされる前に帰りなさい!」
「悪魔にトラウマを植え付けられる前に帰りなさい!」
「悪魔の対応なんてお前には絶対無理だかんな!」
同時に発言する三人にポカンとしてた女だけど、にっこりと笑顔を浮かべてお辞儀をした。
「金子花音です。よろしくお願いします」
「あ」
ようやく思い出した。この子、お店の常連の金子さん夫婦の娘だ。娘自慢って名目で大量の写真を見せられてたから何となく覚えてた。
これまた何とも妙な流れになったけど、身元が分かればちょっと安心。二、三日経ったら金子さんに連絡してあげよう。
それまでは……
「こちらこそよろしくね、下僕ちゃん」
「……え」
新しく出来たかわいい妹分と楽しく過ごそうと思う。
目を開けても相変わらず世界がグルグル回ってる。今は夕方なんだろう、オレンジに染まる部屋がやけに眩しく感じる。
気持ち悪くて吐きそうで、それでも何とか起き上がって枕元を見渡すと、スポーツドリンクが置いてあった。すぐにそれを飲む。一気に飲み過ぎると戻してしまいそうだから途中でやめて、ふぅと息を吐いた。
よく見えるようになった視界で、改めてスマホを手に取る。
マスターから数件電話が入ってるけど、発信履歴にもマスターの名前が残ってる。勇樹がかけ直してくれたんだろう。その証拠にマスターからメールが送られていた。
【噂の勇樹くんから話は聞いた。ゆっくり体を休めろよ。体調が完璧(ここ重要)に戻り次第、連絡くれ。お大事に】
「ラッキー。マジで完璧に治るまで寝て過ごそう。つーか原因は……」
体調不良の原因は、過労と飲み過ぎ以外に思い当たることがない。やっぱりイタリアからの不摂生とハードスケジュールがきいたんだと思う。そして出張生活ときて、トドメはバニーガールの衣装を着て数時間も外に居たこと。以後、気をつけよう。
「……熱はまだあるっぽいけど……」
スポーツドリンクをちびちび飲みながら、枕元にあった体温計で熱を測ってみる。三十八度三分。さっきよりもマシだけど、こういう表示を見ると余計だるくなるからすぐに消して、リビングへ向かう。
食欲はないけど、薬を飲まなきゃだからせめて少しでも食べないと。さっき何も食べずに薬を飲んだから、これ以上は胃が荒れてしまう。
「アイスでいっか」
しんどい体を動かしてリビングに行けば、ソファーに座るパパとママと勇樹に、土下座してる女が目に入った。
重苦しい雰囲気に包まれているけど、知らん顔して冷蔵庫へ。冷凍庫からアイスを取り出して、知らぬ存ぜぬで部屋に戻ろうとしたけど、女の声に立ち止まらざる負えなかった。
「お願いします! しばらくの間、この家に置いてください!」
何がどうなってこんな話になってるのか分からないけど、パパもママも困り果ててるし、勇樹は珍しく不機嫌そう。三人のオーラが迷惑だと訴えてるのに、それでも女は引かない。
とりあえずアイスを食べながら様子を見ることにした。
「でも、ねぇ。……さすがに、うちは、ねぇ」
「嫁入り前だしなぁ」
「つーか帰れよマジで迷惑」
渋るママとパパ、そしてトドメの勇樹の言葉。それでも女は頭を上げない。そこまで押し通す理由が分からなくて、首を傾げながら話に割り込んだ。
「何なの、この厚かましい女」
待ってましたと言わんばかりに、パパとママと勇樹が顔を輝かせた。三人ともこういう迷惑な人の対応が苦手だから……。いや、私も苦手なんだけど。
私の体調のためにもさっさとお帰り願おうと思い、土下座しっぱなしの女の隣にしゃがむ。
「もうすぐ夜だし、家に帰りなさい。ものすごい迷惑よ、さっきから。みんなが困ってるの分かんないの? 空気読めないの?」
「い、や、です! この家に置いてくれるまで、絶対に、テコでも動きません!」
「何でこの家にいたいの?」
「家出してきました!」
「理由は?」
「お父さんに殴られました!」
「……他に友だちとか、頼れる人はいないの?」
「いません!」
勇樹を見ると首を横に振っていた。ウソなのは私にも分かるけども、ここまでする理由が理解出来ない。勇樹に片思いだとしても、こんな厚かましいことをして好かれるはずなのに。
どうして? 何が目的?
