目が覚めたら【呪いの首輪】と【呪いのおパンツ】をつけられていたけど、これをやった犯人は誰ですか?

くったん

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2章 呪いの首輪と呪いのおパンツ

呪いの不思議④

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「記憶にないだけで、とんでもない過ちを犯したんだ。絶対にそうだ。じゃないとおかしいよ。代償でかすぎだよ。なんでトイレすら自由に出来ないの?自由に生きられる時代なのにトイレが不自由ってどういうこと。なんで記憶に関わる事件じゃなくて下ネタ事件が起きてるの。あれ、トイレって下ネタなの?」

無理矢理引きずり込んだリビアにそう言った。

「わかった、わかったから!呪われたくそエロいパンツが壊れたってのは理解したから!」
「呪われたおパンツのこと、くそエロいパンツだと思ってたんだね。そうだよね、このデザインはエロいよね。これ見てオナニーしたことあるの?必死こいて手首の運動したの?ねぇ、教えてよ。私だってつらいんだから一緒に生きるつらさを味わおうよ。ねぇ、ねぇ、ねぇっ!」
「だあああ!少しは黙ってろ!大丈夫だって、俺がなんとかしてやっから!」

呪われたおパンツ丸出しで便座に座ってる私の足の間に、膝をついて立っているリビア。M全開!的な感じで足が大きく開いてるが、今はそれどころじゃない。トイレが優先だ。でもそう思っているのは私だけらしい。盛大にゴクンと喉を鳴らしたリビアを睨んだ。

「発情してんじゃねぇ、さっさとパンツ脱がせろや」
「い、言い方ってもんがあるだろ!んだよその上からってか言葉遣い!誰だよ、乱暴な言葉を教えてんの!」
「……は、……はやくぅ、……もう我慢できないよぉ」
「……が、我慢とかっ、そんな声でっ、……俺にだって……理性っつーもんがあんだぞ!ふざけてんなよ!」
「てめぇがふざけてんじゃねぇぞ!さっさとしろって言ってんだよ!」
「ひぃぃぃっ!?すみませんごめんなさい!」

本当に余裕がないから胸ぐらを掴んで脅してしまった。ごめんなさい、乱暴で横暴な性格じゃないはずなのに勝手に口が動いちゃった。尿意スッキリして謝るから今は許してね。

「んじゃ、さっさと終わらせますか」

そういってなぜかネコ型南京錠をポチっと押した。

「ん?」

リビアはもう一度ネコ型南京錠をポチっとな。

「ん?んん?んんんん!?」

連打連打でネコ型南京錠をポチっとな。

「ふざけるなって、言ってるよね?」

ポチっとキレた。

「なんなのよ!助けるつもりがないなら出てってよ!私だってそのくらい覚えてんがっ!?」
「黙ってろよ。バレるだろ」

ポチっとキレた私の口にリビアがハンカチを押し込んできた。マジでぶん殴るぞと犯人を見れば、ものすごく困った表情を浮かべて「なんでなんでだどうしたら」と呟いている。

「っっ!!?」

真剣に考えてくれているのに、ってかこんな状況なのに。お口に押し込まれた布、M全開!的な大きく開かれた足、凝視されている股間……今のこの格好、状況も、全部が全部いやらしく思えて、恥ずかしくて体が熱くなった。

そして追撃するかのように、太ももにさりげなく置かれたリビアの手。その指が円を描くようにするすると太ももを這い回る。

「(これっ、また、痺れる)」

耐えようとぎゅーっと下腹部に力を入れて、また振り出しに戻った。

このままだと、出る。

焦る心と熱くなった体は変な汗をかいてきて、こんな状況でこんなの絶対にダメだと理性が働いた私は、自分で口の布を取り出し、未だに考え込んでいるリビアの肩を掴んだ。

「うおっ、どうした」
「……っ、……で、でちゃ……う!」
「……っんだよその顔まじエロい………あっ、方法があったわ。一つだけ解明してた」
「なんでもいいからはやく……もう、ヤバイ……」
「……でもお前、……その、大丈夫なのか?」

俯く私の顔に手を添えて無理矢理目を合わせてきた。リビアと目があって言わんことがやっと理解出来た。もう一つの方法、肉体的にイケばいい。それだけ。

「やっだっ」

思い出すのは尻尾を触られたあの日。そして昨日見た映像。触られると気持ち良いってことは知ってるけど……いやいや無理。あんなの好き同士じゃないと嫌だ。でも今はトイレ優先で……いやでもそれでも無理だ。

