Humanoid

Cun

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第9章

「色は明るく丁寧に」

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信也『‥‥今度は買い出しですか?』




アクター『そう、だから今日はお休み~♪っていつも休んでいるようなものだけどね(笑)
まぁ、買い出しっていうのは建前で、彼女のデータを収集してきてほしいんだ。』





信也『データでしたら‥‥普段の彼女に、HTTをつけていた方が‥‥』






アクター『ごめんごめん、データと言っても、数字としてじゃないんだ、彼女の隣にいて、他人と接している彼女の行動が普通の人間から『ごく普通の人間』かどうか、人に『溶け込んでいるか』を見てほしいんだよー!確認してほしいんだよー!』




信也『…それは‥必要ですか?以前から‥‥彼女は普通に買い物に出掛けてるのでは‥‥?なら』




アクター『うん、買い物は普通にできる、町の人間も彼女が屋敷の使用人だって事は知っているんだよー』




信也『?‥‥じゃあ、それなら余計に‥‥』




アクター『‥‥僕達は彼女がhumanoidと知っているからある意味、接する部分がある、それは(解っている)から。それではダメなんだ。彼女は『人間と同じ』でなくてはならない。それが完成形なんだ。『何も知らない赤の人間』に『人間』だと認識させなくてはならない。買い物は出来ても周りの人間に溶け込めなかったら意味がない。』




信也『‥‥。』





アクター『ふふ、何で俺が‥‥って顔だね(笑)いやー、僕は政府の設定上『屋敷の主人』なんだよー、主人と使用人が一緒に買い出しは難しいでしょ?それに大富豪設定になってるんだ(笑)』



信也『‥‥‥‥了解しました。任務なので。』




アクター『うん!やったぁーー!!あ‥一緒に行く2人はどうゆう設定にしよう‥‥友人?いや、おかしい‥‥同じ使用人‥‥‥‥‥‥あ!!!夫婦にしよう!!!』





信也『!?っ何をっ!』




アクター『ふふ、それが1番いいね!』





信也『いえ!それは‥‥使用人の方が傍から見ても普通に見えるので、それに、今から『夫婦』なんて慣れない態度に違和感が出ます!余計に怪しまれてします!彼女の方もすぐには‥‥っ役者みたいに切り替えることはっ!』




アクター『‥‥ふふ、あはは!そう?面白くていいと思ったんだけどなぁ‥‥君がそう言うなら』




信也『‥‥‥‥俺は庭師あたりや、荷物持ちなどが無難かと‥‥』



アクター『えーーー‥‥つまらないけど‥‥仕方ないか。』




信也『つまらないって‥‥』




アクター『じゃあそれで決定!服も変えなきゃね!‥‥君の服は使用人って服じゃないから。』




そう、俺のここでの普段の格好は軍服の上着を脱いだ格好‥‥


確かに使用人には見えないな。




アクター『服はあるからさ、部屋にカエデに持っていかせるから、着替えて出発して、町まで遠いから馬車を使って行ってもらうよ』




信也『使用人に馬車ですか?』



アクター『大金持ちだからね!』






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~








トントンっ 


扉の叩く音、俺は複雑な感情のまま答えた。




カエデ『神木様?服をご用意致しました。』



信也『はい、どうぞ、』




ガチャ





カエデ『ありがとうございます。神木様、服のご用意をしました、サイズ等ありますので‥‥いくつかご用致しましたので、合わせて‥‥あ、失礼しますね、シャツにベストにパンツ‥‥えーっと‥‥これかなぁと。』



信也『…使用人見えたらいいのですが‥‥』




カエデ『っふふ、神木様はとても高貴な方だから‥‥服を変えてもわかってしまうでしょうね!』



信也『…そんな…全くもって高貴など‥‥戦いに身を置いてきたもので』




カエデ『‥‥そうですよね、戦場で‥‥あ!これがピッタリかな?‥‥じゃあパンツは‥‥‥‥‥‥あの‥‥少し、伺ってもいいですか?』



どこか楽しそうに俺の服を合わせていた彼女がふと聞いてきたのだ。


 

信也『‥‥はい。』





カエデ『神木様が‥‥楽しいと感じる時はどんな時ですか?』





信也『‥‥?』





カエデ『あ、すみません!!変な事を聞いてしまって‥‥』





信也『いえ‥‥』




カエデ『あぁ!このサイズで大丈夫そうですね!!』


 
聞いてはいけないと思ったのか、慌てている様子で話す彼女に…



信也『‥あるにはあるのですが‥‥』



カエデ『!』




信也『一つだけ‥‥』





カエデ『はい!!それはっ!』




信也『‥‥!‥‥大したことじゃないのですが‥‥‥‥出掛けるのとか‥‥外に出ていくことは楽しく感じます。』





カエデ『‥‥あ‥‥そう、なんですね!!ふふふ!今日は!楽しみましょうね!』






信也『‥‥そうですね。』





カエデ『では‥‥これが神木様の服です。私も着替えてまいります。‥20分程で用意ができますのでまた、お部屋に伺います!では!失礼致します!』



バタンっ




信也『‥‥。』





突然、ハリケーンの様に勢いよく反応する彼女に俺は‥‥また驚いた。




この前の彼女といい‥‥突然『人間』に近い部分を見せられると驚きと同時に‥‥何故か‥‥今の俺はどこか、ホッとしていた。



































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