「理由がどうであれ、うちは無理よ。帰りなさい」
「お父さんが怖いんです! 助けてください!」
「それはあんたが怒られるようなことをしてるからでしょ」
「……へ?」
「その厚かましい性格が直ればお父さまも怒らないわよ。大体ね、家出したからって男の家に押し掛けるのはどうかと思うわ。まだ若いんだし変な噂が立っても困るでしょ。ほら、帰りなさいて」
それでも女は頭を上げない。イラッとしたから無理矢理にでも動かそうかと思うけども、そこは大人なので我慢した。
しかし参った。
土下座を崩さない辺り、ものすごい覚悟でここにいるだろうし、こうなると我慢比べだ。私は一晩でも二晩でも我慢出来るけども、一晩でもこの家に泊めたらアウト。理由がどうであれ、勇樹のお家に泊まったという既成事実を与えることになってしまう。
あーもう! なんだってこんな体調悪いときに!
痛む頭を抑えながらいい方法を考える。一つだけ思い浮かんだけども、あまり使いたくないので、もっと別の案をと考えまくってるのに、女は土下座したまま「迷惑はかけません」と一言。
もうすでに迷惑なんですけど!?とみんなの心の声が共鳴した気がした。
「こうなると意地の張り合い、よねぇ」
ポツリと呟くとパパとママが深く頷いた。ある意味元凶の勇樹は「マジでうぜえし」と吐き捨てる。それでも頭を上げる様子もないからやっぱりテコでも動かなそうだ。
「……仕方ないわね。しばらく置いてあげるわ」
「え!?」
ようやく女が顔を上げた。どこかで見たことあるなと記憶を辿りながら話を進めた。
「その代わり、私の妹分ってポジションだけど」
「はい、はい! ありがとうございます!」
「んじゃ親御さんに、しばらくの間、美人な友だちの家に泊まるって連絡してきなさい」
「分かりました!」
女はしてやったりの顔でスマホ片手にリビングから出て行く。すぐにパパとママと勇樹に指示を出した。
「パパとママは私の友人が泊まりに来てるってご近所と職場に言い回って。勇樹はあれが帰るまで友だちの家にでも泊まってなさい。それが駄目ならビジホ生活ね」
「何で俺が貴重な春休みを奪われなくちゃならねーの! しかも咲希が寝込んでるときに!」
「言わんことは分かるけども、あれはテコでも動かなそうだったでしょ。もう説得するのも面倒だし、それにしばらくお仕事を休むことになったから、いっそのこと暇つぶし……私の妹分として可愛がってあげようかなぁって。ほしかったの、生意気な妹分ってやつ」
にっこり笑うと三人は絶句してた。そしてタイミングよくリビングに入ってきた女に詰め寄った。
「今ならまだ間に合うわ! 悪魔におもちゃにされる前に帰りなさい!」
「悪魔にトラウマを植え付けられる前に帰りなさい!」
「悪魔の対応なんてお前には絶対無理だかんな!」
同時に発言する三人にポカンとしてた女だけど、にっこりと笑顔を浮かべてお辞儀をした。
「金子花音です。よろしくお願いします」
「あ」
ようやく思い出した。この子、お店の常連の金子さん夫婦の娘だ。娘自慢って名目で大量の写真を見せられてたから何となく覚えてた。
これまた何とも妙な流れになったけど、身元が分かればちょっと安心。二、三日経ったら金子さんに連絡してあげよう。
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