「お、お前は俺のことを好きか!?」
「わかんない!考えたこともない!あーもー……むりぃ……」

出る、あと三分も我慢出来ない。あーダメもう涙が止まらん!もういやだ、リビアに見られながらなんて……っ、そんなん絶対にダメ。死んでも守る。そうだ、死より重たいぞ、この状況。

失敗は許されない。

下腹部にありったけの力を入れて、それでも足りないから、リビアの肩に置いてある手に力を入れた。

「あと何分我慢出来そう?」
「寿命使って、三分DEATH」
「ここで寿命使われんのは困る。つーわけで!」
「んんん!?」

あまりのやることの早さについていけなかったけど、今キスをされているらしい。触れ合うキスじゃなくて、舌と舌が絡み合うキスだ。

ヌルヌルと中で舌が動く。ゆっくりとかじゃなくて本当に息が出来ないくらい、激しくて苦しい。このキスがものすごく嫌で、逃げようと頭を動かそうとしても、後頭部を押さえつけられしまった。

「(な、んで!?)」

冷静になれない私の尻尾を掴んで、上下に撫でてきた。ゾワッとしたあの感覚がはじまる。出てくる声はリビアの唇に塞がれて、声にならない声が私の中から漏れる。

キスは気持ち悪いのに体は素直に感じてる。リビアが触れているところ全部が溶けそうだ。

「んう!?」

太ももの内側を撫でられた。その指がどんどんと内側に入っていって股を撫で上げた。

「っ!」

脳みそも腰も痺れたと思えば、呪いのおパンツが消えた。もういいの!と叫びたい口は、まだリビアと引っ付いたまま。止める術を失ったまま、それは続けられていく。

「!?」

女性器に触れていたリビアの指が、私のナカに侵入してきた。ナカを触られた途端、頭のてっぺんから足先まで耐え難い衝撃が走り回った。ナカがビクビクしてるのに止まらない。ナカにあるリビアの指が、ビクビクをずっと誘発してる。

そして新たな事件が起きた。

「っっ!んっ、んん!?」
「ぬおっ!?」

呪いのおパンツには時間制限がある。ネコ型南京錠を押したら数分で閉まる仕組みなのだ。ーーおっと、おっきい方はどうしてるの?という質問はやめていただこう。そこにリアルを求めてはならぬのだ。

つまり、時間制限をこえたおかげで呪いのおパンツが発動。リビアの手ごと、それは覆われた。

「やだっ!はなれて!はなれてよ!」
「ちょっ、暴れんな!黙ってろって!」

ナカに指があるってだけでずっと痺れている。それが広がって、お腹の奥がぐぅぅって痺れて何回も破裂した。

「やらぁ!もう、やらぁ!きもちーのやらの!」
「っ、何だよこのくそエロいパンツ!何で俺の手ごと!」
「うわああああん!」
「泣くなよ!お願いだからシィーして!バレちまう!」
「もうイキたくないの!はなれて!」
「俺だってはなれ」

こんこんと扉をノックされた。

リビアは口から魂を飛ばし、真っ白い灰になった。

「何をしているの?」

ジョニーだ。私の救世主ジョニー降臨だ。

「たす、たすけて!ジョニーたすけて!」

手を伸ばしてトイレのカギに触れる。すかさずリビアがその手を掴んだ。

「今、そこを開けるべきではない」
「やだ!はなしてよ!」
「やめ、やめろ!マジでやめて!今度こそハンマーの餌食にされちまう!」

片手しか使えないリビアよりも、両手を使える私の方が優位だ。何とかトイレのカギを開けた。ゆっくりと開かれる扉を涙を浮かべて見る。救世主が瞳に写り、一筋の涙がこぼれ落ちた。

救世主ジョニーは私とリビアの状況を見るやいなや、すぐにネコ型南京錠を押してくれた。

「もうっ、やめて!」

私はすぐにリビアの手を引っこ抜き、すぐにリビアを救世主ジョニーの方へ押しやった。リビアは無言で回収された。

「気持ちを落ち着かせて戻っておいで」

二人が出て行ってカギを閉めた瞬間に、念願であるトイレを済ませた。我慢し過ぎたせいか長い。

その間も、二人の会話が聞こえてた。

「何でそういう流れになるの?」
「呪いのくそエロいパンツが閉店を迎えまして……」
「で、指を入れるわけ?尻尾で十分だと既に理解してるのに?」
「……エロい空気に流されました」
「ジャカジャーン!うんめいぶんきぃー」
「この通りです!土下座でも何でもしますから!お命だけは!命だけは!」
「ならケツバットね」
「ケツ、バット?」
「ケツバット」
「ぎゃああああ!!?」

リビアの叫び声が脳みそを震わせる。さっきのことを思い出して、またお腹の奥がぎゅうってなったのは、私だけの秘密にしてようと思う。


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